マイクロソフト株式会社は、10月22日にWindows 7が発売1周年を迎えたことを記念し、プレス向け説明会とユーザー向けイベントを開催した。
マイクロソフト株式会社代表執行役副社長コンシューマー&オンライン事業担当 堂山昌司氏 |
プレス向けイベントでは、最初にコンシューマー&オンライン事業担当 堂山昌司代表執行役副社長が登場。「Windows 7は、お客様から高い満足度を得ている。調査結果によれば、Windows Vistaに比べ満足度は30%アップしている。これはVistaが悪かったためではないかという話しもあるが、サポートコールについても60%ダウンし、わざわざサポート窓口に電話をしなくても使える製品になっているということだ。多くの新機能も評価を受け、その1つである地デジ視聴についても、この夏モデルも53%がTVチューナ搭載モデルとなっている。これまではデスクトップ中心であったが、徐々にラップトップタイプにも波及している。Windowsタッチについても、夏モデルの20%が搭載し、より高度なコンピューティングを実践されるお客様に活用頂いている。さまざまなデバイスが登場し、新聞紙上では毎日クラウドの話題が取り上げられ、PCはもう使う必要がないという論調も見られる。が、色々なデバイスを場面によって使い分け、クラウドによってコンシューマユースにおいても新たなステップへ行く道を提供する」と、Windows 7の優位性をアピールした。
次に米国本社のシニアバイスプレジデントであるクリス・ジョーンズ氏が登場し、Windows 7の現状とWindows Liveとの連携について次のように言及した。
「Windows 7は、これまでで最速で売れたOSだ。すでに1年間で2億4,000万ライセンスが出荷されている。顧客満足度調査では94%という高い満足度を得ている。さらに、皆さんは自宅に複数台のPCを持ち、さらに仕事場のPC、その他にも複数のデバイスを持っているだろう。SNSやメール、写真の共有などを複数デバイスで行ないたいという要望があるのではないか。それを実現するのがWindows Live。自分はどのPCに写真を保存したのかを覚えている必要はなくなり、3台のPCと携帯電話が1つのカレンダーで済ませることができるようになる。また、Office 2010ではSkyDrive経由でドキュメント共有が簡単に行なえる。1人だけでなく、複数の人とのドキュメント共有も実現する。こうした機能は、Windows 7を補完していくものとなる」。
さらにクラウドの世界では、マイクロソフト自身が提供するサービスに加え、他社とのパートナーシップによってクラウドの世界が充実していくとしてFacebook、ニコニコ動画との連携を紹介した。
Microsoft Senior Vice President Chris Jones氏 | マイクロソフトが考えるデバイスとクラウドの連携 | マイクロソフトのクラウドサービスと他社サービスの連動 |
FacebookのCountry Growth Managerの児玉太郎氏は、「世界で5億人の利用者が存在する実名性のオンラインサービスで、知り合いの名前を探しながらコミュニケーションがとれる」というFacebookのサービスが、Windows Live Hotmail、Windows Live Messenger、Windows Live Essentials 2011、IE9と連携を実現していると説明。「この連携により、Facebookがより簡単に利用しやすくなったと感じている。10月22日付けでFacebook上にWindowsのファンページも立ち上げた」とWindowsとの連携が利用者にとっても、Facebook側にもプラスだと話した。
ニコニコ動画を運営するニワンゴの杉本誠司社長は、「会員数は1,880万人、プレミアム会員数は100万人を超えるが、この会員数を獲得できた要因の1つがWindowsとの連携にあったと感じている」とした。その上で、ニコニコ動画へWindowsムービーメーカーを利用して動画をアップロードする人が多いことを考慮し、Windowsムービーメーカーとフォトギャラリーから直接アップロードできるプラグイン、Windows Live Messengerとの連携、IE9との連携を実施すると説明した。
マイクロソフト自身もWindows Live Essentialsをバージョンアップ。Windows Live Meshを利用し、(1)デバイス間のデータ同期、(2)クラウドとのデータ同期、(3)リモートデスクトップによって、どのPCからも最新のデータにアクセスできることをデモンストレーションで紹介した。
写真の活用についても、Windowsフォトギャラリーを利用し、大量の写真データも実際のデータではなくサムネール形式で送付し、クラウドから実際の写真を見ることで、PCだけでなく、携帯電話からも写真の閲覧ができることをアピールした。
クラウド以外にも、小中学生向けの学習用PCとしてオンキヨーがえいすう総研と協業したスレート型PC「education PC」などの製品が登場。IE9についても、ベータ版が200万以上のダウンロード数となり、「Windows 7にWindows Liveの進化、IEの進化が加わってコンシューマユーザーのライフスタイルの向上が実現している」(堂山副社長)とWindows+クラウドによるサービス内容の拡充を訴えた。
ユーザー向けイベントでは、最初に堂山昌司副社長が登場。「Windows 7は本当に多くの皆さんに支持を頂いている。今日、集まってくださった皆さんのおかげです」と挨拶。用意されたグラスでWindows 7 1周年を祝う乾杯を行なった。
この後ろ姿は、マイクロソフト社員であり、あの「カイル君」の中の人。冴子2010同様、復活なるか!? | ユーザー向けWindows 7 1周年記念イベントではノリノリなところを見せたマイクロソフト 堂山副社長 | ユーザー向け感謝イベントは、乾杯でスタート |
