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東芝、富士通、VAIOのPC事業が統合? 日経などが報道

 日本経済新聞は4日付けで、東芝、富士通、VAIOの3社がPC事業の統合の検討に入ったと報じている。

 同誌によれば、苦戦を強いられている各社は年内にも基本合意を行ない、2016年4月に新体制を発足させる予定で、統合により、NECレノボグループを抜く国内シェア1位の新企業が誕生するとしている。

 また、読売新聞も同日付けで、東芝がPC事業を切り離し、富士通と合弁を立ち上げる方向で交渉に入ったと報じているが、東芝は海外メーカーなどとの提携も同時に模索しており、結論は年明けに持ち越される可能性があるとしている。

 なお、富士通は10月29日付けで、PC事業を100%子会社として分社化することを明らかにしている。

【以下は11時追記】

 この件について、VAIOに問い合わせたところ、「本報道は日経新聞さんの推測によるものであり、そういった事実はありません」と強く否定するコメントが得られた。

 富士通は声明を出しており、「当社PC事業に関する一部報道がありましたが、当社が発表したものではありません。10月29日にPC事業を分社化する旨を発表し、その後の事業成長に向けさまざまな可能性を検討しておりますが、決定しているものはありません」としている。

 一方東芝もプレスリリースを出し、「これらの報道がありましたが、当社から発表したものではありません。課題事業の抜本的な構造改革を図るべく、現在PC事業についても制約を設けることなく、事業体制のさらなる効率化や、他社との事業再編も含めたさまざまな可能性を検討しておりますが、個別企業と具体的に合意した事項はありません」と述べており、報道内容を否定していない。

 富士通と東芝両社に関しては、今後PC事業の構造改革に関して知らせるべき事項があった場合、公表できる段階で速やかに発表するとしている。

(若杉 紀彦)