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ソニー株式会社は、ノートPCのラインナップを一新。新シリーズを含む4シリーズ9機種を発表した。5月27日から順次発売され、価格は全てオープンプライスとなっている。なお、発表会では、'99年度の全世界のVAIOノート出荷実績が100万台とのグラフを示すとともに、今年度の目標をその2倍の200万台に設定した。
今回のモデルチェンジで注目されるのは、標準バッテリで5.5時間駆動を実現した“スタミナ”VAIO「SRシリーズ」が加わったことと、すべてのシリーズのPentium IIIモデルにWindows 2000 Professionalが搭載されたこと。「長期間に渡るマイクロソフトとの共同作業により、独自アプリケーションをWindows 2000対応に改良できた」とし、今後積極的にコンシューマ製品にWindows 2000を取り入れていくことを明らかにした。また、C1に搭載されている簡易ビデオクリップ作成ソフト「MovieShaker」が、すべてのモデルに搭載された。
Windows 2000へ積極的に取り組んでいくということで、発表会にはマイクロソフト代表取締役社長阿多親市氏がビデオでコメントを寄せるなど、マイクロソフトとの親密な関係を強調した。
マイクロソフト代表取締役社長 阿多親市氏 |
VAIOシリーズの出荷台数の推移 |
●バッテリ駆動5.5時間、OpenMGスロット搭載サブノートPC「SRシリーズ」
【PCG-SR9/K】 |
SR9/Kは、Windows 2000を搭載し1,024×768ドット液晶、SR1/BPはWindows 98 Second Edition、800×600ドット液晶で、外付けCD-ROMドライブとOffice 2000 Personalが付属する。これらの仕様は各モデルで固定されているため、「例えばCPUはCeleronで十分だけど、液晶はXGAがいい。OSはWindows 2000にしたい」といった選択ができないのが残念なところだ。
SRシリーズの最大の特徴は、バッテリ駆動時間。1,800mAh(従来1,550mAh)容量のセルを、6セル(同3セル)使用するなどして、Pentium IIIモデルで最大5.5時間、Celeronモデルで同5時間の駆動時間を実現している。また、セルの数は増えているものの、セル自体の高密度化や、コントローラ回路などの見直しなどにより体積や重量を低減している。バッテリパックの重量は330gで、本体と合わせて約1.34kg。本体装着時の外観もLバッテリ装着時のような出っ張りがなく、従来の標準バッテリを搭載した時と同等の重量、体積を実現している。
SRシリーズのもう1つの特徴は、パームレスト部分にMagicGateメモリースティックに対応したOpenMGスロットが搭載されたこと。今までにも、VAIOシリーズにはメモリースティックスロットを搭載した機種があったが、MagicGateメモリースティックに対応していなかった。今回OpenMGスロットとなったことで、VAIO SRで音楽ファイルをMagicGateメモリースティックに書き込み、それを直接MS Walkmanなどで再生できるようになった。また、i.LINK端子や、ジョグダイヤルなどVAIOノートの特徴も備えている。
筐体は、従来のVAIOノートと同じマグネシム合金を使用しているが、本体色が白に近いものとなり、概観イメージはかなり異なっている。メモリはSO-DIMMより一回り小型な、MicroDIMM規格を採用、本体の小型化に貢献している。
また、サブノートPCながら、ステレオスピーカーを内蔵。内部回路も差動伝送方式を採用することで、伝送の間に加わるノイズを少なくしたり、電源投入時のポップノイズを極力でないようにチューニングしたりと、AV機器メーカーでもあるソニーらしいこだわった設計となっている。
□製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCG-SR9/
□関連記事
【5月10日】ソニー、新B5ノート「バイオノートSR」のティザー広告を開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000510/sony.htm
【5月12日】アイ・オー・データ、128/64MBのノートPC用新型メモリ「MicroDIMM」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000512/io2.htm
VAIOのロゴは彫りこまれ、外観色は“VAIOカラー”の紫ではなく明るめの灰色となっている | 本体左側面には、OpenMGスロットが搭載された。これで、MS Walkmanなどとの親和性が高くなった | 右側面にはすでにおなじみとなった、ジョグダイヤルも装備している |
B5ノートながら、ステレオスピーカーを搭載。ダクトを使って本体正面に音を出している | スタミナバッテリ。従来のLバッテリと同じ6セルを詰め込んでいる | 液晶は本体を巻き込みながら開く「リトラクタブル スイング」機構。液晶の位置が下がるので、目線の移動が少なくて済むという。 |
PCG-SR9/K | PCG-SR1/BP | |
---|---|---|
CPU | モバイルPentium III 600MHz (SpeedStep対応) | モバイルCeleron 450MHz |
メモリ(最大) | 64MB(256MB) | |
HDD | 約12GB | 約6GB |
CD-ROM | オプション | PCGA-CD51/A同梱 |
ディスプレイ | 1,024×768ドット 10.4インチポリシリコンTFT液晶 | 800×600ドット 10.4インチポリシリコンTFT液晶 |
ビデオチップ | NeoMagic MagicMedia 256XL+ 6MB | NeoMagic MagicMedia 256AV+ 3MB |
PCカード | Type2×1 | |
モデム | V.90/K56flex | |
バッテリ駆動時間 | 約3.5~5.5時間 | 約3.0~5.0時間 |
本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | 259×209×23.7~32.1mm | |
OS | Windows 2000 Professional | Windows 98 Second Edition |
オフィスアプリ | ― | Office 2000 Personal |
重量 (バッテリ搭載時) | 約1.34kg | |
発売日 | 近日予定 | 5月27日 |
店頭予想価格 | 28万円 | 20万円 |
●B5ノートPCにOpenMGスロットを搭載したZ505G
