3月22日　発表

　株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は22日、HDD事業運営の合理化を目指し、開発/生産拠点の統合を実施すると発表した。

　HDDの基幹部品である、磁気ヘッドスライダ、ヘッド・ジンバル・アッセンブリ(以下HGA/ディスク上で読み込みを行なうアーム)、ディスクの開発/生産の役割分担を再編し、各機能の集約体制を構築する。

　各拠点の変更は以下の通り。

・フィリピン拠点
　磁気スライダの生産量を拡大し、スライダの主要生産拠点とする。メキシコにあるスライダの生産拠点は2008年半ばまでに生産を段階的に終了する。

・中国の深セン拠点
　ディスクの生産量を拡大し、その主要生産拠点とする。小田原のディスク生産拠点は2007年末までに段階的に生産を停止し、以後は磁気ヘッドスライダの主要開発拠点とする。

・タイ拠点
　車載向けの2.5インチHDDの生産を新たに担うとともに、HGAの生産も拡大する。

・米国のサンノゼ拠点
　現状通り、ディスクの生産機能を維持し、深セン拠点の生産を補完する。また、ディスクの主要開発拠点を担当する。

　変更の狙いは、最終組み立てを行なうタイと中国の周辺に、HDDの基幹部品の主要生産拠点を配置して合理化すること。この構想は、セントラルハブの下に全社的な生産サプライチェーンを構築することで事業効率を向上させる、という考えに基づいているという。

　同社は計画の完了を2008年末に予定し、今後5年間で約3億ドルのコスト低減を見込む。また、同社は正社員と契約社員合わせて約4万人だが、メキシコ拠点の閉鎖によりその11%にあたる4,500名の人員削減を見込んでいる。

□日立GSTのホームページ
http://www.hitachigst.com/portal/site/jp/
□ニュースリリース(PDF)
http://www.hitachigst.com/portal/binary/com.epicentric.contentmanagement.
servlet.ContentDeliveryServlet/JP_Public/aboutus/press_rsc/2007032201.pdf
□関連記事
【2006年2月16日】日立GST、深センでのHDD生産拠点の本格操業を開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0216/hitachi.htm
【2006年2月3日】日立GST、HDD出荷は伸びるも利益上がらず
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0203/hitachi.htm

(2007年3月22日)

[Reported by matuyama@impress.co.jp]