イベントレポート

【Digital Experience編】LaCieがThundebolt 2対応のRAIDドライブを発表

~4K映像編集向けに、最大転送速度はリードで最大1,375MB/sec

開催日:1月6日(現地時間)

 2014 International CESの開幕前日夜には恒例のメディア向けイベント「Digital Experience」が会場近隣のホテルで開催された。CESの一般会期とは異なり、来場者をメディア関係者にしぼり大がかりなブースではなく小規模なテーブルで、出展者側がメディア向けに紹介したい製品を絞り込んでマンツーマンで積極的なアピールをする場として機能している。中にはCESには出展せず、併催イベントだけに出展する企業やスタートアップ企業も多い。主催はPepcom。

 例年、趣向を凝らしたテーマでイベントが開催されており、今回のテーマは「オズの魔法使い」。会場にはドロシーはもちろん、憶病なライオン、ブリキの人形、案山子、西の悪い魔女などが総登場して、来場者との記念写真などに応じていた。

2014年のテーマは「オズの魔法使い」。登場キャラクターやドロシーのペットなどが会場に配置してある
「LaCie Little Big Disk Thunderbolt 2」。Mac Proに合う光沢のある黒のカラーを採用した。LaCieによると4Kビデオ編集に適するとのこと

 LaCieは、Thunderbolt 2インターフェイスに対応するRAIDドライブ「LaCie Little Big Disk Thunderbolt 2」を発表した。従来のThundrbolt向けモデルとほぼ同一のデザインだが、2013年末に出荷が開始されたMac Proを意識するように本体色が光沢のある黒となっている。PCIe Gen2で接続する500GBのSSDを2基内蔵。RAID 0によるストライピング運用で、リードで最大1,375MB/sec、ライトで1,180MB/secのの転送速度を実現する。Thunderbolt 2インターフェイスには背面に2個配置されており、デイジーチェーンに対応する。出荷は2014年の第1四半期。

 あわせてデザイン性に優れる周辺機器を発表。ほぼ球体の「LaCie | Christofle Sphere」はバスパワーで駆動するUSB 3.0接続のHDD。容量は1TBで価格は490ドル。「LaCie Culbuto」はUSB 3.0対応のUSBメモリで容量は16GBと32GB。球体がバランスを取って直立するほか、コネクタ部分のキャップにメモなどを挟むスリットが用意されている。価格はそれぞれ49.99ドルと79.99ドル。

 ワイヤレスストレージの「LaCie FUEL」は最大5つのデバイスを接続可能。容量は1TBで、IEEE 802.11b/g/nで接続する。AirPlayを使ったストリーミング再生に対応。価格は199.99ドル。

「LaCie | Christofle Sphère」。バスパワーで駆動するUSB 3.0 HDD
「LaCie Culbuto」。球体デザインでバランスをとって直立するUSBドライブ
「LaCiee Culbuto」。ワイヤレスドライブで最大5個のデバイスを接続可能
「Lyve」は宅内ユニットの売り切り型サービスで299ドル

 社名と同じ「Lyve」のサービスを提供するLyve。スマートフォンを使って撮影した写真をクラウド経由で同期して保存する。宅内用のユニットを299ドルで販売。このユニットを購入することで、サービスが利用できる。クライアントはiOSデバイスおよびAndroidで、iTunes StorおよびGoggle Playでアプリケーションを提供。撮影した写真を自動的にアップロードし、宅内のユニットに保存すると同時に整理、共有を行なう。

 宅内容のユニットはカスタマイズされたAndroidで、写真の自動再生のほか、タッチパネル操作で接続するデバイスの登録や各種設定などが行なえる。また、1月7日(現地時間)にはディスプレイメーカーのVISIOとの提携を発表し、リモコン操作で写真を参照できるようにするという。宅内ユニットの容量は2TB。インターフェイスは、Ethernet、HDMI、USBを備える。

Lyveの宅内ユニットはAndroidをカスタマイズしたデバイス。2TBのHDDを内蔵し、プレビュー表示を兼ねるタッチ対応のスクリーンパネルを搭載する。スマートフォンで撮影された写真はクラウド経由でユニットに保存され、複数デバイス間での共有を行なう。HDMI出力を備え、大型のパネルで写真を見ることもできる
「ANKI Drive」。コースとラフは加工が異なっておりロボティクスカーの底面センサーによりコースアウトすることなく高速な走行が可能になっている模様

 2013年に行なわれたAppleのWWDCでも紹介された「ANKI Drive」。ロボティクスカーをiOSデバイスで操作して競争をする。走行自体はコースとクルマで制御されており、かなり高速で走るが通常ではコースアウトするようなことはない。クルマ同士も通信を行なっているので、接触しにくいようなコースどりができる一方で、デバイスからの命令で、後続車をブロックするような挙動をとらせることもできる。仮想の武器も搭載している。

 米国では、2013年のホリデーシーズンに出荷がはじまり、北米のApple Storeでは購入が可能。スターターキットはコースと2台のロボティクスカーが入って199.95ドル。追加のロボティクスカーも2種類用意され、それぞれ69.95ドルとなっている。

スターターキットにはコースとクルマが2台。オプションで追加できるクルマも2台用意され、それぞれ異なった特性が付与されている。iOSデバイスとはBluetoothによる接続

 iPhone 5/5sにBlackberryのようなQWERTYキーボードを搭載するケース「TYPO」。ただし、Blackberryを発売するRIMとは、意匠などをめぐる訴訟問題にも発展しそうな状況だ。

QWERTYキーボード付きのiPhone 5/5s用ケースの「TYPO」。
ホームボタンの上にキーボードが載る構造のため、iPhone 5sの指紋認証機能はケースを付けたままでは使えない。接続はBluetooth。iPhone側のコネクタはそのまま露出する格好になる

 1インチ(約2.5cm)サイズのOZOBOT。 5つの光学センサーを搭載し、ラインをトレースして走行する。実際の紙などに引かれた線のほか、スクリーン上の線にも対応。アプリケーションと組み合わせて、インタラクティブなコントロールが行なえる。光学センサーは、物理面でも光学面でも色の認識が可能で、任意の動作を設定することができる。物理面と光学面は自動認識。搭載するLEDによるフィードバック機能もある。バッテリはリチウムポリマーでフル充電なら40分間の動作が可能。Micro USBポートで充電する。

 Kickstarter経由で1月15日より予約を受け付け、2014年のホリデーシーズンに出荷する見通し。

「Ozobot」。5個の光学センサーでラインを認識して走行する。ディスプレイに表示させたものと、紙などに書いたものをシームレスに自動認識する。アプリケーションとの連携でインタラクティブな遊び方ができる

 IONのオーディオガジェット。2013年も紹介したパーティライト付きのスピーカーは、Bluetooth接続の小型モデル「Rock Block LED」が追加された。また、カセットデッキをBuletooth接続の出力ソースにする「Cassette Adapter Bluetooth」も出展されている。

パーティライトの付いたコンパクトなBluetoothスピーカー「Rock Block LED」
カセットデッキに入れて、Bluetooth接続で出力ソースにする「Cassette Adapter Bluetooth」

(矢作 晃)