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ASUSTeK「P5VD1-X / P5WDG2-WS」


ASUSTeK ( http://www.asus.co.jp/ )
P5VD1-X ( http://www.asus.co.jp/products3.aspx?l1=3&l2=11&l3=206&slname=VIA%20PT880%20Ultra )

 P5VD1-Xは、VIA PT880Ultra+VT8237Rを搭載するATXマザーボード。数少ない非Intelチップセット採用機の1つだが、それ以上にユニークなのは、AGP 8XスロットとPCI Express x16スロットの両方を搭載する点。さすがに、同時利用はできないが、AGPからPCI Expressへ将来移行したいと考えるユーザーに好適だ。

 ただし、CPUソケットは最新のLGA775であるものの、PCI Express x16は内部4xレーン接続で、対応メモリはDDR、オーディオは6chと、全体的な仕様が一世代前という感は拭えない。おそらくこのマザーボードは、当時6~7万円したAGP版GeForce 6800 GTクラスのビデオカードと、すでに2GB程度あるDDRをそのまま活かしつつ、CPUは最新のものにしたい、そしてその後にはビデオカードもアップグレードしたい、と考える人にうってつけだろう。

 これは言い換えるなら、かなりニッチな仕様とも言える。だが、こういう限られた状況に対応できるマザーボードがあるということは、ユーザーからすれば歓迎すべきことだ。今後とも、ASUSTeKに限らず、メインストリーム以外にも積極的にこういった製品に取り組んでほしい。

 ちなみに、チップセットはかなり低発熱のようで、ノースブリッジはヒートシンクのみ、サウスブリッジはヒートシンクすら搭載していない。

 そのほかの仕様については、目立った特徴はない。ボードのレイアウトを見ると、プライマリIDEコネクタはボードに対して垂直だが、セカンダリは水平になっていたり、FDDコネクタがボードの最下部にあったりと、ケースによってはケーブルのとりまとめにやや苦労するかもしれない。

 CPUクロックを5~30%の範囲でオーバークロックさせる機能を持つが、電圧の変更はできないため、あまり期待はできない。


主な仕様
リビジョン 2.03
BIOS AMI
フォームファクタ ATX
CPUソケット LGA775
ノースブリッジ VIA PT880Ultra
サウスブリッジ VT8237R
FSB 1,066/800/533MHz
対応DIMM DDR400/333×4、最大4GB
対応VCore ---
対応メモリ電圧 ---
拡張スロット(上から) AGP 8X、PCI Express x16、PCI、PCI、PCI
オンボードビデオ ---
電源コネクタ 24ピン×1(メイン)、4ピン×1(ATX12V)、4ピン×1/3ピン×1(ファン)
IDE(コントローラ) Ultra ATA/133×2(VT8237R内蔵)
SATA(コントローラ) シリアルATA×2(VT8237R内蔵、RAID 0/1/JBOD対応)
LAN(コントローラ) Gigabit Ethernet×1(Intel 82540EM)
オーディオ(CODEC) 6chオーディオ(Analog Devices AD1888)
ピンヘッダ USB 2.0×4、ゲームポート×1、前面パネル用オーディオ×1
I/Oパネル PS/2×2、パラレルポート×1、S/PDIF出力(同軸)×1、シリアルポート×1、USB 2.0×4、RJ-45、6chオーディオ
付属品 シリアルATA×1ケーブル、シリアルATA電源ケーブル×1(シングル)、FDDケーブル×1、Ultra ATA/133ケーブル×1、I/Oシールド、マニュアル、ドライバCD
【表面】茶色がAGP、青がPCI Express x16スロット。チップセットはファンレス
【I/Oパネル】オーディオは6chまでで、端子は3個のみ
【裏面】
【電源回路周り】



ASUSTeK ( http://www.asus.co.jp/ )
P5WDG2-WS ( http://www.asus.com/products2.aspx?l1=3&l2=82 )

 P5WDG2-WSは、Intel 975X Expressチップセットを搭載したATXマザーボード。PCI-XブリッジIntel 6702PXHも搭載し、133MHz対応のPCI-Xスロットを2基備えており、基本的位置づけはワークステーション向けとなっている。

 シリアルATAは、ICH7Rによる4ポート以外に、Marvell 88SE6141によってさらに4ポート積まれている。この点は、ほかの上位マザーボードでもみかけるものだが、EthernetコントローラにMarvell 88E8062を採用。このチップは1チップで2つのGigabit Ethernetに対応し、PCI Express x4で接続されている。つまり、ICH7R内蔵のEthernet機能は使用されていない。

 また、オーディオコントローラのRealtek ALC882は、通常の8chとは独立した2chオーディオに対応しており、ネットワーク接続されたクライアントなどに、ストリーム配信することができる。ただし、マニュアルにこの利用方法は明記されておらず、実際にWindows上で使用できるのかどうかは不明。このほか、PCI Expressスロットをx16を2基装備し、x8接続によるCrossFireに対応する。

 オーバークロック関連は、CPU、メモリ、PCI Expressのクロック調節機能、メモリ、VCore、ノースブリッジ、サウスブリッジの電圧調節機能、CPUの負荷に応じて設定した割合でオーバークロックを行なう機能を搭載する。


主な仕様
リビジョン 1.01G
BIOS AMI
フォームファクタ ATX
CPUソケット LGA775
ノースブリッジ Intel 975X Express
サウスブリッジ ICH7R
FSB 1,066/800/533MHz
対応DIMM DDR2-800/667/533×4、最大8GB
対応VCore 1.2875~1.7000V
対応メモリ電圧 1.80~2.30V
拡張スロット(上から) PCI Express x16、PCI Express x16、PCI-X(133MHz)、PCI-X(133MHz)、PCI、PCI
オンボードビデオ ---
電源コネクタ 24ピン×1(メイン)、8ピン×1(ATX12V)、4ピン×1(EZ Plug)、4ピン×1/3ピン×3(ファン)
IDE(コントローラ) Ultra ATA/100×1(ICH7R内蔵)
SATA(コントローラ) シリアルATA 3Gbps×4(ICH7R内蔵、RAID 0/1/5/10対応)
シリアルATA 3Gbps×4(Marvell 88SE6141、RAID 0/1/10/JBOD対応)
LAN(コントローラ) Gigabit Ethernet×2(Marvell 88E8062)
オーディオ(CODEC) 8+2chオーディオ(Realtek ALC882)
ピンヘッダ USB 2.0×4、IEEE 1394×1、ゲームポート×1、シリアルポート×1、前面パネル用オーディオ×1、
I/Oパネル PS/2×2、パラレルポート×1、S/PDIF出力(同軸)×1、S/PDIF出力(角形)×1、8chオーディオ、USB 2.0×4、RJ-45×2
付属品 IEEE 1394モジュール×1、USB 2.0/ゲームポートモジュール×1、FDDケーブル×1、シリアルATAケーブル×8、シリアルATA電源ケーブル×4(デュアル)、I/Oシールド、マニュアル、ドライバCD
【表面】チップセット上はヒートシンクのみでファンレス
【I/Oパネル】ASUSTeKの上位製品に多いパターン
【裏面】裏面全体に「Stack Cool 2」と呼ばれる、廃熱コーティングを施し、マザーボード上のパーツの温度を最大20度下げるという
【電源回路周り】電源は8フェーズ


□関連記事
【2005年11月17日】ASUSTeK、PCI-X搭載のIntel 975Xマザーボード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1117/asus.htm

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(2006年2月2日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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