9月17日 開催

　キヤノンは17日、一眼レフカメラ、コンパクトデジカメ、インクジェットプリンタなど、デジタルフォト関連機器の発表会を開催した。

　ここでは、インクジェットプリンタ「PIXUS」の新製品を中心に紹介する。デジカメ関係については僚誌「デジカメWatch」をご参照いただきたい。

　まず、キヤノンマーケティングジャパン株式会社代表取締役社長の村瀬治男氏が登壇し「デジタルフォト戦略と新製品投入の狙い」を語った。村瀬社長は「キヤノンはデジタルフォトについて、入り口から出口までカバーできる唯一のメーカーである。また、キヤノンにとって、この分野は決して負けられない分野である」と語った。

　PIXUSについては、新インクシステムの採用による「写真画質の向上」と「本体サイズの小型化」を特徴として挙げ、「家庭用プリンタシェア50%獲得を目指したい」と述べた。

村瀬社長	進化のポイント	シェア50%を目指す

　製品については、キヤノン株式会社常務取締役インクジェット事業本部長の清水勝一氏が説明を行なった。

　清水氏はまず、昨年発売の「PIXUS MP610」が単独機種でシェア20%を確保したことを挙げ、「1つの機種で市場の1/5を制したことをは喜ばしいことだ」と述べた。

清水事業本部長	単一機種でシェア20%を得たMP610

　続いて、2004年のフォトボックス以来のインクジェットプリンタのデザインを語り、「今年は更に美しいデザインが完成した」と述べた。また、「新エンジン+新インクシステム+新写真用紙の組み合わせにより、内容も一新している」とした。

　特に最上位機種である「MP980」で採用されたグレーインクによるモノクロプリントについて、「手持ちのデータを印刷するだけでも、新しい世界が見える。ぜひお試しいただきたい」と、魅力を語った。

スーパーフォトボックス以降、大きくデザインが変わった	今年の製品もデザインに自信	今年の複合機ラインナップ

単能機は2機種で、グレーインク搭載機は用意されない	本体だけではなく、インク、専用紙のシステムで訴求する

　新しいインクシステムについても「特に赤の領域が広がり、これまでにない鮮やかな色が再現されている。また、自社の用紙との組み合わせで耐候性も向上しており、いつまでも美しい写真を楽しんでいただける」と述べた。

グレーインクによる安定したモノクロプリント	専用ソフトとの組み合わせで冷黒調、温黒調も再現	赤の発色の良さをフェラーリレッドで見せた

耐候性はさらに向上し、「ChromaLife100+」となった

　また、印刷速度の向上について「これはデフォルト状態での数値であり、お客様にわかりやすい表現となっている。キヤノンでは2005年から、このような表記をしており、業界全体として、お客様に理解していただける表記方法への統一を働きかけたい」と語った。

顧客が求めるのはシンプルな「きれい」「はやい」「カンタン」のキーワード	きれい、はやいはPIXUSのコンセプトでもある	印字速度計測はデフォルト設定で測定。今年も速くなっている

カンタンを実現する操作性の良さ	メモリーカードを挿すと、自動的に印刷モードになる	写真の自動補正機能も強化

　さらに、操作性の向上、本体サイズの縮小を紹介し、「本体サイズの縮小により、梱包も小型化され、環境性能も向上した」という。

筐体の小型化が今年の特徴	機能は豊富なまま小型化	梱包も小さくなるので、環境性能も向上

　広告については、キヤノンマーケティングジャパン常務取締役コンスーマーイメージングカンパニープレジデントの佐々木統氏が登壇した。

　PIXUSについては、従来通り、山田優さん、蒼井優さん、夏帆さんが三姉妹を演じる。今回は、プリンタから写真が湧き出てくるようなイメージを訴求する。会場には3人も登壇し、CMやメイキングビデオの上映、トークショウが行なわれた。

佐々木プレジデント	広告グラフィック例

TV CMの一場面。写真が湧き出るイメージ	三姉妹の登場

約15分間にわたって、CM撮影時の逸話などを語った

□キヤノンのホームページ
http://canon.jp/
□製品情報
http://cweb.canon.jp/pixus/
□関連記事
【9月17日】キヤノン、新インクシステムを導入したインクジェット複合機
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0917/canon1.htm
【9月17日】キヤノン、インクジェット単機能機2008年モデル発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0917/canon2.htm

(2008年9月17日)

[Reported by date@impress.co.jp]