4月25日~27日 開催(現地時間)
会場:New Orleans Morial Convention Center
ビルド2222の文字が!
| デジカメ内の写真をそのままWebにアップロード
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| Whistler時代のPCのコンセプトデモ
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今回明らかにされたロードマップによるとWhistlerは2001年に登場、Windows 9x系の後継としてコンシューマ向けにもリリースされるという。これは、これまで業界情報として伝えられていた通りだ。だが、今回の発表では、WhistlerはさらにWindows 2000 Serverの後継や64bit版、エンベデッド版も含むことになっており、従来伝えられていた位置づけよりカバーする範囲が広がっている。2001年に登場するWindows 2000のアップデイト版とWindows 2000コードベースのコンシューマWindowsの総称がWhistlerという位置づけだ。
Microsoftは、今年後半にWindows 9xコードベースのコンシューマOS「Windows Millennium Edition(ME)」を出すことになっている。Whistlerのホーム版は、その後継として登場する「ベストオブWindows Millennium Edition」(カール・ストークジェネラルマネージャ、Microsoft Windows Hardware Strategy Group)だ。つまり、Windows MEの機能を全てカバーするスーパーセットで、Windows 2000の堅牢性なども兼ね備えるものになるという。
ゲイツ氏のキーノートスピーチでは、Whistler(buildナンバー2222)を使ったデモも公開。USBインターフェイスに接続したデジタルカメラから、画像データを吸い上げ、直接Webにアップロードするといった作業を、ウイザードで手軽に行なえるところなどをみせた。また、ホームユース向けに簡略化されたユーザーログインや、音声認識によるゲームナビゲーションといったデモも行なわれた。
このほか、WhistlerではCD-Rをネイティブサポートし、ドライブとしてシームレスに使えるようになる。より高速な起動やWindows MEよりさらに洗練されたマルチメディアハンドリング機能、より高度なブロードキャストアーキテクチャなどが含まれる。また、USB 2.0のビルトインサポートもWhistlerで実現されるという。
Whistlerのビジネス版は、Windows 2000 Professionalのマイナーバージョンアップとなる。また、サーバー版は、Windows 2000と同様に、Server、Advanced Server、Datacenter Serverの3階層で提供される。これも、Windows 2000のアップデイト版で、Advanced Serverは2ノードクラスタリングから4ノードへ拡張、Datacenter Serverではデータセンター機能が拡張されるという。ビジネス版、サーバー版とも、今年後半にはItanium対応の64bit版が登場する予定だが、この64bit版もWhistlerにアップデイトされる。
Whistlerの登場で、ついにWindows 9xコードベースのOSは終焉を迎えることになる。コンシューマOSのWindows 9xカーネルからNTカーネルへの移行は、かなり前から進められていた。当初は「Windows NT Consumer(NTC)」というコードネームで始まり、「Neptune(ネプチューン)」を経て、今回のWhistlerへと変遷を重ねている。また、リリースのスケジュールも後ろへずれ込み、Microsoftもこれまでは今回ほど確信を持って語ることができないでいた。それだけ難産だったわけだが、Windows 2000のリリースで、ようやくNTカーネルへの移行がリアルなものになってきたようだ。
ロードマップ
クライアント
| サーバー
| 組込
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□Microsoftのニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/features/2000/04-25winhecce.asp
□WinHEC 2000のホームページ(英文)
http://www.microsoft.com/winhec/
(2000年4月26日)
[Reported by 後藤弘茂]