NEW PRODUCTS TESTREPORT |
エプソンダイレクト | ||
EDiCube Note BN100コンボモデル |
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モバイルAthlon 4搭載のハイコストパフォーマンスノート | ||
TEXT:橋本新義 Shingi Hashimoto |
本体サイズが比較的大きいため、キーボードも余裕のある設計となっている。配列もクセがなく使いやすい |
本機はBTO(Build To Order)によりCPUとメモリを選択できるが、前者でモバイルAthlon 4 1.2GHzを搭載可能な点が最大の特徴となる。これは前モデルのNC821で採用されていたモバイルCeleron 800MHzに対し、大幅なパワーアップと言える。チップセットにはSiS730Sを搭載しているため、PC133 SDRAMやUltra ATA/100への対応など、エントリ~ミドルレンジクラスのデスクトップ機相当の装備を実現しており、フォトレタッチやビデオ編集などにも活用できる。なお、BTOではモバイルDuron 1GHzも選択可能だ。
余裕あるマシンパワーに合わせて、新たにエプソンダイレクトオリジナルのビデオ編集ソフトである「DV Symphomovie」がプリインストールされた。4ピンのIEEE 1394ポートも2基備えるので、DV機器があれば追加投資なしでの編集が可能だ。さらに、編集時のモニタ出力に便利なS-VIDEO出力端子も備える。
拡張端子もフル装備だ。2基のType2対応PCカードスロットをはじめ、最近のノートPCでは採用されることが少なくなった4Mbps対応赤外線ポート(IrDA 1.1)やシリアル、パラレルポートも搭載しており、ビジネス用途にも十分使用できる。ただしシリアルポートは専用ケーブルによってD-Sub9ピンに変換するタイプだ。
本体右側面のFDDは、光学ドライブの上というめずらしい位置への配置となる | 底面部には2つのメモリスロットが用意されている。また、HDDは本体左側面に差し込む形で装着されており、当然未保証となるが簡単に交換できそうだ |
本体左側面には2基のType2対応PCカードスロットとUSBおよびIEEE 1394端子などを備える |
本体背面にも2つのUSB端子を備えるほか、Ethernetとモデムポートを両方備えているのもうれしい点だ |
【お詫びと訂正】初出時にバッファアンダーラン防止機能としてJustLinkに対応していると記載されていましたが、バッファアンダーラン防止機能は搭載していません。お詫びして訂正いたします。
ディスプレイも14.1型TFT液晶と、前モデルの13.3型から大型化した。画質は水準レベルと言ったところで、実用上の不満はない。こうしたディスプレイを搭載するためか、本体サイズは大きく、幅310mm、奥行き262mm、高さ43mmと、薄型化が進む昨今のノートPCの中では大きな部類に入る。ただし、その分冷却性能に関しては余裕があり、背面の通気口と、底面の大口径ファンによって、CPU負荷の高い状態でも排気以外はあまり熱くならない。一方、重量は約3.2kgと、大きさに比べると重くはない。さらに、オールインワンノートでは軽視されがちなバッテリ駆動時間は、JEITA基準で3.5時間と比較的良好だ。
隠れた特徴としては、メモリの仕様が挙げられる。最大容量は1GBと大きく、しかも2基のSO-DIMM用メモリソケットを使った拡張となるため、柔軟な構成が可能だ。
総合的には、過不足のないバランスの取れた機能と、処理速度の高さをあわせ持つ点が大きな魅力となっている。もちろんコストパフォーマンスにも優れ、これだけの装備で168,800円とお買い得感は高い。筐体デザインに関してはビジネスライクなものとなっているが、実用面では文句の付けようがないレベルだ。今回もヒットシリーズの看板は安泰のようである。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□エプソンダイレクトのホームページ
http://www.epsondirect.co.jp/
□製品情報
http://www.epsondirect.co.jp/edicubenote/
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