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コンパックコンピュータ PRESARIO 3571 PRESARIO MV540 スタイリッシュな省スペースPCと
TEXT:水島伸行 Nobuyuki Mizushima |
本体背面。USBやパラレルなどの端子を持つが、シリアル端子は備えない。また、DVI端子によりデジタルディスプレイにも対応 |
従来のエントリーモデル、3566から3571への変更の中でもっとも重要な点は、CPUがCeleron 466MHzから566MHzへと変更されたことだろう。このCPUは従来のMendocinoコアと異なり、最新のPentium IIIと同じCoppermineコアを持つタイプで、SSEと呼ばれる拡張命令の実行機能を備えている。実際のところ、ビジネスアプリケーションやWebブラウザなどを使用した際に体感できる速度向上はわずかなものだが、SSEを多用するMPEGエンコーダや音声認識ソフトなどの処理速度は飛躍的に向上する。近年は、こうした用途を目的にPCを購入するユーザーも増えているため、意義の大きい改良点だ。
また、HDDの容量は従来の10GBから1.5倍の15GBへと強化されている。近年はアプリケーションやデータが大型化する傾向にあるが、この程度の容量があれば余裕を持って対応できるはずだ。
クリエイティブウィンドウの内部には、二つのUSBコネクタとヘッドホン、マイク端子が装備されている |
3500シリーズの特徴である「クリエイティブウィンドウ」も健在だ。これは筐体前面に存在する小窓で、内部には二つのUSBポートとヘッドホン、マイク端子が用意されている。ジャストシステムのMP3 BeatJamもバンドルされているので、CDから取り込んだ音楽データをMP3化し、USB経由でポータブルMP3プレイヤーに書き込むといった作業も簡単に行なえる。
この3571をはじめとした新PRESARIOシリーズと同時に発表されたディスプレイがMV540だ。このモデルは音楽を楽しむことがコンセプトとなっており、着脱可能なJBL製のPlatinum Seriesスピーカーがバンドルされている。これは、15インチのCRTとほぼ同じ高さという、PC用スピーカーとしては比較的大きなもので、低音域の再生も力強い。価格もスピーカーセットながら20,000円と割安感もある。
ただ、CRT自体は1,024×768ドット表示時のリフレッシュレートが最高60Hzの対応であるため、エントリーレベルである3571のスペックを考慮しても、マシンの性能を最大限に引き出すためにはやや物足りない。しかし、3571とMV540がデザインやコストの面で優れていることはすでに述べたとおりだ。とくに3571に関してはスペックが比較的高いため、17インチCRTなどと組み合わせれば、ビジネスでの本格的な使用も可能となる。また、MP3やE-mailなどを気軽に楽しみたいといった方であればスピーカーも手に入るMV540と組み合わせて使用するという形がベストだろう。
MV540のスピーカーは付属のスタンドにより、本体から取り外した状態でも使用可能。右ユニット側面にはヘッドホン端子も備える | スリムな筐体ながら、ライザーカードの使用によって3本のPCIスロットを搭載している |
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□コンパックコンピュータのホームページ
http://www.compaq.co.jp/
□製品情報
http://www.compaq.co.jp/athome/presario/p3500.html
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000523/compaq.htm