やじうまPC Watch
320億桁まで計算できるGPU用円周率計算ベンチ
(2014/12/5 13:29)
オーストリアのオーバークロッカー向けサイト「overclockers.at」にて、GPUの並列演算を利用した円周率計算ベンチマークソフト「GPUPI Beta 1.3」が公開されている。
このプログラムはGPUの並列演算を利用することで、CPUよりはるか高速に円周率を計算できる。例えば有名な円周率計算ソフト「SuperPi」を用い、Core i7-3770Kを7GHz超で駆動させて100万桁の円周率計算を行なった場合の世界記録は5.078秒だが、GPUPIは筆者が現在使っているエントリー向けのGeForce GT 640でもわずか0.086秒で終了する。
そのため、本プログラムではSuperPiが計算できる上限の3,200万桁を大幅に超える、320億桁まで計算するよう設定できるようになっている。
ただし、ここまで計算できるのにも関わらず、SuperPiとは異なり計算結果をファイルに保存したりせず、計算結果は画面上に末尾9桁の16進数のみを表示する。これは並列演算の制限によるものとしているという。つまり円周率計算を用いた純粋なベンチマークだと言えるだろう。
また、演算中はGPUに高い負荷が掛かるため、画面更新を行なうようなプログラムを同時実行しないほうが良さそうだ。なお、NVIDIAのハイエンドGPU「GeForce GTX 980」を用いて320億桁を計算した場合約50分掛かるとしている。
GPUPIを利用するためには、CUDAまたはOpenCLに対応したGPUが必要となる。OpenCLでは演算先としてCPUを選択することで、GPUとCPUの比較も可能になるわけだが、GPUが倍精度浮動小数点演算に対応している必要がある。