[an error occurred while processing the directive]

デル、初めてのPC組立教室を宮崎で開催

告知に使われた「デル夏休み親子パソコン教室 2008 in 宮崎」のポスター

8月16日 開催


 デルは、8月16日、宮崎県宮崎市の同社宮崎カスタマーセンターにおいて、「デル夏休み親子パソコン教室 2008 in 宮崎」を開催した。協賛はインテル。

 これまで、パナソニック、富士通、NECといった国内にPC生産拠点を持つ国内PCメーカーが、PC組立教室を開いた例はあるが、国内に生産拠点を持たない外資系メーカーが、組立教室を開催するのは初めてのこと。また、デルとしても、組立教室を開催したのは、全世界で、今回が初めての模様だ。

 PCの仕組みを学習するとともに、親子で一緒にデスクトップPCを実際に組み立てることで、子供たちに技術やものづくりへの興味を持ってもらうことを目指したほか、社会学習の場を提供することで、デルが拠点を置く宮崎の地域住民に対する理解を深めてもらうことを目的としている。


デルのジャパンサービス統括本部宮崎カスタマーセンターテクニカルサポート本部長・金子知生氏 デル宮崎カスタマーセンター・小林治郎センター長

 デルのジャパンサービス統括本部宮崎カスタマーセンターテクニカルサポート本部長・金子知生氏は、「地域への貢献という観点でなにかできないか、と社員に意見を聞いたところ、複数のチームから、組立教室をやりたいという声があがってきた。また、テクニカルサポートのメンバーは、電話ではお客様と話す機会があるが、直接会って声に触れる機会がほとんどない。利用者と直接会話ができる場としても、いい機会だと考えた」とする。

 また、デル宮崎カスタマーセンター・小林治郎センター長も、「宮崎におけるデルの認知度を高めるためにも有意義なもの。トップダウンではなく、社員自らが提案し、多くの社員がボランティアで参加したことも意味がある。5月後半から、告知方法、運営方法などを検討し、2週間に1回のペースで会議を行ない、準備を進めてきた。開催前日も午前2時まで、試行錯誤を繰り返して準備していたほど。参加者に喜んでもらえたことが一番うれしい」とした。

 今回は、初めての開催ということもあり、宮崎県の地元紙や、地元FM放送などを中心に告知。小学校5年生から中学生までの子供たちを対象に、7月4日から22日まで募集を行ない、抽選で選ばれたの10組の親子20人が参加した。宮崎県内からの参加が9組、残り1組は長崎県からの参加。応募では、静岡県からの申し込みがあったという。また、女の子の参加が5組と半分を占めた。

会場となった宮崎県宮崎市にあるデルの宮崎カスタマーセンター 4階のミーティングルームを組立教室として使用

 組み立てたのは、デスクトップPCの「Inspiron530s」。

 CPUは、インテル Core 2 Duo プロセッサー E4600(2.4GHz)、メモリは2GB デュアルチャネル DDR2-SDRAM、HDDは320GB SATAを搭載。DVDスーパーマルチドライブも搭載している。OSは、Windows Vista Home Premium SP1。

 参加費用は、54,800円。同社直販サイトで購入すると約85,000円の価格設定の製品であり、約35%引きで参加できる計算になる。

 なお、当日、教室で使用する液晶ディプレイは貸与し、希望者には、20型液晶ディスプレイを、24,800円で別途販売した。

 組み立てる製品は、完成品として生産拠点から取り寄せ、それをスタッフが分解して、組立用とした。また、CPUの装着も実際に子供たちが行なうようにした。

 「生産拠点ではないため、スタッフは常に組み立てをしているわけではない。だが、宮崎カスタマセンターは、すべてがデルの社員であり、外部委託をしているカスタマセンターとは異なる。エンジニアとしての高い技術スキル、意識を持った社員が行なうため、全員が自信を持って、組み立てをサポートできる。顧客満足度が高いカスタマセンターを支える社員だからこそできる組立教室だといえる。また、CPUを直接取り付けて、さらに、グリスを塗ってヒートシンクを付ける部分が、PCの組み立てで最も緊張する部分。確かに、不安もあったが、予備を3セット用意して、あえて実施した」(金子本部長)という。

 実際、取り付けの際に不具合が一件あり、予備のCPUを1個使用していた。

 午後1時30分から開始した組立教室は、インテルによるCPUに関する説明のあと、午後1時50分から実際に組み立てを開始。午後3時40分には、9つの部品と、15本のネジを使用して、組み立てが終了し、全員のPCが無事に起動した。

 また、その後、マイクロソフトの協力を得て、エンカルタをインストール。オリンピックにちなんだ言葉を検索して、エンカルタの利用方法を学んだ。

 子供たちの間からは、「どの部品が、どんな動きや役割をしているのかを知ることができた」、「教えてもらったので、難しいところも楽しみながら組み立てることができた」などの声があがっていた。

 「参加者のアンケートを集計したところ、顧客満足度は100%。来年もぜひ開催したい。次回は、規模を大きくすることも検討したい」(金子本部長)という。

 では、デルが初めて実施したPC組み立て教室の様子を、写真で紹介しよう。

組み立てるパーツの数々。9つの部品に分類されている
部品やネジは、特別に用意した専用ケースに入っている
最初の作業は、コンピュータカバーを取り外すこと。これは国内PCメーカーの組み立てにはない作業 続いてフロントベゼルを取り外す。3か所あるフックを1つずつ持ち上げる サポートブラケットを取り外し、作業がしやすいようにする
組み立ての最初は電源ユニットの取り付け 背面からネジを3本使って取り付ける 続いてマザーボードをケースに装着。搭載された部品に直接手を触れないように指示がある
マザーボードを8本のネジで固定する 電源ユニットやコネクタから伸びているケーブルをそれぞれの場所に差し込む ケーブルを、電源ユニットとマザーボードの間に邪魔にならないように格納
いよいよCPUが登場。Core 2 Duoだ 裏面を触らないように、そして、位置をあわせ、切り込みを確認するようにという指示に緊張感が走る CPUソケットに収まったら、プロセッサカバーを閉じ、CPUを固定。自然と拍手が涌く
続いてヒートシンクの取り付け。注射器を使って、グリスをCPUの中央に置く ヒートシンクをCPUの上に配置する。グリスは自然に伸びる ヒートシンクを4つのネジで固定
次にメモリを取り付ける。1GBのメモリを2枚装着。カチッと音がするまではめ込む作業には力がいる。ここでも拍手があちこちで DVDスーパーマルチドライブを装着する HDDの装着は、片手で持ったまま、電源コネクタを接続
これで内部の組み立てが完成した サポートブラケットをもとの位置に戻す サポートブラケットのフックに、ケーブルを引っかける
フロントベゼルを取り付ける そして、最後の作業は、ケースにカバーを取り付けること 完成したInspiron530s
最後に「Hand Made PC」の特製ステッカーをPC本体の好きなところに貼った 全員で電源をオン! 全員のPCが起動した
組み立てたPCは梱包して、すぐに持ち帰ることができた イベント終了時に全員に手渡された修了証

□デルのホームページ
http://www.dell.com/jp/
□「デル夏休み親子パソコン教室 2008 in 宮崎」の告知
http://www.dell.co.jp/kids2008summer
□関連記事
【2006年6月19日】【大河原】デル、宮崎カスタマーセンターを公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0619/gyokai165.htm
【8月11日】島根富士通のノートPC生産拠点で3回目のPC組み立て教室
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0811/fujitsu.htm

(2008年8月18日)

[Reported by 大河原克行]

【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
お問い合わせに対して、個別にご回答はいたしません。

Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.