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【懐パーツ】Realtekサウンドの源流、Avance Logic製チップ搭載の「AOpen AW200」

AOpen AW200

 「そろそろYMF724とEnsoniqを紹介しなさい」という声が聞こえてきそうだが、もう少し待っていただきたい。今回はAvance Logic製のサウンドチップ「ALS4000」を搭載したAOpen製のサウンドカード「AW200」を紹介しよう。

 Avance Logicは1991年に創立された企業で、サウンドチップのほかにビデオチップも製造していた。しかし、日本は当時PC-9800シリーズが天下を収めていたため、日本市場でAvance Logic製品を見るのは難しい(世界的にもあまり普及しなかったようだが)。

 転機が訪れたのは1995年で、Avance LogicはRealtekによって買収され子会社となった。そして2002年にAvance Logicはついに完全吸収され、Realtekブランドに統一された。つまり、全世界のPC自作ユーザーが知っているであろうRealtekのサウンドチップやオーディオコーデックの源流は、Avance Logicなのである。だから型番にも「ALC」が付いている。そして今やRealtekオーディオが付かないマザーボードを探す方が困難だ。

 さて、本製品に搭載されるALS4000もシンプルなPCIデジタルオーディオサブシステムコントローラである。全二重DMAで動作し、Sound Blaster/Pro/16のエミュレーションをサポートしているほか、ゲームポート/MIDIポートのサポート、FMシンセサイザ、PCIパワーマネジメント機能、ノートブック向けのパワーダウンモードなどを備えている。

 本製品もまた3入力/1出力で、マイクイン、ラインイン、CDイン(ピンレイアウトが異なる2種類を用意)、スピーカーまたはライン出力を備えている。スピーカーとライン出力はご多分に漏れずジャンパー切り替え式である。PC99に準拠したステレオミニジャックの色分けがされているため、ハードウェアとしては1990年代末あたりに設計されたと見られる。

 ボード上にあるもう1つのチップ「APA2308」は台湾ANPEC Electronics製のクラスABステレオヘッドフォンドライバである。もともとポータブル製品向けで280mWの出力しかなく、アンプとしてはちょっと弱いかもしれない。

 ちなみにAOpenのホームページでは驚くことにまだAW200の製品情報が残されている。製品写真を見るとAOpenロゴがついた「AS9200」というチップが搭載されているが、製品名は共通なので、同等の製品と見て間違いないだろう。ダウンロードセクションで用意されている製品写真はまたレイアウトが異なるが、こちらはデモボードのようだ。

 加えてマニュアルやドライバ、ユーティリティ群も2016年10月現在問題なく入手できる。MS-DOS用のドライバも用意されているので、DOSゲームも動いたことだろう。

カード表面。ESSのSolo-1搭載サウンドカードと同様、実装部品が少ない
カード背面
ブラケット。入出力は至ってオーソドックスな構成
本製品の心臓部、ALS4000
ANPEC Electronics製ステレオヘッドフォンドライバ「APA2308」
YELLOW STONE(早安股有限公司)製のコンデンサを搭載。ラインアウトとスピーカーアウトはジャンパー切り替え式
ピンレイアウトが異なる2種類のCDインを用意する
水晶発振器はVic-Dawn Enterprise製のKTSブランド。同社のCR2032電池はよく見かける
AOpenからダウンロードできる公式画像その1。デモボードのようだ
公式画像その2。チップにAOpenの刻印がされている