|
|
巨大ロボットが闊歩し、数千階にも及ぶビルが林立する遠い未来が舞台となる | 奪われた聖地を取り戻すため、敵の兵器を奪取し、完成したのが巨大生体兵器“SLAVE ZERO”だ | メッセージはすべて日本語に吹き替えられているので、ストーリーの進行も自然に理解できる |
巨大ロボットの操縦は全世界の少年の夢!?
「SLAVE ZERO」は前述の通り、巨大ロボットに乗って敵と戦っていくアクションゲーム。主役のSLAVE ZEROは、巨大ロボットとはいうものの容姿は極めて生物的だ。それもそのはずで、SLAVEと呼ばれるこれらのロボットは、技術の粋を結集して作られた生物兵器なのだ。
舞台となるのは今から500年後の未来。かつて宗教国家ガーディアンの聖地だった中国を中心とするアジアの超巨大都市S1-9は、このSLAVEを率いる企業帝国Sovreign Khan(ソフカン)により乗っ取られ、ガーディアンは地下へと追いやられていた。聖地奪還を目指す彼らはSLAVEを奪い、それをもとに、より強力な独自のロボットSLAVE ZEROを開発、反抗作戦が開始されたのだった。
巨大ロボットといえば、古くは鉄人28号やジャイアントロボ、もう少し時代を下って機動戦士ガンダムなどのメカをイメージする方も多いことだろう。これまでゲームに登場してきたメカも、おもにこれらの時代のロボットを彷彿とさせるものがほとんどだった。そして、さらに時代が下がるとエヴァンゲリオンの名が出てくるはず。この「SLAVE ZERO」は、まさにそのエヴァンゲリオンをイメージさせる、人型生物兵器なのだ。これまでのものと違う、新しい世代のロボットものということができるだろう。
前方にトランスポーターが見える。行き着く先には何が待ち受けているのだろう? | ターゲットであるパワージェネレイターを破壊。内部から光を発し…… | 次の瞬間には閃光とともに大爆発を起こす。近づきすぎると爆発に巻き込まれてダメージを受けてしまうので注意が必要だ |
単純なシステムと幅広い戦略が魅力
間違った日本語の書かれた看板があちこちに見られる。「ハスチカ」ってナニ? |
足下には逃げまどう一般車両や人々の姿も見える。左手に、逃げ遅れた一般人を捕まえてみた |
ゲームはミッション遂行型で進行していくが、1つのミッションをクリアしても体力や残弾数はそのままなので気をつけなければいけない。特に体力回復アイテムは出現数が少なめなので、うっかり瀕死状態で先に進んでしまうと抜き差しならない状況に追いこまれる可能性がある。ミッションの遂行中であっても、突然後方のシャッターが閉まって戻れなくなることもあるので、プレイに慣れるまではこまめなセーブを心がけるようにしたい。
視点はマウスを動かして自由に変更できる。超高層ビル群を見上げると、思わずめまいを起こしそうだ | ボスキャラが登場することもある。ザコ敵と違い、ボスは確実に倒さないと先に進むことができない。ボスキャラの体力は画面上部に表示される。ザコ敵の攻撃も意外といやらしいので、適当にあしらいながら戦っていこう | 高低差や障害物などを利用し、有利なポジションを得るのが重要 |
新技術にも対応したグラフィックは必見
「SLAVE ZERO」はまた、最新の3Dグラフィックボードにも数多く対応している。Matrox G400等で対応しているBump Mappingや、NVIDIA GeForce等で使用可能なHardware T&Lがそれ。Bump Mappingの写真3点を掲載するので、ぜひ比較してみてほしい。同じ技術を使用していても、ボードごとにイメージが違うのがわかることだろう。筆者が以前使用していたVooDoo Bansheeでもポテンシャル自体に不満は無かったのだけれど、こうしたハードウェア依存の新技術を見せつけられると新しいハードが欲しくなってしまう。そんなわけで、今回このレビューのためにGeForce256を導入したのだけれど、使用したソフトが評価版だったためか違いが見られなくて、ちょっとがっかり。製品版に期待することにしよう。ちなみに動作は軽快で、1,024×768、32bitの画面モードでも多少もたつきは見られるもののプレイには全く支障はなかった。
このゲームはネットワークにも対応している。ただし、先行のリリースではインターネット対応となっているため、一部インターネット対応ゲームとして紹介されていることもあるようだが、実際にはLANのみの対応に仕様変更されているので注意する必要があるだろう。ネットワークでは最大8人までの同時プレイが可能なので、激しいバトルロイヤルを期待することができる。ただ、ハードウェア環境としてDirectX 7またはGlide対応の3Dグラフィックカードが必須なので、この条件を満たしたマシンをLAN上に何台集めることができるかが疑問ではあるのだけれど。
NVIDIA RIVA TNT No Bump Mapping | NVIDIA RIVA TNT Bump Mapping | Matrox G400 Bump Mapping |
万人向けの3Dアクションシューティング
難易度は低めにおさえられていて、こと序盤に関しては力押しでも進めてしまうほど。遠くにいる敵への照準あわせも比較的簡単なので、操作は多少複雑だけれどEASYモードなら初心者でも気軽に楽しむことができることと思う。音声も日本語に吹きかえられているので、ストーリーも理解しやすいが、謎解きなどの要素はないのでゲームの進行自体には影響しないかもしれない。街中のそこかしこにある、間違った日本語のアヤシイ看板を始めとした世界観も楽しい。ここ数年は膠着状態にあり、難易度ばかりが上がってきた感のある3Dアクションゲームだけれど、このタイトルの出現がいいカンフル剤になることを期待したい。
Slave Zero TM and The Ecstasy Engine TM are trademarks of Infogrames North America,Inc. (c) 1999 All rights reserved. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners. Refer to manual for other legal notices.
【筆者紹介】
|
インプレッションや記事に関するご意見・ご感想、とりあげて欲しいゲームソフトや企画などは、pc-watch-info@impress.co.jpまでお寄せください。