イベントレポート

LG、世界初の液晶一体型Chrome OSデスクトップを展示

~3,440×1,440ドット表示対応の21:9ワイド液晶ディスプレイなども

21.5型フルHD液晶一体型のChrome OS搭載PC「Chromebase」
会期:1月7日~10日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention and World Trade Center(LVCC)

LVH

The Venetian

 LG Electronicsブースでは、4K対応液晶TVや画面の湾曲を自由に変更できるフレキシブル有機EL TVなど、例年通りAV関連の展示が中心となっている。そういった中で、PCや液晶ディスプレイなど、PC関連の新製品もいくつか展示されていた。

Chromebase

 まず、世界初となるChrome OS搭載の液晶一体型デスクトップPC「Chromebase」。21.5型フルHD(1,920×1,080ドット)表示対応のIPS液晶に、HaswellベースのCPU、2GBのメモリ、16GBのiSSDを搭載する。接続端子は、背面にUSB 3.0×1、USB 2.0×2、有線LAN、HDMI入力、右側面にUSB 2.0×1とヘッドフォン/マイク共用ジャックを備える。液晶上部には、130万画素のWebカメラも搭載される。また、キーボードとマウスも付属するとのこと。

 発売時期は、2014年第1四半期を予定しており、北米での価格は499ドルの予定。ワールドワイドで販売されるが、PCではなくモニターの流通チャネルを通して販売されることになるという。ただし、日本での販売は未定とのこと。

シルバーとブラックの2色が用意される
背面にはUSB 3.0×1、USB 2.0×2、有線LAN、HDMI入力を備える
右側面にUSB 2.0とヘッドフォン/マイク共用ジャックを配置
液晶上部には130万画素Webカメラも搭載
キーボードとマウスも付属する

Ultra PC 13Z940

 次に、13.3型フルHD IPS液晶を搭載しつつ、980gと1kgを切る軽さを実現したモバイルノート「Ultra PC 13Z940」。本体サイズなどの詳細は公表されておらず不明だが、見る限りなかなかの薄さを実現しており、携帯性はかなり優れるという印象。また、左右ベゼル幅が4.4mmと非常に狭く、13.3型液晶を搭載しているものの、かなりコンパクトなボディとなっている。OSはWindows 8.1を採用するが、液晶はタッチ非対応。詳細スペックは未公開だが、搭載CPUは、第4世代Core i5で、128GBまたは256GBのSSDを搭載するという。1月24日に発売予定とのことだが、発売地域や価格は未定とのこと。

13.3型フルHD液晶搭載で980gの軽量ボディを実現した「Ultra PC 13Z940」
前方側面。本体サイズ詳細は未公開だが、十分な薄型ボディを実現。また、かなり軽く感じる
液晶左右のベゼル幅が4.4mmと非常に狭い
左側面。USB 3.0とHDMIを備える
後方側面
右側面。ヘッドフォン/マイク共用ジャックとUSB 3.0、Micro USB 2.0を備える
天板はフラット
底面。バッテリの交換やメモリ増設などは行なえないようだ
キーボードはアイソレーションタイプ
ブースでは3色のカラーラインナップを展示していた

Tab-Book2

 2-in-1モバイルPCの新モデル「Tab-Book2」も展示されていた。こちらは、昨年(2013年)のCESで展示されていた「Tab-Book」の後継となる製品で、第4世代Coreプロセッサを搭載する「11T740」と、Atomプロセッサを搭載する「11T540」の2モデルをラインナップしている。

 液晶部を後方にスライドさせて引き起こすことで、下部からキーボードが現れ、タブレットとしてもクラムシェルスタイルのノートPC相当として利用できる構造は従来モデルから受け継いでいるが、より軽さが追求され、11T740が1.05kg、11T540は930gとなかなかの軽さを実現している。また、11T740が16.7mm、11T540が13.7mmと薄さも追求されており、携帯性に優れる製品といえる。液晶は双方とも11.6型のフルHD IPS液晶を採用。液晶輝度を最大400nitに高められ、屋外でも快適な視認性を確保できる点も特徴としている。

