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NEW PRODUCTS TESTREPORT

富士通パーソナルズ
HMO-640USB2
USB 2.0に対応した薄型コンパクトMOドライブ
TEXT:正木堅児 Kenji Masaki


付属のスタンドを利用して縦置きにすることも可能。スリムな本機は必要とする設置面積も小さい
 これまで、MOドライブと言えば、据え置きの外付けタイプかドライブベイに内蔵するタイプというイメージが強かったが、今回発売される富士通パーソナルズのHyperMOシリーズの「コンパクトMO」と呼ばれるドライブは、持ち運びも意識された設計となっている。コンパクトMOには1.3GBモデルのHMO-1300USB2、640MBモデルのHMO-640USB2の2機種が存在するが、今回は後者を試用した。

 コンパクトな筐体を採用したデスクトップPCやデスクトップの置き換えとしてオールインワンタイプのノートが普及するにつれ、それとバランスを取れるように周辺機器にも小型化が要求されている。HMO-640USB2は幅122mm、奥行き162mm、厚さ34mmと非常に小さく、本体重量も約530gと持ち歩くにもあまり重さを感じさせない作りになっている。配色は富士通のFMVシリーズに合わせ、シルバーとブルーの涼しげなデザインとなっている。

付属のACアダプタもかなり小さなもので、可搬性が高くなっている
 接続インターフェイスはUSB 2.0/1.1となっている。ドライバのインストールは簡単な上、ホットプラグ対応なので運用も楽だ。ACアダプタもコンパクトで可搬性は高いが、プラグと回路が一体となっているタイプなので、混み合ったコンセントには少々挿しにくいが、携帯・移動の頻度が多い場合、このほうが可動部とケーブルの干渉による断線などが少なく、安心できるかもしれない。

 対応OSはWindows XP/Me/98/2000とMac OSの8.6から10.1までの幅広い対応となっている。添付のマニュアルではOS別にドライバのインストールから運用の仕方、よく起きるトラブルを解決するためのFAQ集まで付いており、初心者であっても簡単に使い始められるよう、丁寧にまとめられている。

 Windows系のOSでは、正しくデバイスドライバがインストールできれば、あとはOS標準の機能でMOドライブを使用できる。MacintoshではドライバとしてB's CrewDriverが添付される。加えてMac OS X以前のMacintoshではB's Crew miniでMOのフォーマットを行なえる。

外付けドライブとしては非常に薄い点が本機の特徴だ。このサイズであれば持ち運びも楽に行なうことができる 背面部もシンプルで、USB 2.0対応のコネクタと電源コネクタが配されているだけだ

 コンパクトな作りであるが内蔵ドライブは、メディア回転数5,455rpm、シークタイム23msと高速なものを使っており、USB 2.0で接続したときの使用感は非常に快適なものがある。新型のドライブで不安のあるメディアの互換性については、十分検証が行なわれており、128MBから640MBまですべてのメディアの読み書きが行える。書き込みのために必要な消去→書き込み→ベリファイの3ステップをオーバーライト→ベリファイの2ステップにすることで書き込み速度が30%程度向上するOW(オーバーライト)タイプの230/540/640MBメディアにも対応している。ストレージデバイスの速度を気にするユーザーは多いが、上手にメディアを選択することで、より快適に使えるはずだ。

moclip.comでは本製品購入者向けにメディアID対応の動画クリップなどを無償配布している
 本ドライブは、MOメーカー各社が共同で開発したデジタルコンテンツ著作権保護機能「メディアID」に対応している。対応メディアとドライバを導入することで、メディアID対応コンテンツをMOにダウンロードして利用することができる。メディアIDデモンストレーションサイトとしてmoclip.com( http://moclip.com/ )が2002年3月末までの期間限定サイトとして開設されている。ここでダウンロードした動画データはHDD上での再生回数は限定されるが、メディアID対応メディアに保存した上で対応ドライブから再生すると何度でも再生が可能になっている。このような制限を設けることで著作権を保護しようというのがメディアIDの目的の1つである。

 最近はデスクトップのみならず、ノートパソコンにもCD-R/RWドライブが標準搭載されるケースも増え、MOの影はやや薄くなりがちであるが、扱いやすさやメディアの使い回しの簡単さなどで広く使われていることも確かである。USB接続のため、ドライバをインストールできれば出先でも簡単に大量データのやり取りができる。速度も十分で仕様環境をあまり選ばない本ドライブは、SCSI MOの代替としてもオススメできる1台と言えるだろう。

・製品名:HMO-640USB2
・標準価格:オープン(実売24,000円前後)
・問い合わせ先:株式会社富士通パーソナルズ
・TEL:0120-65-8180(ハイパーセレクションサポートセンター)
・URL:http://www.personal.fujitsu.com/
●対応OS
 ・USB 1.1:Windows XP/Me/98/2000、Mac OS 8.6~X v10.1(Mac OS X除く)
 ・USB 2.0:Windows XP Me/98/2000
・インターフェイス:USB 2.0/1.1×1
・回転数:5,455rpm
・平均シークタイム:23ms
・バッファサイズ:2MB
・対応ディスク容量:640/540/230/128MB
・本体サイズ(W×D×H):122×162×34mm
・重量:約530g


■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□富士通パーソナルズのホームページ
http://www.personal.fujitsu.com/
□製品情報
http://www.personal.fujitsu.com/products/peripherals/hmo-640usb2-0.html
□関連記事
【2001年11月19日】富士通パーソナルズ、USB 2.0対応のMOドライブなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011119/fujitsu.htm


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