その直後、スクリーン上に登場したのはWindows LiveのアドバイザーとしてホームページやMessenger、ツイッターにイラストで登場していたマイクロまいこさん。「マイクロまいこです!」と肉声による挨拶に続き、“実写版”の姿がスクリーンに映し出され、さらに本人が会場に登場した。
登場したマイクロまいこさんは、イラスト同様、眼鏡姿に白いシャツ、黒のスカートにパンプスの学校の先生を思わせる美女。手でLiveのLマークを作った姿が決めポーズとなっている。その姿を見た堂山副社長も、「マイクロまいこさん、とってもステキですね! 一番いいのはその眼鏡の上のラインが上向きになっているところ! 最近は下向きラインの眼鏡が多いけれど、上向きラインがぐっと来ます」と笑顔で話すと会場からは歓声が起こった。
これまでイラストでのみ登場してきたWindows Liveのアドバイザーキャラ マイクロまいこ | ついに人間として登場したマイクロまいこ |
ステージ上には巨大なWindows 7誕生1周年を祝うケーキが用意され、その上に置かれた1という数字を象ったロウソクを堂山副社長とマイクロまいこさんがハッピーバースデイの歌と共に吹き消した。ケーキは食べられる本物で、この後で切り分けられて会場を訪れた参加者に配布された。
Windows 7 1周年記念用に用意されたバースデーケーキ | ケーキの上で揺らめいたロウソクは堂山副社長とマイクロまいこが一緒に吹き消す |
【動画】ケーキの上で揺らめいたロウソクは堂山副社長とマイクロまいこが一緒に吹き消す |
その後、マイクロまいこさんのWindows Liveアドバイザーとしての知識を試すためにクイズが出題され、「Windows Liveのサービスの数は?」といった問題に、「Windows Liveのアドバイザーである私には簡単過ぎる問題です! 日々進化していますが、現在は30以上のサービスが存在します!」といった具合に次々に的確に回答していった。マイクロまいこさんは、見た目同様、テキパキとしたキャラクターのようだ。
同じ2次元から人間になったキャラであっても、冴子先生とは違いかなりしっかり者のマイクロまいこ | Windows Liveに関するクイズには的確に回答していくマイクロまいこ | マイクロまいこの決めポーズはLiveのLポーズ |
マイクロまいこさんへの質問コーナーが終了すると、ステージ上にはインフォメーションワーカービジネス本部エグゼクティブプロダクトマネージャーの飯島圭一氏が登場。Office2010発売時には、「フィクサー」として冴子2010を送り出した飯島氏だが、「実はあの人が帰ってくるようです……」と話すと会場背後に設けられたスクリーンには、ユニフォームを脱いで、普通の女の子(?)に戻った冴子2010の姿が。フィクサーから「ユニフォーム送っておいただろ?」と言われた冴子2010……「えー!?」という驚きの表情だったが、再び冴子2010として復活することをミッションとしてフィクサーから与えられると、本人が会場に登場した。
飯島氏が、「前回は2010人からイイね! と言ってもらうことがミッションでしたが、最後のイベントの際、記者の皆さんの前で、『20,010人にイイといってもらってもいい』と本人が口にしていたので、今回は20,010人からイイねと言ってもらうことをミッションとしました」と今回の目標を宣言すると、会場からは「オー」という歓声が上がった。
今回は、オンラインTIPSを中心に20,010人に伝えていくことが冴子2010のミッションとなる。
フィクサーことマイクロソフト飯島圭一氏が登場 | 会場では姿を消した冴子2010の消息を伝えるビデオが流され |
そして冴子2010も復活! | 復活した冴子2010のミッションは、20,010人から「いいね!」の声を得ること |
マイクロまいこさんと冴子2010との連携も行なわれる予定で、「Office2010とWindows Liveがつながるということで、2人で繋がるポーズです!」と2人揃っての繋がるポーズも披露した。
ステージ終了後、冴子2010、マイクロまいこに直撃インタビューを行なった。
--まず、冴子先生、お帰りなさい! 3カ月ぶりにお客様の前に戻ってきた感想を聴かせて下さい。
冴子:滅茶苦茶緊張しました! でも、皆さんに温かい声を掛けて頂いてホッとしています。
--今日のステージは、マイクロまいことの共演でした。
冴子:まいこさんは、とってもしっかりしていて……びっくりしました! 私とは全く違うので脅威です!
(ここでマイクロまいこがインタビュー会場に登場)
--まいこさんは、今日初めてお客様の前に登場したんですよね?
まいこ:そうです(ニッコリ)。
--初めて、お客様の前に登場したにしては、とても落ち着いているように見えたのですが。
まいこ:温かい声援を頂いたので落ち着いてステージが行なえました。
冴子:本当にすごく落ち着いていて……隣にいても初めてには見えませんでした!
まいこ:私も以前から冴子先生にお会いしたいと思っていたので、今日、共演させて頂いて大変光栄です!
冴子:私なんて今日の昼間、顔を2カ所も蚊に刺されて、お化粧して隠しているんですけど……・落ち着いていて、完璧なまいこさんと全然違います。
まいこ:今後は2人でOffice 2010とWindows Liveがつながることで生まれるメリットをアピールしていきたいです。
マイクロまいこと冴子2010は、2人揃って「つながる」を意味するポーズ | 復活した冴子2010に突撃インタビュー | 冴子2010も決めポーズ |
マイクロまいこも登場し2人揃って「つながる」を示す決めポーズ | しっかり者のマイクロまいこ | 相変わらず天然ぼけの冴子2010 |
2人揃って市場を盛り上げると明言! | 会場にはDJキティも登場し、ダンサーを従えDJプレイを披露する場面も |
(2010年 10月 25日)
[Reported by 三浦 優子]