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NEC VALUESTAR U VU800N/27A CD-R/RWドライブ
17インチディスプレイが
TEXT:平澤寿康 Toshiyasu Hirasawa |
NECの個人/SOHO向けデスクトップVALUESTAR Uシリーズに、AMDの高性能CPU、Athlonを搭載した新モデル「VALUESTAR U VU800N/27A」が追加された。並行して販売される従来モデルVU50LやVU47LはCPUにAMD K6-2を採用したローエンドユーザー向けモデルだが、このモデルはシステムの構成を大幅に変更してパフォーマンスアップを図った、パワーユーザー向けの仕様となっている。もちろん、同社としては初めてのAthlon搭載モデルである。
ケース自体は従来機と同様のもので、ケース前面にはUSB端子が1ポート装備されている |
では、CPU以外の基本スペックを確認してゆこう。マザーボードは、台湾のMSIが開発した「MS-6191」というmicroATX仕様のモデルが採用されている。チップセットはAMD 750で、2本のDIMMスロットと、1本のAGPスロット、3本のPCIスロットが用意され、サウンドチップにはCreative TechnologyのES1373がオンボードで搭載される。さらにメインメモリには128MBのPC100対応SDRAM、HDDには20GBのドライブを搭載。また、書き込み、書き換え4倍速、読み出し24倍速のCD-R/RWドライブが搭載され、フルフラットのダイヤモンドトロンNF管を採用する17インチディスプレイも標準で付属する。こうした構成はハイエンドCPUを搭載するマシンにふさわしいものと言えよう。なお、CD-Rライティングソフトとしてはアダプテックの「Easy CD Creator 4 Standard」がバンドルされる。
本機に搭載されるマザーボードは「MS-6191」。AGP×1、PCI×3を備え、将来的な拡張にも対応できる |
一つ気になるのは、ビデオチップがS3のSavage4 PROとなっている点だ。このチップは最新チップと比較すると、2D描画能力は満足できるものの、3D描画能力はあまり高くない。ビデオメモリも現行のデスクトップPCとしては少なめの8MBで、高性能CPUを搭載したマシンに採用するビデオカードとしてはやや力不足の感がある。ただし、この点は3D環境を重視しないユーザーであればほとんど気になるものではなく、試用した際におけるWindows 98の動作も快適なものだった。むしろ、ビジネスユースであればコストの削減につながるこういった仕様が歓迎されるだろう。
価格はオープンプライスで、3月上旬現在の平均実売価格は29万円前後となっているが、相次ぐAthlonの価格改定を受けてか、全体的に値下がり傾向にあるようだ。すでに26万円前後の値付けが見られるショップもいくつかあり、コストパフォーマンスは非常に高いものとなってきている。
これまでAthlon搭載マシンを手に入れようと思った場合、ショップブランドマシンを購入するか、自作するよりほかはなかった。確かに高いパフォーマンスを誇るAthlon搭載マシンは魅力だが、サポート面を考えるとなかなか手を出せなかった人も多いのではなかろうか。その点、NECのような全国規模のサポート体制が整っている大手メーカー製品であれば、安心して購入できるはずだ。
本機の登場によって、Athlonの性能を多くの人が安心して入手できるようになったことは大いに意義がある。これまでAthlon搭載機の購入を見送っていた方や、CPUパフォーマンスを重視するユーザーにお勧めしたいマシンだ。
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□製品情報
http://www.pc98.nec.co.jp/product/nx/value-su/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000124/nec1.htm