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NEC、第3回NECハイテクものづくり教室を実施

会場入り口

12月1日 開催



 NECは1日、小中学生を対象にしたノートPCの組み立て教室「NECハイテクものづくり教室」をNEC米沢事業所で開催した。

NECパーソナルプロダクツ執行役員の神尾潔氏

 今回は3回目の開催で、地元紙への告知のほか、米沢市産業まつりへの協賛としてイベントとしての告知、教育委員会を通じた地元小中学校に対する告知によって、募集を図った。結果、米沢市を中心に、小学4年生から中学3年生までの30人とその保護者が参加。東京や神奈川、三重からの参加者もあり、男女比は男子が20人で女子が10人だった。

 組み立て用に用意されたのは、8月に発表された15.4型ワイド液晶搭載「LaVie Lスタンダードタイプ LL570/KG」。申込時に、HDDの容量(120GBか160GB)のほか、本体色を選択できるようになっていたのだが、今回、特別に用意された「スクラッチリペア塗装」に対応したシュガーピンクとベリーブルーに人気が集中した。

 開催にあたり、NECパーソナルプロダクツ株式会社執行役員(米沢事業場責任者)の神尾潔氏が挨拶。「毎日、1万台のPCが、この米沢事業場から、全国に向けて出荷されている。今日は、その工場で世界に1台しかないPCを組み立ててもらうことになる。指導員の方々が、組み立てを手伝ってくれるので、安心して、ゆっくりと組み立てて欲しい。そして、完成したPCは末永く使ってほしい」と語った。

 12時50分から10分ほどネジ締めの練習を行なった後、13時から組み立てが開始された。ドライバの扱いに不慣れな参加者も少なくなかったが、保護者からのアドバイスや、2組に1人割り当てられたNECのサポートスタッフによる確認をふまえながら、着実に作業をこなしていった。

 以下に、写真で組み立ての様子を説明する。

30組の親子が参加した 2組に1人のスタッフがつき、組み立て作業をサポート ステージ前方ではスタッフが実演しながら作業を解説
最初の作業はネジ留めの練習 マザーボードが収まるベースユニット これにトップカバーをつけて、ネジ留め
いきなりの難関だったのがFeliCaポートのフィルムケーブルの接続。薄く、コネクタも小さいため、結構手間がかかる箇所 保護者がLCDパネルを支え、児童がそれをベースユニットにネジ留めする LCDパネルから伸びるケーブルは、隙間に這わせておく
無線LANアダプタ これはマザーボードに取り付けて、アンテナ線を接続するのだが、アンテナコネクタが非常に小さくもろいため、ここだけはスタッフが代わって作業した キーボードもフィルムケーブルをマザーボードに接続した後、ツメをあわせてベースユニットに取り付ける
キーボードの奥側にキーボードカバーを取り付ける きっちりツメがはまっているか、液晶を閉じて確認 パームレストもやはりフィルムケーブルをマザーボードにつなげる
CPUファンのネジ留め メモリは512MB×2を取り付けて…… フタを閉める
CPUファンの上もフタを閉める HDDも取り付けたら…… 同様にフタを閉める
DVDスーパーマルチドライブは横から挿入して…… 1カ所ネジ留めする 最後にバッテリをつけて、ついに完成!
もっとも緊張する電源投入の瞬間 無事OSが起動し、安堵するとともに、成功を拍手で祝う ほとんどの参加者が一発起動した

 途中、2回の休憩を挟み、14時35分に組み立て作業が完了。全員揃って電源を投入したところ、起動時にエラーが発生してしまった参加者が何組かいたが、その場でサポートスタッフが症状を確認し、適切な処置を施し、無事全員のPCが起動した。

 起動した後、OS最終セットアップによる待ち時間の間に、スクラッチリペア塗装の効果の体験イベントが行なわれた。スクラッチリペア塗装とは、通常のカラー塗装の上に塗られる特殊なコーティング。この塗装膜はバネのように伸び縮みする性質を持っており、ひっかき傷がついても、何事もなかったかのように元に戻るようになっている。

 実際、参加者には、一部が通常塗装、残りの部分がスクラッチリペア塗装になっているプレートが渡され、その上を真鍮ブラシでゴシゴシと擦ってみたのだが、傷が付いたのは通常塗装の部分だけだった。

スクラッチリペア塗装について解説した佐藤英勝氏 スクラッチリペア塗装体験用のプレートを真鍮ブラシで擦ると…… 塗装されていない部分(写真右側)には擦り傷がついているが、塗装部分は傷がない

 最終セットアップが終了した後には、事業所内にある実際のPC製造ラインの見学と、NEC中央研究所員によるミニイベントが行なわれた。イベントでは、特別に用意された、電気を流すと音を発生する小さなセラミックというハイテク素材と、紙コップによる糸電話というローテクで、音が発生したり、聞こえたりする仕組みを学んだ。

ノートPCの製造ライン 土曜日は本来ラインは止まっているが、イベントのために1ラインだけ動かし、参加者がプロの作業を見学した NEC中央研究所の佐々木康弘氏。ちょっとインパクトの強い扮装をしているが、こう見えて研究成果が新聞にも紹介されたエライ人
助手役を務めた酒井浩氏の指先にあるのは電極を埋め込んだセラミックで、電気を流すと音が鳴る。単体では小さすぎて音が聞こえないが、発泡スチロールにあてると振動が大きくなり、しっかり音が聞こえる 参加者は紙コップと糸で糸電話を作成。 今回初めて糸電話を作った参加者も多く、こんな単純なモノで音が聞こえるのかと驚いていた

参加者の代表者に修了証を手渡す中土井一光氏

 こららが終わったところで会場に戻った参加者は、イベントの修了証を渡され、思い出と世界に1台だけの自分が作ったPCを携え、帰路についた。

 最後にPC事業本部開発生産事業部長の中土井一光氏は、参加者に対し「今回のイベントを通じて、米沢にこんな元気な会社があるんだということを覚え、理工系のものごとにもっと興味を持つようになってくれれば幸い」とのメッセージを宛てた。

□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
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【2006年10月23日】NEC米沢事業場でノートPCの組み立てに親子30組が挑戦
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(2007年12月3日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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