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Intel、スラムダンクの360度ストップ映像で話題となった“freeD”を買収

freeDのコントロールルームではIntelのCPUが使われている

 米Intelは8日(現地時間)、「freeD」(free Dimensional)という対象物を360度どの角度からでもシームレスに映像再生する3D映像合成技術を持った米国企業「Replay Technologies」を買収したと発表した。

 スポーツのハイライトムービーなどでは、よくスローモーションによって選手の動作を美しく力強く見せる演出が使われているが、Replay Technologiesの「freeD」技術では、これに加え360度の全方位で選手の姿を捉えることができる。最近ではNBAのスラムダンクコンテストで使われて話題となったため、知っているという方は多いかもしれない。

 freeDでは撮影対象を取り囲むように多数の高解像度カメラを配置し、撮影した映像をシームレスな3D映像としてレンダリングしているが、このスラムダンクコンテストの時に使われていたのがIntelの第6世代Coreプロセッサ。IntelとReplay Technologiesは2013年から協力関係を築いており、このコンテストの時には28台の高解像度カメラが撮った映像をIntel CPUベースのサーバーで処理していた。

 Intelは今回の買収に関して、Replay Technologiesのビジネスの成長を図っていくとともに、freeD技術の発展を進めていくというコメントを出しており、現時点ではReplay Technologies本来の事業を行なっていく模様。今後、Intelの3Dカメラ技術であるRealSenseなどへの展開が期待される。

freeDの撮影に使われているカメラの内の1つ

(中村 真司)