PMA 2004 Digital Focusレポート

サイバーショット W1など、日本未発表デジカメが多数登場


ソニー DSC-W1

会期:2月11日(現地時間)

会場:The Venetian



 PMA 2004開幕を明日に控えた11日夜(現地時間)、LasVegasのホテル Venetianにおいて、前日イベント「Digital Focus」が開催された。

 昼間に開催された「Sneak Peek」同様、PMA 2004の出展者が、報道関係者向けに出展内容をいち早く公開するもの。こちらにも、多数の新製品が展示されていた。

●ソニー、サイバーショットW1など、多数の新製品

 ソニーはサイバーショットシリーズの新機種や、周辺機器を多数展示した。金属製と思われるコンパクトなボディに、2.5型と大きな液晶ディスプレイを搭載した「DSC-W1」は、「レンジファインダースタイル」と称するスクエアなボディに、有効500万画素CCDと光学3倍ズームを搭載し、電源に単3電池を使用できる。レンズはCarl Zeiss Vario-Tessar。本体色は銀と黒が用意される。価格は400ドル。

□ニュースリリース(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4374

ソニー DSC-W1

 DSC-P93、DSC-P73は有効500万画素/400万画素CCDに光学3倍ズームを搭載した、サイバーショットシリーズとしてはオーソドックスな外観だが、レンズ周囲のモールを取り外すと各種コンバータレンズを取り付けられるようになった。レンズはソニーレンズ。P93は349ドル、P73は299ドル。コンバータを取り付けるアダプタは30ドル、コンバータ類は99ドル。

ソニー DSC-P93。P72も外観はほぼ同じ
写真左が各種コンバータ。右端のアダプタを介して取り付ける。写真右は取り付けたところ

 P100も典型的なサイバーショットスタイルだが、こちらは薄型の充電池を採用することで、P93/P73よりも薄型になっている。「Cyber-shot Station」と名づけられたクレードルに対応し、Carl Zeiss Vario-Tessarレンズを搭載する。CCDは有効500万画素で、光学3倍ズーム。価格は399ドルだが、クレードルは別売りとなり、79ドル。カラーバリエーションも用意されているようだ。

□ニュースリリース(英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4375

ソニー DSC-P100

 「Photo Vault」は、メモリースティックスロット(PRO対応)とUSBポートを備えたストレージ機器だが、記録媒体に8cm CD-Rを使用し、小型化を図った。容量は185~210MBで、CD-RWは使用不可とのこと。USBホスト機能を備え、デジタルカメラやUSBフラッシュメモリストレージから直接画像を読み込んで、記録することができる。また、CD-Rやメモリースティック内の静止画をビデオ出力することもできる。秋に、200ドルで発売される予定。

 「MSAC-USM1」は、メモリースティックスロットとメモリースティックDuoスロット、さらにCFスロットを備えたカードリーダ。USBでPCに接続すると、3つのドライブとして認識される。30ドル。

 このほか、転送速度が4倍になったメモリースティックも展示されていた。

□ニュースリリース(Photo Vault、英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4376
□ニュースリリース(メモリースティック、MSAC-USM1、英文)
http://news.sel.sony.com/pressrelease/4370

ソニー Photo Vault ソニー MSAC-USM1

●キヤノンはEOS 1D Mark IIなど展示

 Sneak Peekにも出展していたキヤノンは、こちらにはSneak Peekに展示していなかったEOS 1D Mark IIやレンズ、プリンタを展示していた。

□関連記事
【1月30日】キヤノン、820万画素で秒間8.5コマ連写の「EOS-1D Mark II」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0129/canon.htm

キヤノン EOS 1D Mark II。同時に発表された「EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM」が取り付けられている
キヤノン PowerShot SD110。IXY DIGITAL 30の後継と思われる、SDスロット搭載機
PIXUS 50iの後継とみられるモバイルプリンタ「80i」(左端)と、A3対応の8色インクプリンタ「9900i」。80iは249.99ドル、9900iは499.99ドル
EOS 1D Mark IIとともに発表された光学手ブレ補正機構付きズームレンズ「EF28-300mm F3.5-5.6L IS USM」

●ニコンはCOOLPIX 5200と4200を展示

 ニコンはD2H、D70に加え、日本でも本日発表されたばかりのCOOLPIX 5200と4200を展示。先日発表されたCOOLPIX 3200/2200の上位機。SDカードスロットを搭載する。外観は似ているが、金属ボディとなり、質感が大幅に向上している。

□ニュースリリース
http://www.nikon.co.jp/main/jpn/whatsnew/2004/e5200_04.htm

ニコン COOLPIX 5200と4200

●いよいよメディアも“使い切り”? SanDiskの「SHOOT & STORE CARD」

 SanDiskもPMAに向けていくつかの新製品を発表しているが、Digital Focus会場でもっとも目を引いたのが「SHOOT & STORE CARD」と銘打たれた製品。単なる32MBのフラッシュメモリカードなのだが、14.99ドルという低価格で発売される。

 しかもそのコンセプトは、製品名が表すとおり「撮影して、(そのまま)保存」というもの。メモリカード内のデータをPCやストレージ機器、光学ディスクメディアなどに記録せず、撮影に使用したメモリカードをそのまま保存してしまおうという、思い切った製品なのだ。14.99ドルという価格なら、銀塩フィルムのフィルム代と現像代を合計したよりもやや高いが、次々と買い足していくのも不可能ではない。

 デジカメ初心者の中には、「いっぱいになったら新しいメディアを買うもの」と思っている人も多いというから、あながち的外れなコンセプトとは言えないだろう。

 もっとも、パッケージの「50 PICTURES」は100万画素で撮影した場合の保存可能枚数で、200万画素で34枚、500万画素では11枚になってしまう。

 会場にはCFとSDメモリーカードが展示されていたが、スマートメディアも用意されるという。

□関連記事
【2月12日】SanDisk、フィルム感覚で利用する低価格フラッシュメディア
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0212/sandisk1.htm

SanDiskの「SHOOT & STORE CARD」。写真右は保存イメージ

□PMA 2004のホームページ(英文)
http://pma2004.pmai.org
□関連記事
【2月12日】PMA 2004 Sneak Peek レポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0212/pma02.htm

(2004年2月12日)

[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]


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