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Qualcomm、20nmプロセスの高性能64bit SoC
~300MbpsのLTE通信対応、5,500万画素カメラサポート
(2014/4/8 12:13)
米Qualcomm Technologiesは7日(現地時間)、Cat 6 LTEをサポートしたハイエンド向けのSoC「Snapdragon 810」、「Snapdragon 808」を発表した。2014年下半期よりサンプル出荷し、2015年上半期に量産開始する。
いずれも第4世代のCat 6 LTEモデム、および「RF360」フロントエンドを組み合わせることで、20MHz×3のキャリアアグリゲーションに対応し、300Mbpsの通信をサポート。また、ARMが提供する64bit対応IP「Cortex-A57」、「Cortex-A53」を採用し、高性能と低消費電力を実現する。製造プロセスは20nm。
Snapdragon 810は同社の最上位モデル。CPUはこれまでの独自アーキテクチャのKraitではなく、クアッドコアのCortex-A57とCortex-A53を組み合わせたbig.LITTLE構成。GPUにAdreno 430を採用。OpenGL ES 3.1をサポートし、テッセレーションやジオメトリシェーダ、プログラマブルブレンディングに対応する。従来のAdreno 420と比較すると、描画性能は最大30%、GPGPUコンピューティング性能は100%向上し、消費電力を最大20%抑えた。
また、14bitのデュアルイメージシグナルプロセッサを搭載しており、毎秒12億ピクセルの処理が可能。これにより5,500万画素までのセンサーをサポートでき、4K解像度では30fps、1080p解像度では120fpsで動画を撮影できる。
メモリはLPDDR4をサポート。HDMI 1.4を通して4K解像度ディスプレイに出力できる。また、SoCとしては初めて同社のWi-Fi技術「VIVE 2-stream 802.11ac」を搭載。「multi-user MIMO」(MU-MIMO)と呼ばれる技術により、複数ユーザーの同時接続時の速度を確保できる(ただしルーター側の対応が必要)。
このほかインターフェイスとして、USB 3.0、Bluetooth 4.1、NFC、GPS(IZat)などを備える。
Snapdragon 808は810の下位モデルで、CPUはCortex-A57の2コア+Cortex-A53の4コアの6コア構成となる。GPUはAdreno 418を採用し、OpenGL ES 3.1やテッセレーションなどのサポートは共通だが、解像度は2,560×1,600ドット(WQXGA)がターゲットとなる。イメージシグナルプロセッサは12bitのデュアル構成、メモリもLPDDR3などとなる。