開催期間：5月23日～5月26日（23、24日は招待日）

会場：東京ビッグサイト 東棟1～6ホール

出展社数：628社

　「ビジネスシヨウ 2000 TOKYO」が23日、東京ビッグサイトで開幕した。今回の出展社数は628社（機関）となっているが、企画事業のジェトロ海外投資フェアの134機関を除くと494社（機関）。前回の467社を上回り、過去最大規模としている。

　ビジネスシヨウは、'49年から開催されており、50年以上の歴史を持っている。イベント名のとおりビジネス全般のイベントで、事務機器関係や企業向けのシステムなどがメインとなっており、コンシューマ向けの製品は少ない。今回もパソコン関連のメーカーは数社しか出展しておらず、その展示も初お目見えといったものは、ほとんどない。パソコン関連の目新しいものを求めて、会場に入ると肩透かしをくらうことは確実だ。

　そんな会場の中で、目立っているのが携帯電話関連企業で、NTT DoCoMoや、KDDI、J-PHONEといったところは、ブース面積も大きく、来場者の興味を引いていた。なお、携帯電話関連機器については、僚誌「ケータイ Watch」でレポートしているので、そちらも併せてお読みいただきたい。

携帯電話関連のブースはどこも、他を圧倒する集客力を誇っており、黒山の人だかりとなっていた

■ザウルス用MP3プレーヤーキットがついに登場！

　シャープは、新製品の出展が少ない今回のビジネスシヨウの中で、際立って気合いが入った展示を行なっている。特に注目なのがザウルス（MI-C1/EX1/P1/P2/310）用のMP3プレーヤーキット「CE-AP1」だ。参考出品となっているが、型番が付いているほか、実際に試聴できるモデルが数台用意されていた。発売予定も7月中旬で12,000円～13,000円とかなり具体的。なお、パッケージにはリモコンやMP3変換ソフト、ステレオイヤフォンが同梱される。

　MP3ファイルはPCと接続して転送できるほか、CFに直接書き込んだファイルも再生可能。また、Web上からダウンロードして取り込むこともできる。係員の説明によれば、添付のソフトを使ってPCからCFに書き込んだ場合は、著作権の保護のためザウルスで再生できるだけで、パソコンから取り出すことはできないとのことだ。ただし、CFに直接MP3ファイルを書き込んだ場合は、その機能は働かない。この点については「ユーザーの良心に任せる」としている。

　MP3の再生中でも他の作業がストレス無くできるとのこで、音楽を聴きながらメモをとったり、Webブラウズしても音飛びしないという。

ザウルス用MP3プレーヤーキット「CE-AP1」。プレーヤーソフトは、音楽にあわせてアニメーションしたり、音質を変更できたりと、パソコン用のプレーヤー並みの機能を実現している

　また、シャープでは電子メール録画システム「ネットリモコン」という新しいサービスの提案も行なっている。これは、iモード端末や、ザウルスなどのPDAを使った、メール経由の番組予約システム。iモード端末では「XXX（キスキスキス）」、携帯端末では「ON TV Japan」の番組情報を表示させて、そこから予約したい番組を選択。その予約情報がメールで自宅のテレビ録画対応PCに送信される。PC側では、そのメールを受信すると自動的に録画予約を行なうというシステム。

　実際のサービス開始は7月中旬とのことだが、ブース内ではテスト運用による、デモストレーションを行なっている。なお、シャープではこのネットリモコンの規格をオープンにして、業界内で広く浸透することを目指すとしている。

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Mebiusの周辺機器の犬型（？）USBカメラ。機能は普通だが、形が面白い。実売価格は25,000円程度	こちらも、Mebiusの周辺機器のワイヤレスLAN。形からわかるとおり「基本的にはメルコの製品と同じ（シャープ）」

□シャープによるビジネスシヨウ2000ブースレポート
http://www.sharp.co.jp/sc/event/events/bussi00r/text/index.html

