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「第45回静岡ホビーショー」が開幕
~ホビーロボットが多数展示

会場で展示されたフタバのオリジナル二足歩行ロボット

会期:5月18、19日(メーカー商談会)
   5月20、21日(一般公開日)

会場:ツインメッセ静岡 北館・南館大展示場

入場料:無料



 株式会社青島文化教材社、株式会社タミヤ、株式会社田宮模型、株式会社ハセガワの4社で構成される静岡模型教材協同組合が主催し、国内のプラモデル・ラジコン・ホビーメーカーや関係企業68社が出展する「静岡ホビーショー」が5月18日、ツインメッセ静岡で開幕した。一般公開は20日、21日の2日間。

 主役はやはりプラモデルとラジコンなのだが、昨年からぐっと増えてきたのがロボット関連商品の展示だ。もともとはサーボメーカーの“想定外”だったロボットへの流用だが、今やメーカー自身がロボットを製品化している。今回はそんなロボット関連商品に絞って会場をチェックしてみた。

●ヴイストン製ロボットが元気に駆け回る

 つい昨日(5月17日)発表されたヴイストンの「Robovie-i」が、さっそく日本遠隔制御株式会社と三和電子機器株式会社のブースで駆け回っていた。感心するくらい3軸で器用に動く。初心者(と言うか子供たち)がモーションを作るなら、これくらいのほうがいいのかもしれない。

 日本遠隔制御株式会社のほうでは、同社の主力ロボットキット「RB1000」もデモ。新発売されたオプションのサーボ「RBS5801」に換装された機体もあり、パワフルな側転にチャレンジしていた。

 一方、三和電子機器株式会社のブースでは、6月中旬の発売を目前に控えたアニメ版・鉄人28号がのっしのっしと歩く雄姿を披露していた。映画版の鉄人もいたので、2者のディティールの違いを見比べるいい機会だろう。

ブースの様子。ちょこまかと動くRobovie-iと、豪快に前転・後転・側転をキメるRB1000が、同じフィールドでデモを行なっている 左からブロンズ、イエロー、レッド、ブルー、シルバーという色バリエーション。「やっぱりレッドは真ん中でしょう」とわざわざ並び替えてくれた(笑) 【動画】歩行の様子。微妙に足は浮いている……らしい
こうやって一覧になると、部品点数の少なさが際立つ。作るのも本当に簡単に違いない 右側がRB1000の標準サーボ。左が0.13sec/60度、17kg/cm(7.2V時)というハイパワー版だ。価格が8,400円と安価なのもうれしいところ
左が“実写映画版”、右が“アニメ版”。基本的には外装の変更が主で、内部は音声が出るようになるくらいの改良にとどまる 【動画】モーションを披露する鉄人。今回のデモでは音が出なかったが、製品版では「ガオー!」と吼える。残念ながら本当に飛び上がる予定はない

●フタバの新型ロボットはベールに包まれたまま……?

 昨年秋のプラモデル・ラジコンショーで展示されていた双葉電子工業株式会社のオリジナル二足歩行ロボット。前回は樹脂のフレームパーツが削り出しの試作品だったが、今回は金型を起こした成型パーツに変わっていた。

 いよいよ製品化ですか? と尋ねてみたところ「まだ、現在進行中です」というお返事。サーボモーターやリチウムポリマーバッテリなどの周辺パーツは揃いつつあるものの、フレームパーツ単体で販売する予定は今のところないというのは残念。パッケージ版がリリースされるのを楽しみにしよう。

全高23cmに20軸を収めているのは驚き。本体は900gだが、フレームには外装取り付け用の穴がいくつもモールドされており、1,200~1,500gくらいまでは外装をつけて動き回れるようだ 【動画】大またダッシュ→後転のモーション。特に後転は動きのキレがいい 【動画】20軸をフルに使った柔軟体操。開脚しての前傾はロボットらしからぬ柔らかさすら感じるもの
新たに金型を起こしたフレームパーツ。専用サーボははめ込みで固定できる。ここまでできているのだから、製品化はもうすぐなのかも……? フレームパーツに対応した専用サーボ。通常のPWM制御ではなく、コマンド方式による半二重通信で制御を行なっている

●近藤科学はロボットの展示ナシ!

