やじうまPC Watch

「完璧な自撮り」を手とり足取りサポートする技術

 カナダのウォータールー大学は2日(現地時間)、アプリの指示に従って撮影することで「完璧な自撮り」が撮影できるアプリについての研究を発表した。アプリの指示はそのときの周辺光などのファクターを考慮する細かなもので、単に画像を加工して「盛る」タイプのアプリとは一線を画している。

 このアプリは顔のサイズ、顔の向き、光源の向きという大きく分けて3つのファクターに基づいた指示をユーザーに提示することで、それに従うだけで美しい自撮りが撮れるというものだ。しかし、開発に当たっては「美しさ」という主観的な感覚をある程度は客観的な基準に基づいて定義しなければならない。

 そこで、この研究を行なった同学の研究者であるQifan Li氏とVogel氏は、リアルで中庸な見た目の人物の3Dモデルを用い、光源など3つのパラメータを変化させたさまざまな条件下での自撮りをシミュレートした画像を多数合成。その画像を2,700人のテスターの判断に委ねて分析することで「自撮りの最適条件」を推定することに成功した。

 こうして得られた結果はアプリに反映され、製作したアプリを用いて撮影した自撮りは通常のカメラアプリで撮影した自撮りよりも26%高いスコアを示したという。

 Vogel氏は、「この研究は始まりに過ぎない。パラメータを髪型や服装、表情などへ拡張することも期待できる」としており、同様のアルゴリズムの応用が期待される。一般へのアプリの公開の予定については不明だ。