■パソコン関係はほとんどない台湾ブース

TAIWAN MYCOMPのブース	KX133搭載Slot Aマザーボード「TK7VG4」

　インターナショナルゾーンには多くの台湾のメーカーが出展していたが、残念ながらエンドユーザーの興味を引くようなPC関連製品はほとんど出品されていない。そんな中で、マザーボードメーカーとしては唯一の出展者となるTAIWAN MYCOMP（TMC）は、国内では未発売のSlot A対応のKX133搭載マザーボード、「TK7VG4」を展示していた。ただし、POSTコード表示用のLEDが搭載されている点は珍しいが、それ以外には特に目立った特徴はない。

　既にDIYユーザーの興味はThunderbirdをサポートしたSocket A対応チップセットKZ133に移っているが、残念ながら今回はKZ133に関する情報は得られなかった。ちなみにTMCのスタッフに「KZ133マザーボードを今度のComputex Taipeiで見ることができるか？」と尋ねたら「たぶん（Maybe）。」と言う答えが返ってきた。

　また、秋葉原でも販売されている超小型PC「Espresso」の製造元であるSAINTSONGも出展、Espressoを展示している。国内で販売されているのは並行輸入品のため流通量に限りがあるが、現在、国内代理店を探しており、見つかり次第日本でも正式に発売したいとのことだ。

SAINTSONGのブース	超小型PC、Espressoと外付けドライブユニット

■PacketOne対応PCカード一体型端末と、CF Type2の「P-in」

　DDI、KDD、IDOの3社は2000年10月1日付けで合併して「KDDI」となるわけだが、今回は一足速く「KDDI」としてブースを出している。その中で目を引くのが、PacketOne対応PCカード一体型端末だ。ただし、参考出展で、価格や発売時期、料金体系などは未定。「今年中に発売できますか」と聞いたところ、「期待してください」という答えが返ってきた。なお、カードの製造はSIIが行なうということで、既にSIIロゴが入っている。

　ちなみに、パソコンとは関係ないが、DreamcastとDreameyeを使用したテレビ電話（ビデオチャット）が展示されており、実際に体験できるようになっていた。

PacketOne 64kbps対応PCカード一体型端末。登場を待っている人も多いだろう	DreamcastとDreameyeを使用したテレビ電話（ビデオチャット）のデモストレーションも行なっていた	最近になって各社から登場した64kbps対応インターフェイスのラインナップ

　また、NTT DoCoMoは、PCカード一体型PHS端末「MobileCard P-in」のCFカード版を参考出品。発売は夏頃とのことだ。サイズはCF Type2、32/64kbps対応で、対応OSはWindows 95/98/2000。

□関連記事
【'99年12月16日】KDD、DDI、IDOが合併を正式発表。「株式会社ディーディーアイ」へ（INTERNET Watch）
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/1216/kddi.htm

■カシオブースで、リストカメラの実働モデル

カシオブースは、派手なステージと、腕時計型のMP3プレーヤー、リストカメラで多くの人を集めていた		リストカメラでは、実際に撮影を行なえ、その画質を確認することができる

□関連記事
【2月29日】カシオ、プライベートショーで腕時計型MP3プレーヤー／デジタルカメラを展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000229/casio.htm

■太陽誘電、4.7GBでDVD-R市場に参入

太陽誘電では、650/700MBともに16倍速対応CD-Rメディアをラインナップしている。ドライブメーカーと協力して、16倍速での書き込みテストを行なっているという。なお、CD-RWについてはこれまでどおり「出す予定はない」とのことだ

□関連記事
【'99年9月13日】WORLD PC EXPO 99 レポート 拾遺編
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990913/wpe26.htm

□「ビジネスシヨウ 2000 TOKYO」ホームページ
http://www.noma.or.jp/bs/index.html

(2000年5月23日)

[Reported by aoyama@impress.co.jp / furukawa@impress.co.jp]