もともとは限られたスペースしかないラジコンに収めるための設計。ロボット用としてはケーブルが短いのが気になるところ

 ホビー二足歩行ロボットといえば、忘れてはならないのがKHR-1の近藤科学株式会社。しかし、今回のホビーショーはロボット関連の展示はナシ。

 しかし、ラジコン用サーボの中から新型のサーボを発見。最近増えているフィギュア系の二足歩行ロボットに嬉しい、高さが低いモデルだ。スピードが速く、KHR-1標準のKRS-788ICSと遜色のないトルクを持っているので、ロボットにも使えそうだ。


●アオシマ×近藤科学でロボット教材

 プラモデルメーカーとして知られる青島文化教材社はその名の通り、もともと教材分野がスタートの会社だ。その原点に立ち返るような、教材用途を意識したロボットアームが発表されていた。

 3軸のロボットアームキットとして6月中旬に発売予定で、予価は税込34,440円。サーボとマイコンボード、ソフトウェアは近藤科学のKHR-1と同じもので、当然教示機能も利用できる。標準キットでは手先はねじ止めで固定することしかできないが、同じ時期に発売されるオプションの「キャッチハンドキット」や「旋回軸キット」(各税込6,720円)を組み込めば、さらに複雑な動きができる。

オプションのキャッチハンドキットを組み込んだ、アームキット全体。サーボとサーボアームを自分で足せば、さらに関節を増やすこともできそうだ 【動画】筆で「心」を書いてくれるデモ。「愛」も同じくらいの時間で書いてくれるらしい。少なくとも筆者よりは上手い

●ROBONOVA-Iのダンスデモが大人気

 ハイテックマルチプレックスジャパンのブースでは、ROBONOVA-I部隊がおなじみの揃ったデモを披露していた。デモが始まると毎回人垣ができるほどで、人気ぶりがうかがえた。

 ブース自体は組み立てキットと完成キットの展示にとどまり、新たなオプションなどの発表はなかったのが、少し残念だった。

ROBONOVA-Iの展示ブース デモの間中、人がずらっと集まるハイテックブース。「ここ人気あるわねー」と、向かいのおみやげ物屋さんから感嘆の声が聞かれた 【動画】音楽にあわせて波のようなモーション(ラインダンス?)を見せるROBONOVA-I

●ロボット好きの基本セットが並ぶタミヤ

 「ロボクラフトシリーズ」を筆頭に、ロボット工作キットを多く展開している株式会社タミヤ。子供向け、と思うかもしれないが、今回リリースされた「リモコンロボット製作セット(税込3,150円)」は、けっこう楽しいおもちゃだ。

 ハンドのほかにクレーンやバスケットタイプも同じキットで作れるので、2機用意して“仮想ロボコン”というのもいいかもしれない。

仮想ロボコンを体験できる操作ブース。ピンポン球が用意されているので、ぜひ操作してみよう 【動画】リンク機構によるアームの動き。アームはミニ四駆と同じモーター1個しかついていないが、ココまできちんと動く

●京商の見所は一般公開日に!

一般日はバクシード・ミニッツコンバージョンシャーシの隣がマノイの発表スペースになる

 今回のホビーショーで株式会社タミヤに匹敵する面積の展示を行なっている京商株式会社。昨年発表した「マノイ」の情報を得ようとブースに向かったが、マノイの「マ」の字もない。今年の6月予定だったものが年内発売予定へと延期されたこともあり、今回は展示がないのか……と担当者に尋ねてみると、「一般公開日にはマノイのデモがありますよ」とのこと!

 これまで発表されてきたマノイとは違う、新たなバージョンがお披露目されるというので、一般公開日には、ぜひブースに行ってみよう。


●その他の見所もいっぱい

 一般公開日には自衛隊静岡地方連絡部、陸上自衛隊富士学校(富士教導団)の協力によって陸上自衛隊の車両展示がある。また、海外からの参加も含めたモデラーズクラブ合同作品展やモデラーズミニフリマが併催されるので、そちらも注目。しかも、5月20日、21日の両日、先着1,000名(中学生以下)にプラモデルなどのプレゼントが用意されている。

 ロボットを中心にしてもこれだけの見所が紹介できる静岡ホビーショー。静岡駅前からは無料のシャトルバスも運行されているので、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

□静岡ホビーショーのホームページ
http://tamiya.com/japan/hobbyshow/index.htm

(2006年5月19日)

[Reported by 梓みきお]

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