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高木産業 PSV-C566D DVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブと
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
本体背面。下から2番目のブラケットがATI TV-Wonderだ |
筐体はマイクロタワー型で、5インチベイが二つ、3.5インチベイが二つと、一般的な構成だ。上段の5インチベイには本機の特徴の一つとなるDVD-ROM読み出し4倍速、CD-ROM読み出し24倍速、CD-R書き込み6倍速、CD-RW書き換え4倍速の機能をあわせ持つリコー製のコンボドライブMP9060Aが装備されており、多彩なメディアを扱うことが可能となっている。
マザーボードはFlexATXフォームファクターのECS製P6IWP-Feで、チップセットにビデオ機能を内蔵したi810Eを使用している。CPUにはCeleron 566MHzを採用、2本のDIMMスロットのうち一つに64MBのSDRAMモジュールを装備し、最大で512MBまで増設可能だ。なお、HDDの容量は15GBとなっている。拡張スロットはPCIが二つ用意されるが、空きスロットは存在しない。また、専用コネクタに56kbps対応モデムが装着されているため、インターネットにも接続できるほか、オンボードで10BASE-T/100BASE-TX対応のネットワークコントローラを備えており、LAN環境もすぐに導入可能だ。
さて、本機の大きな特徴となるのがATI TV-Wonderで、これはテレビ放送を受信し、PCの画面上に表示、キャプチャできるデバイスだ。このTV-WonderではATI-TVと呼ばれる専用アプリケーションによってテレビ番組を表示する。また、テレビ番組や、TV-Wonderのブラケット部に用意されたS-VIDEO、およびコンポジットビデオ端子から入力された信号のキャプチャもATI-TVによって行なう。キャプチャファイルの保存フォーマットは、ATI独自のコーデック、ATI VCR1.0を用いたAVIフォーマットのほか、MPEG1フォーマットを選択することも可能だ。
FlexATX仕様のマザーボードを使用しているため、本体内のスペースは広めだが、空きベイは5インチのものが一つだけだ | ATI TV-Wonder。手軽にテレビ番組を楽しめるが、日本国内仕様のステレオ音声には対応せず、モノラルのみの出力となる |
ATI-TV。操作系統はシンプルだが、録画時の解像度や音声のbitレートなど、細かな設定が行なえる点が特徴だ |
動画ファイルを保存したい場合は、CD-RライティングソフトのB's Recorder GOLD Ver1.61によって、CD-Rへ書き込むこともできる。このソフトはファイル単位の書き込みからCD-ROMのコピー、Video CDの作成まで、多くの機能を持つので、ほかのライティングソフトをあえて購入する必要もないだろう。また、サイバーリンクのPowerDVD 2000がプリインストールされているため、DVD-Videoを楽しむこともできる。本機はCPUパワーも十分にあるので、その再生画像はフレーム落ちのないスムーズな動きを見せる。
PSV-C566Dは、これだけの機能を詰め込んだ上で、110,000円台という低価格が最大の魅力であることは言うまでもない。CD-R/RW、DVD-ROMドライブ、テレビチューナーのうちどれか一つでも必要としている機能があれば、ほかの製品と同価格でより多くの機能が利用できる本機を選ぶメリットは大きいだろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□高木産業のホームページ
http://www.purpose.co.jp/pc/
□製品情報
http://www.purpose.co.jp/pc/lineup/psv-c566d.htm
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000530/purpose.htm