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日本ゲートウェイ Gateway Select 850 Athlon 850MHzを搭載しながら低価格を実現した
TEXT:中嶋敦司 Atushi Nakajima |
Athlonおよびケース内を冷却するため12cm角の大型ファンが装着されている。拡張ベイは5インチ×3、3.5インチ×5となっている |
Select 850は、Athlon 850MHzとAMD 750チップセットを搭載したマザーボードをベースにに、BTOによって柔軟な構成を取ることが可能となっている。メインメモリはPC100規格に対応したSDRAMを64MBから384MBまで、HDDはUltra ATA/66に対応したものを10GBから27.2GBまでの範囲で選択できる。また、ビデオカードはCreative Technology製のGeForce 256搭載カード(32MB SDRAM搭載)もしくはVisionTek製のRIVA TNT2 M64搭載カード(16MB SDRAM搭載)のどちらかを選ぶことができる。そのほか、サウンドカードやDVD-ROMドライブ、ネットワークカードなどもBTOオプションにより選択可能なほか、プリンタ、デジカメなどを同時に購入することも可能だ。ただし、OSの選択肢はWindows 98 SEのみとなる。
マザーボードはATX規格に準拠した独自設計のもの。PCIバスを5本備えるため拡張性も高い |
今回試用したマシンはメインメモリ128MB、HDD 10.2GB、M64搭載ビデオカード、Sound Blaster Live! Valueという構成だったが、Excel 2000やWord 2000、IE5.0などを使用した範囲ではパフォーマンスに不満を覚える場面はなく、非常に快適な使用感であった。また、3Dゲーム環境においては、高性能なCPUの恩恵でエントリレベルのM64搭載カードとの組み合わせでも、低解像度であれば十分快適なプレイが可能となる。筆者が試したQuakeIIIでは、800×600ドット/16bitカラー環境で、20~28fps程度の表示速度を保っていた。しかし、1,024×768ドット/32bitカラーなどの高解像度、多色環境ではビデオチップの性能がボトルネックとなることもあるので、ヘビーな3Dゲームプレイヤーであればより高性能なGeForce 256搭載カードを選択したいところだ。
本機は拡張性も高く、拡張ベイは5インチ×3、3.5インチ×5、拡張スロットはAGP×1、PCI×5が用意されており、各種周辺機器の増設時に困ることは少ないだろう。ただ、内部機器を増設した場合の冷却を考慮したためか、巨大なCPUファンと電源ファンが装着されていることによる騒音が若干気になった。
本機に搭載されるAMD Athlon 850MHz。Athlon 1GHzの発表により最高速ではなくなったが、それでもハイエンド向けの製品であることに間違いはない |
コスト面を見ると、今回の構成では197,800円、最小構成では176,300円と、従来機種と同様にアグレッシブな価格設定がなされている。また、同社のPentiumIII 800MHz搭載機「Gateway Performance 800」とほぼ同等の構成にした場合でも、本機のほうが20,000円程度安価となる。Intel製CPUの実績や安定性、BTOオプションの違いなどを考慮すると単純な比較はできないが、ワンランク上のCPU性能をより安く入手できることは多くのユーザーにとってのメリットとなるはずだ。さらに、同社が運営するプロバイダ、ゲートウェイネットと契約し、3年間の無料接続権を取得できる「ゲートウェイネット・パック」を購入時に選択すれば、50,000円の値引きを受けることも可能である。本機の購入をきっかけにインターネットに触れてみたい、というユーザーは一考してみる価値があるだろう。
高い処理能力を備え、価格も抑えられたSelect 850は、ビジネス、ホビーといった分野にかかわらず、ハイスペックマシンを購入する際の魅力的な選択肢となることは間違いない。拡張性も申し分なく、メインマシンとして末永く付き合うことができそうな1台である。
□日本ゲートウェイのホームページ
http://www.gw2k.co.jp/
□製品情報
http://www.gw2k.co.jp/pcshop/ad-select.html
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000214/gateway.htm