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ノベル、企業インフラ向け「SUSE Linux Enterprise 10」
7月19日 発売 価格:オープンプライス ノベル株式会社は、企業インフラ向けOSの新製品群「SUSE Linux Enterprise 10」を19日より発売した。 ライセンス価格はオープンプライスで、実売価格はデスクトップクライアント向けの「SUSE Linux Enterprise Desktop 10」が6,000円、サーバー向けの「SUSE Linux Enterprise Server 10」が41,880円。 両製品ともに企業向けに7年間のサポート/コードメンテナンスが付属した企業インフラ向けOS。Kernelには2.6.16を採用している。 Desktopでは「Xgl」による3Dデスクトップ環境、オフィススイート「OpenOffice 2.0 ノベル版」、デスクトップ検索エンジン「Beagle」などを搭載し、ユーザビリティを向上。
Serverでは新たに「Xen」による仮想化機能や、アプリケーション保護機能「AppArmor 2.0」などを搭載し、運用性を高めた。
●企業インフラのオープン化を促進する製品
同日に都内で行なわれた発表会では、同社 代表取締役社長 堀昭一氏が、製品投入の背景などについて説明した。 同氏は、「企業インフラをオープン化させることは“IT”が始まって以来、企業にとって長年の夢であったが、'90年代まではコストの面でオープン化させるのが難しかった。しかし2000年以降、オープンソースの開発費が劇的に下がり、メンテナンスが短期間で行なえるようになった。当社は企業インフラのオープン化にフォーカスした戦略の会社であり、企業が何十年も夢を見ていたものを実現するために仕事してきた」と紹介した。 一方、オープンソースが抱える問題として、「開発者がイノベーションに対する情熱は高いものの、メンテナンスに対する情熱はあまりない。当社はオープンソースと従来型のソフトウェア開発の利点を持ち合わせた“ミックス・ソース”の開発を行なうことにより、企業のニーズに応えた製品を用意できる」とアピールした。 また、日本国内では海外と比較してミックス・ソースを採用する企業が少ないことについても指摘し、「今後、個人情報保護法やJ-SOXの施行により、インフラの見直しなどの際にオープン化する可能性がある。加えて、近年企業合併も進んでおり、オープン化によりデータベースの統合も容易になる。新製品の投入により、企業インフラのオープン化を促進し、日本でのLinuxのシェアを世界平均レベルである30%まで引き上げたい」と意気込みを語った。
同社 営業本部 Linuxソリューショングループ シニアマネージャー 山崎正広氏は、これまでのSUSEの採用実績について紹介し、「野村證券でSUSE Linuxを採用しており、ミッションクリティカルな分野での活躍を証明しているだけでなく、アジア最高速のスパコン『TSUBAME』でもSUSE Linux Enterprise Server 9を採用しており、科学計算分野でのパフォーマンスも実証している。今後は教育機関向けに無償提供するプログラムを実施するなど、SUSE Linuxの認知を高め、シェアを拡大していきたい」とした。
□ノベルのホームページ (2006年7月19日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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