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■大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」■
富士通、島根でノートPCの組立教室を開催 ~ノートPCの複雑な配線も全員完動
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富士通パソコン組立教室 |
富士通株式会社と株式会社島根富士通は5日、小学校5年生~中学校3年生を対象とした「富士通パソコン組立教室」を、島根県簸川郡斐川町の島根富士通で開催した。
富士通では、3年前から、デスクトップPCの生産拠点である富士通アイソテックで、夏休みの特別イベントとしてパソコン組立教室を開催していたが、ノートPCの生産拠点である島根富士通で開催するのは今回が初めて。
Webなどを通じて、全国から約60人が応募し、抽選で選ばれた約30組の親子が、組み立てを行なった。
島根県内からの参加は約半分。山口県や大阪府、東京都、埼玉県からも参加があった。
組み立てたのは、ノートPC「FMV-BIBLO MG50S」。CPUには、Celeron M 420(1.60GHz)を搭載。80GB HDD、13.3型スーパーファイン液晶ディスプレイ、DVDスーパーマルチドライブを搭載している。
参加費用は10万円。直販サイト「Web MART」では、約19万円で販売されている製品だ。
組立教室は、午後1時から開始。冒頭に挨拶した島根富士通の山森章朗社長は、「島根富士通は、'90年に操業を開始して以来、累計出荷がまもなく約1,700万台に到達しようとしている。今日、みなさんに作っていただくPCは、1,700万台分の30台に当たるものであり、島根富士通の品質で作っていただくことになる。慎重に作っていただき、そして、大事に使ってほしい」と話した。
その後、島根富士通の概要について説明。日本におけるモノづくりにこだわってきたことなどに触れながら、富士通のPCが、数々の厳しい品質管理を行なった上でPCを生産している様子を映像で紹介した。
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会場となった島根富士通。「製造不良ゼロへの挑戦」が信条だ |
島根富士通の山森章朗社長 |
組み立てを手伝ってくれた島根富士通の社員たち |
●約2時間でノートPCを組み立て
組み立てが開始されたのは午後1時35分。まずは、作業上の注意事項などの説明を受けたあと、実際の作業に取りかかった。
組み立て作業の様子を、写真を追って見てみよう。
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用意された部品やネジ。32個の部品と、7種類47個のネジを使って組み立てる |
まずはメインボードにファンを取り付ける |
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ファンケーブルを接続する。いきなり細かい作業に挑む |
モデムケーブルを接続してから、ロアカバーにメインボードをセットする |
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メインボードや、USBのコネクタなどがあるサブボードをネジで固定。最初は、ドライバーに慣れていない子供もいたが、徐々に上達 |
ロアカバーシートを貼り付ける。こうした作業もノートPCならでは |
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センサーケーブルの取り付け。紙をはがして、2か所の穴にあわせて固定。さらに、ケーブルを1回転させてから、コネクタをロックして接続するという細かい作業が続く |
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ステータスケーブルの取り付け作業。コネクタのロックをはずして、ケーブルを挿入してからロック |
ここで1箱目の部品を使い切った。すでに35分を経過 |
アプリケーブルおよびアプリボタンの取り付け。ケーブルを折り曲げるという作業もあり、ここでも子供たちは四苦八苦。「難しい」との声がずいぶん聞かれ始めた |
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アプリボタンをカチッというまではめ込む。アプリケーブルとアプリボタンの組み立みがしっかり出来ていないと、電源が入らないことに |
組立開始から45分を経過したところで10分間の休憩。本体部分への細かな配線はひとまず完了 |
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シモン(指紋)金具にシモンボードを取り付け、さらにシモンケーブルを接続。これは、富士通のノートPCだからこその作業 |
アッパーカバーを取り出して、グラインドポイントを貼り付ける。上下を間違いないようにと指示 |
さらにクリックボタンをセット。シモン金具も取り付ける |
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ロアカバーとアッパーカバーをセット。バチっというまで押し込む |
液晶ディスプレイが登場。これを本体とネジで固定する |
無線LANカードを取り付ける。金色の部分を触らないように作業 |
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液晶ディスプレイのケーブルを接続 |
ヒートプレートにラバーを貼付してから、本体にセット |
キーボードを取り付ける。ケーブルを接続してから本体にはめ込む |
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トップカバーをつけるといよいよ完成に近づいてきたのがわかる |
バッテリ部分で4カ所、さらに裏面で11カ所をネジで固定。ひたすらドライバーを回す |
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山森社長も思わずネジ締めを手伝う、という一幕も |
HDDシートを取り付けてから、HDDを差し込む。80GBの容量には、デジカメで撮影した写真が5万枚収容できると聞いて子供たちはびっくり |
メモリを差し込む。512MBを搭載している |
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DVDスーパーマルチドライブを装着 |
最後にバッテリを取り付けて完成。時間は午後3時40分。約2時間かかった |
これですべての部品がなくなった。もしも余っていたら、それは付け忘れがあるということ |
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富士通組み立て教室特製のステッカーを貼り付けることができる |
自分の名前も入れることができる。さまざまな字体の中から好きなものを選択 |
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完成して全員が一斉に電源をON。全員のPCが起動した |
●来年夏も島根富士通で組立教室を開催へ
山森社長は、「ノートPCの組み立ては細かな配線も多く、小学生が組み立てるのは難しいと考えていた。だが、モノづくりの現場を知ってもらうという意味でも、今年は『やるぞ』と覚悟して、この企画に臨んだ。前日に社員がリハーサルを行なったが、予想以上に時間がかかったので当初は心配した。実際、最初の20分程度は、子供たちもプレッシャーがかかっていたようで、どうしても作業に時間がかかってしまったようだ。しかし、その後は、子供他も作業に慣れたようで、順調に進み、ほぼ予定通りの時刻で終了した。来年は、またパワーアップして、この企画に挑戦したい」と話して、来年の開催を約束した。
組み立て終了後には、富士通の島根富士通の工場見学などが行なわれ、午後5時過ぎにすべてのスケジュールが終了した。
□富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/
□島根富士通のホームページ
http://jp.fujitsu.com/group/sfj/
□FMV-BIBLO MG50Sの製品情報
http://www.fmworld.net/product/hard/pcpm0604/biblo_loox/mg/lineup/
□関連記事
【7月29日】富士通、デスクトップPCの組立教室を福島で開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0731/fujitsu.htm
【7月7日】富士通、島根でノートPC組立教室を開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0707/fujitsu.htm
□バックナンバー
(2006年8月7日)
[Text by 大河原克行]
PC Watch編集部
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