IBM、最大3Peta FLOPSの世界最速スパコン
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「Blue Gene/P」 |
6月26日(現地時間) 発表
米IBMは26日(現地時間)、最大で3Peta FLOPSの演算性能を持つスーパーコンピュータ「Blue Gene/P」を発表した。前モデルにあたる現行の世界最速スパコン「Blue Gene/L」の約3倍の性能だという。2007年後半には、米国エネルギー省へ導入される予定で、このほか、各国の研究施設でも導入を計画している。
Blue Geneは、モジュール型の設計を採用し、性能ニーズに応じて導入できるラックで構成されている。
1つのCPUはPowerPC 450を4コア搭載。動作クロックは850MHzで、秒間136億回(13.6G FLOPS)の演算が行なえる。このCPU 32基(128コア)を約61×61cmのボード上に搭載しており、ボード1枚で4,350億回の演算が可能。そして、このボードを32枚(1,024CPU、4,096コア)集めたものが、高さ約183cmのラックを構成。1ラックでの演算回数は13兆9千億回となる。
72ラックを集めると、合計73,728CPU(294,912コア)となり、演算性能が1,000兆回(1Peta FLOPS)を超える計算になる。Blue Gene/Pでは最大216ラックまで拡張可能としており、CPUは計221,184基(884,736コア)、その際の演算性能は3Peta FLOPSを超える。
前世代のBlue Gene/Lでは、1CPUは2コア/700MHzだったが、Blue Gene/P世代では4コア/850MHzとなり、CPUの性能向上で大幅に高速化。さらに、マルチスレッドをサポートする「SMPモード」を追加して、性能向上を図った。
□IBMのホームページ(英文)
http://www.ibm.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/21791.wss
□ニュースリリース
http://www.ibm.com/jp/press/20070627001.html
□製品情報(英文)
http://www.ibm.com/servers/deepcomputing/bluegene.html
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【2006年11月14日】IBMのBlueGene/Lがスパコン性能1位を堅持、地球シミュレータはトップ10落ち
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1114/top500.htm
【2006年11月6日】東大、1チップで512G FLOPSを達成する512コアプロセッサ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1106/tokyou.htm
(2007年6月27日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]