イベントレポート

Plextor、リード最大3,280MB/secのNVM Express接続SSD

M8Pe

 PLEXTORは、COMPUTEX TAIPEI会場の近くにあるGrand Hyatt Taipeiの一室で出展し、7月発売予定のハイエンドSSD「M8Pe」を展示した。

 M8PeはMarvell製コントローラ「88SS1093」および東芝製の15nm Toggle MLC NANDフラッシュを採用したゲーミング向けのSSD。公称のシーケンシャルリード速度は2,500MB/secだが、同社測定によるCrystalDiskMarkのQ32T4シーケンシャルリード速度は3,280MB/secを達成した。

 ゲーミングを意識し、ブラックを基調にレッドやシルバーを取り入れたヒートシンクを採用。伝熱シートを介してNANDやコントローラと接合することで放熱性を高め、非装着時と比較して温度を10℃以上低く保つことができ、高負荷が続いたとしても性能を維持できるとしている。

フォームファクタはPCI Express 3.0 x4とM.2の2種類を用意
PCI Express版は側面がアクセスランプとなっている
CrystalDiskMarkのQ32T4では3,280MB/secを記録

 フォームファクタはPCI Express 3.0 x4またはM.2で、容量は128GB/256GB/512GB/1TBの4種類。標準ではいずれもヒートシンクが搭載されるが、M.2モデルに関してはノートPC用にヒートシンク非装着モデルも用意される。

 主な仕様は下表の通り。

容量128GB256GB512GB1TB
DRAMキャッシュ512MB LPDDR31GB LPDDR3
最大シーケンシャルリード速度1,600MB/sec2,000MB/sec2,300MB/sec2,500MB/sec
最大シーケンシャルライト速度500MB/sec900MB/sec1,300MB/sec1,400MB/sec
ランダムリードIOPS12万21万26万28万
ランダムライトIOPS13万23万25万24万

 年内に投入する予定の外付けSSD「EX1」シリーズも展示された。EX1はUSB 3.1 Type-Cを採用したSSDで、コントローラはVIAの「VL716」を採用。容量は128GB/256GB/512GBの3モデルで、シーケンシャルリード速度は最大550MB/sec、同ライト速度は500MB/sec。

EX1
EX1シリーズの速度

 なお、現在東芝TLC NANDを同社として初めて採用した「M7V」シリーズを展開しているが、こちらの搭載コントローラはMarverllの「88SS1074」である。一方でSilicon Motion製コントローラを採用した「M6V」もあるが、こちらは東芝MLC NANDを搭載している。しかしいずれも顧客からは安定性について好評を得ているようで、年内にはSilicon Motion製コントローラに加え、Hynix製のTLC NANDを組み合わせたモデルを投入するという。

 M.2とSATA 6Gbpsの2種類を用意するが、内部接続はM.2モデルでもSATA 6Gbpsとなる。そのため性能はシーケンシャルリードが最大で540MB/secと、さほど高速ではない。しかし2018年以降はM.2の大幅な拡大が見込まれ、それに先だってメインストリームの「MxS」、続いて「MxV」シリーズへラインナップを広げていくとした。

次期のTLC NAND採用SSD
主な仕様
一般小売りはしないが、U.2対応モデルも製造しており、OEM向けに出荷するという