イベントレポート
【2013 5th IEEE International Memory Workshopレポート】
ReRAMが本命になる次世代大容量メモリの研究開発
(2013/6/3 11:52)
- 会期:5月26日~5月29日(現地時間)
- 会場:米国カリフォルニア州モントレー
- Hyatt Regency Monterey
半導体メモリ技術の研究開発に関する国際会議「国際メモリワークショップ(2013 5th IEEE International Memory Workshop:IMW 2013)」が米国カリフォルニア州モントレーで5月26日~29日に開催された。
半導体メモリの回路とデバイス、プロセスをカバー
国際メモリワークショップ(IMW)は、半導体メモリの回路技術、デバイス技術、プロセス技術をカバーするメモリ専門の国際会議で、不揮発性メモリの国際会議「NVSMW:Non-Volatile Semiconductor Memory Workshops」とメモリ設計技術の国際会議「ICMTD:International Conference on Memory Technology and Design」が統合して2009年に第1回のIMWを開催した。以降、毎年5月に開催することを通例としており、今年(2013年)で第5回を迎える。投稿論文の数は70~100件くらい、発表論文の数は35~40件くらい。開催規模は大きくなく、こじんまりとしている。
2013年の投稿論文数は67件で例年に比べるとやや少ない。発表論文数は36件である。採択率は54%で、採択基準としては特に厳しくもなく、緩くもない、といった値だ。
発表テーマの中心は不揮発性メモリ、それも「次世代不揮発性メモリ」である。PCやスマートフォン、メディアタブレットなどに搭載されている半導体メモリは、電源を切るとデータが消える揮発性メモリと、電源を切ってもデータが消えない不揮発性メモリに分かれる。
揮発性メモリの代表はDRAMとSRAMで、いずれも高速にデータを読み書きできることを特長とする。不揮発性メモリの代表はNANDフラッシュメモリである。NANDフラッシュメモリは記憶容量がDRAMやSRAMなどよりも大きいことを特長とする。
NANDフラッシュメモリの弱点は、データの書き込みにものすごく時間がかかることだ。このためUSBメモリやSSD(Solid State Drive)などのフラッシュストレージ製品では、DRAMをバッファメモリとして搭載することで書き込み性能と読み出し性能のバランスをとっている。
「次世代不揮発性メモリ」とは、データの読み書きがいずれも高速で、しかも不揮発性を有するメモリのことだ。その研究開発の最新成果が披露されるのが、IMWだといえる。
次世代不揮発性メモリの有力技術
次世代不揮発性メモリを実現する技術は主に、3つある。「磁気メモリ(MRAM)」、「相変化メモリ(PCM)」、「抵抗変化メモリ(ReRAM)」だ。次世代不揮発性メモリの研究開発は15年くらい前から活発になっており、製品化されたメモリ技術も存在する。
例えばMRAMは2006年に4Mbitの少量品から単体メモリの量産が始まった。2013年時点では、最大容量で64MbitのMRAMが製品になっている。
PCMは128Mbitと中容量の単体メモリが製品化されている。マルチチップパッケージのメモリでは512Mbit品と1Gbit品がそれぞれ、商品となった。
ReRAMは単体メモリではなく、埋め込みメモリとしての実用化が先行した。内蔵メモリにReRAMを採用した8bitマイコンが2012年に製品化された。研究開発レベルでは単体メモリチップの試作発表があるものの、まだ製品にはなっていない。
ReRAMの研究発表が大きく増加
こういった状況を反映し、IMWへの投稿論文、すなわち不揮発性メモリの研究開発状況にも変化が現れている。まず、ReRAMの割合が増加し、2012年と2013年には投稿論文のおよそ4割をReRAMの研究論文が占めるようになった。今年のIMW 2013では10ブロックの講演セッション中でReRAMのセッションが3ブロックと、次世代不揮発性メモリでは最大勢力となっている。
一方で投稿件数が大きく減ったのがPCMとNANDフラッシュメモリである。2012年には合計で24件の投稿があったのが、2013年はわずか6件に減っている。
ReRAMの研究開発フェーズが変化
発表件数の増加が著しいReRAMでは、研究開発が進展している様子が講演から見て取れた。最も大きな変化は、記憶素子の材料が特定の金属酸化物に集約されてきたことだろう。5年ほど前には数十種類もの材料が記憶素子の候補として研究されており、混沌とした状況だった。材料が3種類くらいに絞られないと研究データの比較が出来ず、開発が進まない。この困った状態が、大きく改善された。
それから、メモリセルの制御性が大きく向上した。ReRAMの記憶素子は、低抵抗状態と高抵抗状態のいずれかの状態にある。低抵抗状態への遷移をセット、高抵抗状態への遷移をリセットと呼ぶ。以前から、低抵抗状態での抵抗値は比較的ばらつきが少ないものの、高抵抗状態での抵抗値のばらつきが大きいことが問題となっていた。それが保護層(キャップ層)を記憶層に被せることで、ばらつきを大きく減らせる見込みが出てきた。将来のマルチレベルセル化が、現実味を帯びるようになってきた。
さらに、ReRAMでは高温での特性変化が不安視されていた。今回、200℃を超える高温化でメモリセルの特性を詳細に調べた結果、150℃を超える温度でも安定に動作することが明らかになった。この結果、自動車用半導体にもReRAMが適用できる可能性が大きくなった。
ReRAMの研究開発で最も多く用いられている材料はハフニウム酸化物だが、これは偶然ではない。CMOSロジックの微細化によって登場したHKMG(高誘電率ゲート絶縁膜と金属ゲート)トランジスタ技術で標準的に使われている絶縁膜材料が、ハフニウム酸化物なのである。特性が比較的良く把握されている材料であり、半導体製造工程では特別な材料ではない。
MRAMは大容量化ではなく、キャッシュや不揮発性ロジックなどの研究の比重が高まりつつある。PCMは、研究開発そのものが活発さを失いつつあるようにみえる。NANDフラッシュメモリに対抗する大容量化を実現できそうな次世代不揮発性メモリは、ReRAMだけになる兆しが見えてきた。2014年には、研究開発トレンドはさらに明確になるだろう。
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