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NEW PRODUCTS TESTREPORT

松下電器産業
Let's note Light CF-R1RCXR
B5サイズ、XGA液晶搭載で960gを実現したサブノート
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya


本体左側面にはモデムとLANの端子も用意されるが、それぞれ一般的なRJ-11、RJ-45である点はうれしいところ
 松下電器産業のLet's noteシリーズに、新モデル「Let's note Light CF-R1RCXR(以下、CF-R1)」が登場した。本機はジャストB5サイズのボディに1,024×768ドット表示対応の10.4型液晶ディスプレイを装備するサブノートPCだが、その最大の特徴はバッテリを含めて960gという軽さを実現していることである。

 しかも、CPUは超低電圧版モバイルPentium III-M 700MHz、メインメモリ128MB、20GBのHDDと、サブノートとして見た場合の基本スペックは十分に高い。

 インターフェイスは、本体左側面奥から電源コネクタ、SDメモリーカードスロット、外部ディスプレイコネクタ、USBポート、10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernetポート、56kbps対応モデム、ワイヤレスコムポートが順に配置されている。このうち、外部ディスプレイコネクタは特殊な形状をしており、オプションのVGA変換ケーブルを利用して出力する。また、ワイヤレスコムポートはオプションの専用ケーブルで携帯電話やPHSを接続することにより、モバイル環境での通信に対応する。また、SDメモリーカードを鍵のように利用することができ、BIOSレベルでマシンの起動を禁止したり、Windowsへのログオンを制御したりすることでセキュリティを強化することが可能になっている。このほか、右側面にはUSBポートとType2のPCカードスロットが1基、前面には電源スイッチとヘッドホン出力端子、マイク入力端子などが装備される。

 CF-R1の画面を開くと、まず目に飛び込んでくるのがめずらしい円形のタッチパッドで、パッドの丸い縁に沿って左下と右下にマウスボタンが備えられている。一方、コンパクトなマシンでは使い勝手が気になるキーボードだが、使用頻度の高いキーはピッチが17.5mm、ストロークが2mm確保されている。

円形のタッチパッドが目を引くキーボードまわりのデザイン。パッド下にはHDDのアクセスランプなどが配置される ディスプレイ背面部は強度を高めるために、中央部が盛り上がる形となっている

 軽さと耐衝撃性を両立している点も魅力の1つ。ボディはマグネシウム合金で、ディスプレイ背面は中央部が盛り上がっており、強度が高まるよう設計されている。全体の配色はクリアコーティングされたメタリックシルバーだが、ディスプレイの両脇のみ鏡面仕上げのクロームシルバーが採用され、デザイン上のアクセントになっている。また、衝撃吸収材でカバーされている内蔵HDDによって耐衝撃性の向上が図られている。

バッテリは本体底面の背面側に装着される。また、底面にはメモリスロットも用意されている
 CF-R1は単に小型軽量というだけでなく、1回の充電で約6時間もの連続動作が可能になっている点も見逃せない。内部がファンレス設計になっており、動作音が静かな点もうれしいところだ。

 CF-R1を実際に使ってみると、やはり圧倒的な軽さが印象に残る。1kgに満たないジャストB5サイズの本体は一般的なビジネスバッグに入れても極端に重く感じることはないので、これまでPCを持ち歩くことを躊躇していた方でも違和感なく携帯できるかもしれない。

 円形のタッチパッドはほかの機種にないデザインであるが、使用上の違和感は少なく、操作に支障をきたすことはなかった。XGA液晶やタッチタイプも十分可能なキーボード、長時間のバッテリ駆動など、小型軽量化に際して実現が難しいとされてきた各種の機能がほぼ搭載されていると言ってもよいだろう。

 さらに、付属のACアダプタも他機種と比べて小型軽量だったり、USBポートが本体の左右に装備されていたりと、さまざまな場所でPCを利用するモバイルユーザーのニーズを可能な限り満たそうという姿勢が随所に見て取れる点には好感が持てる。できるだけ小型軽量のノートPCが欲しいが、処理速度や操作感は妥協したくないという場合に、CF-R1は購入候補の本命となるだろう。

・製品名:Let's note Light CF-R1RCXR
・標準価格:オープン(実売180,000円前後)
・問い合わせ先:松下電器産業株式会社
・TEL:0120-873-029(パナソニックパソコンお客様ご相談センター)
・URL:http://www.panasonic.co.jp/
・CPU:超低電圧版モバイルPentium III-M 700MHz
・チップセット:Intel 440MX
・メモリ(最大):128MB PC100対応SDRAM(256MB)
・HDD:20GB
・FDD:なし(オプション)
・CD-ROMドライブ:なし(オプション)
・ビデオチップ:Silicon Motion Lynx 3DM+
・ビデオメモリ:4MB
・ディスプレイ:10.4型TFTカラー液晶
・最大解像度:1,024×768ドット/1,677万色
・サウンドチップ:AC'97 CODEC
・モデム:56kbps(V.90/K56flex対応)
・キーボード:85キー
・外部インターフェイス:USB×2、ディスプレイ(専用端子)×1、LINE OUT×1、マイク×1、モデム(RJ-11)、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、PCMCIA Type2(CardBus対応)×1、SDメモリースロット×1、ワイヤレスコムポート×1
・電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
・バッテリ駆動時間:約6時間
・本体サイズ(W×D×H):240×183×23.5(最薄部)~37.2(最厚部)mm
・重量:約960g
・OS:Windows XP Professional
・付属ソフト:電波状況モニターII、SDキーユーティリティなど

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□松下電器産業のホームページ
http://www.panasonic.co.jp/
□製品情報
http://www.pc.panasonic.co.jp/pc/products/r1/index.html
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【1月23日】松下、B5サイズXGA液晶搭載で、960gのLet'snote
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0123/pana.htm
【1月30日】【本田】“Let'snoteシリーズの原点に立ち返った”
~Let'snote Lightファーストインプレッション
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0130/mobile138.htm


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