【PCG-Z505G/BP】 | 【OpenMGスロット】 |
「Z505GR/K」が5月27日から29万円(店頭予想価格)で、「Z505G/BP」が同じく5月27日から25万円(同)で発売される。
Ethernetやジョグダイヤルの装備、12.1インチ1,024×768ドット液晶などは、従来モデルを継承している。
PCG-Z505GR/K | PCG-Z505G/BP | ||
---|---|---|---|
CPU | モバイルPentium III 650MHz (SpeedStep対応) | モバイルCeleron 500MHz | |
メモリ(最大) | 128MB(256MB) | 64MB(192MB) | |
HDD | 約12GB | 約9GB | |
CD-ROM | オプション | PCGA-CD51/A同梱 | |
ディスプレイ | 1,024×768ドット 12.1インチTFT液晶 |
||
ビデオチップ | NeoMagic MagicMedia 256XL+ 6MB | NeoMagic MagicMedia 256AV+ 3MB |
|
PCカード | Type2×1 | ||
モデム | V.90/K56flex | ||
バッテリ駆動時間 (バッテリパックM) | 約1.0~2.0時間 | ||
本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | 275×226×24.5~29.3mm | ||
OS | Windows 2000 Professional | Windows 98 Second Edition | |
オフィスアプリ | ― | Office 2000 Personal | |
重量 (バッテリパックM搭載時) | 約1.7kg | ||
発売日 | 5月27日 | 5月27日 | |
店頭予想価格 | 29万円 | 25万円 |
□製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/Z505GR/
●CD-RW搭載ハイスペックA4オールインワンノートPC「XRE」
【PCG-XR9E/K】 |
「XR9E/K」が6月3日、「XR7E/K」が8月、「XR1E/BP」が5月27日から発売され、店頭予想価格はそれぞれ38万円、32万円、27万円と見込まれる。
PCG-XR9E/K | PCG-XR7E/K | PCG-XR1E/BP | |
---|---|---|---|
CPU | モバイルPentium III 650MHz (SpeedStep対応) | モバイルPentium III 600MHz (SpeedStep対応) | モバイルCeleron 500MHz |
メモリ(最大) | 128MB(256MB) | 64MB(256MB) | |
HDD | 約18GB | 約12GB | |
CD-RW | 4/4/20倍速 | ||
ディスプレイ | 1,024×768ドット 14.1インチTFT液晶 | 1,024×768ドット 13.3インチTFT液晶 |
|
ビデオチップ | NeoMagic MagicMedia 256XL+ 6MB |
||
PCカード | Type3×1または、Type2×2 | ||
モデム | V.90/K56flex | ||
バッテリ駆動時間 | 約2.5~3.5時間(バッテリ1本使用時) | ||
本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | 303×261.2×39~45mm | 303×250.7×39~45mm | |
OS | Windows 2000 Professional | Windows 98 Second Edition |
|
オフィスアプリ | ― | Office 2000 Personal | |
重量 (バッテリ搭載時) | 約3.1kg | 約2.95kg | |
発売日 | 6月3日 | 8月 | 5月27日 |
店頭予想価格 | 38万円 | 32万円 | 27万円 |
□製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCV-J11V5/
●スタンダードA4オールインワンノートPC「F6シリーズ」
【PCG-F66/BPK】 |
Pentium III、Windows 2000モデル「PCG-F66/BPK」が6月3日から、CeleronとWindows 98 Second Editionモデル「PCG-F60/BP」が5月27日から発売され、店頭予想価格はそれぞれ32万円と、25万円と見込まれる。
PCG-F66/BPK | PCG-F60/BP | |
---|---|---|
CPU | モバイルPentium III 600MHz (SpeedStep対応) | モバイルCeleron 550MHz |
メモリ(最大) | 64MB(256MB) | |
HDD | 約12GB | |
CD-ROM | 24倍速 | |
ディスプレイ | 1,024×768ドット 15インチTFT液晶 | 1,024×768ドット 14.1インチTFT液晶 |
ビデオチップ | NeoMagic MagicMedia 256XL+ 6MB | NeoMagic MagicMedia 256AV+ 3MB |
PCカード | Type3×1または、Type2×2 | |
モデム | V.90/K56flex | |
バッテリ駆動時間 | 約2.0~3.0時間 | |
本体サイズ (幅×奥行き×高さ) | 324×265.5×38.5~54.1mm | 324×265.5×35.8~46.9mm |
OS | Windows 2000 Professional | Windows 98 Second Edition |
オフィスアプリ | Office 2000 Personal | |
重量 (FDDのみ搭載時) | 約3.1kg | 約2.9kg |
発売日 | 6月3日 | 5月27日 |
店頭予想価格 | 32万円 | 25万円 |
□製品情報
http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/PCOM/PCG-F66/
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□関連記事
【1月12日】ソニー、Pentium III、ジョグダイヤルを搭載したVAIOノート505など
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000117/sony1.htm
(2000年5月16日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]