 スペックの詳細は未公開だが、展示機をチェックした限りでは、11T740にはCore i3-4005U、メモリ4GB、128GB SSDを、11T540にはAtom Z3740、メモリ2GB、64GB eMMCをそれぞれ搭載していた。OSは双方ともWindows 8.1を搭載。発売時期や価格は未定だ。

2-in-1モバイル新モデル「Tab-Book2」。右がCoreプロセッサ搭載の「11T740」、左がAtomプロセッサ搭載の「11T540」
液晶を閉じれば、ピュアタブレットスタイルで利用可能。液晶は11.6型でフルHD表示対応。タッチパネルは10点マルチタッチに対応する
液晶を開くと下からキーボードが現れ、ノートPC相当として使える
前方側面
左側面。PUSHと書かれたボタンを押すと液晶が開く。microSDカードスロット、ボリュームボタン、ヘッドフォン端子なども配置
後方側面。HDMI、USB 3.0×2、Micro USB 2.0などを備える
右側面。電源ボタンなどがある
液晶を開いた状態ではこのようになる。画面の角度調節は行なえない
キーボードはアイソレーションタイプ
こちらはAtomプロセッサ搭載の11T540。11.6型フルHD液晶で、開閉ギミックやキーボードの仕様はほぼ同じだ
高さは11T740(上)が16.7mm、11T540が13.7mm。重量は11T740が1.05kg、11T540が0.93kg。Atomプロセッサ搭載の11T540の方が薄く軽い

液晶ディスプレイ

 液晶ディスプレイの新モデルも数機種展示されていた。まず、21:9のウルトラワイド液晶ディスプレイの新モデルとして、「34UM95」を展示。日本でも、29型の21:9ウルトラワイド液晶ディスプレイが発売されているが、34UM95は、サイズが34型と大型化していることに加え、表示解像度が3,440×1,440ドットへと高解像度化されている。大型化かつ高解像度したことで、より多くの情報を一度に表示でき、より快適な作業環境が実現される。また、sRGB 99%以上の広色域表示に対応する点も特徴としている。入力端子にThunderbolt 2を用意し、Macの接続もサポートするという。そのほかに、HDMIやDisplayPortも用意されている。

3,440×1,440ドット表示対応の21:9ウルトラワイド液晶「34UM95」
高解像度化されたことで、表示できる情報量が増え、快適な作業環境を実現できる。sRGB 99%以上の広色域表示にも対応
Thunderbolt 2対応でMacの接続もサポート。HDMIやDisplayPortも備える

 「UM65」シリーズも、21:9ウルトラワイド液晶ディスプレイの新モデルとなる。こちらは、従来までの製品同様、表示解像度は2,560×1,080ドットだが、25型、29型、34型とパネルサイズの異なる3モデルをラインナップする。34型モデルの「34UM65」は、大型化によって29型の従来モデルよりもかなり画面が見やすくなったと感じる。また、34UM95同様、UM65シリーズもsRGB 99%以上の広色域表示に対応する。

21:9ウルトラワイド液晶新モデル。こちらは34型の「34UM65」。画面が大きくなり、29型のような狭さを感じない。sRGB 99%以上の広色域表示にも対応
こちらは29型の「29UM65」

 「31UM95」は、4,096×2,160ドットのリアル4K表示に対応する液晶ディスプレイだ。画面サイズは31型でIPSパネルを採用。また、プロのグラフィックス用途をターゲットとしており、出荷時にキャリブレーションが施され、sRGB 99%以上の広色域表示に対応するという。背面の入力端子は、HDMI、DisplayPort、Thunderboltが確認できた。

 これら液晶ディスプレイ新モデルの発売時期や価格は未定だが、日本での発売も視野に入れているとのことだ。

4,096×2,160ドットのリアル4K表示に対応する31型液晶ディスプレイ「31UM95」
側面。液晶部は結構薄い
入力端子は、HDMI、DisplayPort、Thunderboltを備えるようだ

(平澤 寿康)