NEW PRODUCTS TESTREPORT |
住友金属システムソリューションズ | ||
Virtual CD 7 | ||
高速キャッシュ機能を搭載した仮想CD/DVDユーティリティ | ||
TEXT:目黒廣道 Hiromichi Meguro |
メイン操作画面となる「Virtual CD マネージャー」。このユーティリティを使って仮想CD/DVDや、ISO CDイメージの作成、仮想ドライブへのマウントを行なう |
対応するフォーマットはCD-ROM、音楽CD、ハイブリッドCD、ナビ研、EBXA(電子ブック)、DVD-ROM、DVD-Videoなど、多岐にわたる。ただし、CD EXTRAには対応しておらず、DVD-Videoはリージョンフリーで、ノンプロテクトのものに限られている。
また、音楽CDやミックスモードCDを仮想化する際には、音声をリニアPCMだけでなく、MP3に変換することができるので、大幅に容量を節約することが可能だ。ただし本製品はMP3エンコード/デコード機能を持っておらず、MP3で仮想化したい場合は別途市販のMP3エンコーダ/デコーダなどが必要になる。
音楽CDやミックスCDを仮想化する際の音声形式はPCM以外にMP3を選択することも可能 | 仮想CD/DVDの作成は、ウィザード形式で行なう。自分で設定する部分は少なく、基本的に「次へ」をクリックしていくだけで作成可能だ |
最大18,000倍速を実現するラピッドキャッシュの設定ユーティリティ、「ラピッドキャッシュマネージャ」 |
また、最大23枚のCD/DVDを同時に使用することも可能となっているので、複数の辞書CD-ROMタイトルを同時に使用する際などには大変便利だ。Virtual CDでは仮想ドライブをSCSI CD-ROMとして認識させるが、仮想ドライブの増減はWindowsの再起動なしに行なうことができるのもありがたい。これなら気軽に仮想ドライブを増やすことができるが、いくら手軽とは言っても、大量に仮想ドライブを作ると今度は管理が大変になってしまうので、必要に応じて増減していくのがよいだろう。
そのほかには、HDD内にあるファイルを仮想CDファイルとして格納する機能と、仮想CDファイルを、ISO CDイメージファイルに変換、もしくはISO CDイメージファイルからVirtual CD形式に変換する機能を持つ。もっとも、ISO CDイメージをCD-R/RWなどに記録する場合は、neroやWinCDRといった、ISOイメージファイルに対応したCD-Rライティングソフトが必要になる。
今回は、Duron 1.3GHz、最大読み出し速度がCD-ROM 40倍速、DVD-ROM 12倍速の光学ドライブを使用して、代表的な光学メディアの仮想化にかかった時間をチェックしてみた。なお、データの圧縮率は最大に設定した。その結果は、約600MBのCD-ROMでは2分48秒。約65分の音楽CD(PCM、44.1kHz/16bitで仮想化)では2分20秒。再生時間約46分のDVD-Video(ファイル容量約3.2GB)では8分20秒と、かなり高速であった。
なお、プロテクトの施されたDVD-Videoでも、警告が出るだけで仮想化の作業は行なうことができた。しかしながら、作成された仮想DVD-Videoの再生は失敗してしまった。
プロテクトのかかったDVD-Videoを仮想化すると、このような警告ダイアログが表示される |
価格も安く、作成も読み出しも高速なVirtual CD 7なら、気軽に仮想CDを扱い、快適な環境を構築することができるだろう。
・製品名:Virtual CD 7
・標準価格:パッケージ版7,800円、ダウンロード版4,600円
・メーカー:株式会社住友金属システムソリューションズ ソフトウェアプロダクト部
・問い合わせ先:03-5815-7258(SMI Soft サポートセンター)
・URL:http://www.smisoft.com/
・対応OS:Windows XP/Me/98/2000
▼動作環境
・CPU:Pentium 60MHz以上
・メモリ:64MB以上(128MB以上推奨)
・HDD:25MB以上の空き領域
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□住友金属システムソリューションズのホームページ
http://www.smisoft.com/
□製品情報
http://www.smisoft.com/product/vd/
(2002年7月18日)