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NEW PRODUCTS TESTREPORT

松下電器産業
Let's note TB CF-A3R8CXR
光学トラックボール装備のサブノートが完全リニューアル
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya


キーピッチは17mmと十分なスペースが確保されており、使い勝手はよい。配列にも目立ったクセはない
 松下電器産業からB5ファイルサイズのサブノートPC「Let's note TB CF-A3R8CXR(以下、CF-A3)」が発売になった。

 本機はCPUに超低電圧版モバイルPentium III-M 700MHzを採用し、標準で128MBのメインメモリ、30GBのHDDを搭載する。ビデオチップはSilicon MotionのLynx 3DM+で、液晶ディスプレイは1,024×768ドット表示に対応した11.3型TFT液晶パネルとなっている。プリインストールされるOSはWindows XP Professionalだ。

 本体サイズは、幅255mm、奥行き220.5mm、厚さは最薄部で28.9mmとなっているが、本体の上部がシルバー、下部がブラックというツートンデザインの効果で、スペック以上に薄い印象を受ける。重量は約1.47kgと、1スピンドルのサブノートとしてはやや重い部類に入るが、実際の持ち運びには支障のないレベルだろう。

 CF-A3の特徴となっているのはポインティングデバイスだ。大半のノートPCではタッチパッド、一部メーカーでスティック型のデバイスが採用されているが、CF-A3ではLet's note “TB”というシリーズ名が示すように、直径16mmの光学式トラックボールが装備されているのである。ポインティングデバイスはユーザーによって好みが分かれるところだが、トラックボールは細かなカーソル操作が容易に行なえることが魅力だ。実際に操作してみると、やはりダイレクトな操作感に感心させられる。一般的なウィンドウ操作はもちろんのこと、小さな絵をドット単位で描いたりするような微妙なカーソル操作でも、イメージどおりに行なうことができる。ボールの直径が本体の厚みに結び付いてしまうことなどから近年では採用例が少なくなってしまったが、長年ノートPCを使ってきた方の中には、このトラックボールの操作感が一番という意見も多いのではないだろうか。

本体右側面部にはUSBやLAN、モデム、ディスプレイなど多くの端子が揃うが、IEEE 1394は持たない 本体左側面部にはサウンドまわりの端子のほか、専用HDDとの接続に用いる拡張端子が用意されている

 インターフェイス面を見ると、本体左側面にはマイク、ヘッドホン端子に加えて、Type2のPCカードスロットが1基搭載されている。また、右側面にはモデムポートとLANポート、D-Sub15ピンの外部ディスプレイ端子、オプションの専用ケーブルによって携帯電話やPHSを接続するためのワイヤレスコムポート、さらに2つのUSBといったコネクタ類と電源スイッチが装備されている。本体前面にはSDメモリーカードスロットが装備されており、3月5日に紹介したCF-R1RCXR同様、SDメモリーカードを使うことで、セキュリティの管理を行なうことが可能だ。

 また、マグネシウム合金のボティや緩衝材で包み込まれた内蔵HDDによって、30cm落下試験などをクリアする耐衝撃性能を備えている点も特徴である。頻繁にノートPCを持ち歩くユーザーにとっては、少々ラフに扱っても壊れない堅牢な設計はうれしいものだ。

本体前面部にはSDメモリースロットを装備。トラックボールは手前側が下がる形で、斜めに取り付けられている
 連続動作時間が長いことも魅力の1つで、標準バッテリでも最大約7時間の動作が可能。ACアダプタもCF-R1RCXRと同様に小型軽量になっているので、持ち出しても苦にならない。

 ソフトウェア面でも独自のアプローチが見て取れる。専用ユーティリティによって、Windowsのデスクトップ画面を4画面切り換えて利用することが可能で、1番目の画面にはメーラー、2番目の画面ではワープロ、3番目にはブラウザといったように、画面別にアプリケーションを起動させておくといった使い方もできる。画面の切り換えはマウス操作のほか、キーボード上部にある4つのボタンによりワンタッチでも行なえるため、こちらを利用すれば使い勝手は一層向上する。

 トラックボールを採用しているために、ボディの厚みは犠牲になっているものの、使い勝手のよさはそれを補って余りあるものとなっている。松下電器の直販サイト「パナセンス( http://www.sense.panasonic.co.jp/ )」では本機とCF-R1RCXRの無線LAN内蔵モデルも用意される予定なので、用途に応じてこちらを選ぶのもよいだろう。

・製品名:Let's note TB CF-A3R8CXR
・標準価格:オープンプライス(実売200,000円前後)
・問い合わせ先:松下電器産業株式会社
・TEL:0120-873-029(パナソニックパソコンお客様ご相談センター)
・URL:http://www.panasonic.co.jp/
・CPU:超低電圧版モバイルPentium III-M 700MHz
・チップセット:440MX
・メモリ(最大):128MB PC100対応SDRAM (256MB)
・HDD:30GB
・FDD:なし(オプション)
・CD-ROMドライブ:なし(オプション)
・ビデオチップ:Silicon Motion Lynx 3DM+
・ビデオメモリ:4MB
・ディスプレイ:11.3型TFTカラー液晶
・最大解像度:1,024×768ドット/1,677万色
・サウンドチップ:AC'97 CODEC
・モデム:56kbps(V.90/K56flex対応)
・キーボード:86キー
・外部インターフェイス:USB×2、ディスプレイ(D-Sub15ピン)×1、LINE OUT×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、PCMCIA Type2×1(CardBus対応)、SDメモリースロット×1、ワイヤレスコムポート×1、外付けHDD用拡張コネクタ(専用端子)×1
・電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
・バッテリ駆動時間:約7時間
・本体サイズ(W×D×H):255×220.5×28.9(最薄部)~31.5(最厚部)mm
・重量:約1.47kg
・OS:Windows XP Professional
・付属ソフト:画面切換ユーティリティなど

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□松下電器産業のホームページ
http://www.panasonic.co.jp/
□製品情報
http://www.pc.panasonic.co.jp/pc/products/a3/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0123/pana.htm


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