ニュース
日本マイクロソフト、Windows 8 Proタブレット「Surface Pro」を発売
~樋口社長がビックカメラ赤坂見附駅店で自ら購入
(2013/6/7 16:49)
日本マイクロソフトのタブレット「Surface Pro」が、6月7日から国内で販売開始となった。
日本マイクロソフトの樋口泰行社長は、この日オープンを迎えた東京・赤坂のビックカメラ赤坂見附駅店に来店。自らポケットマネーでSurface Proを購入し、売り場を盛り上げた。
Surface Proは、Core i5プロセッサを搭載し、Windows 8が動作するマイクロソフトブランドのタブレット。先行して3月15日から発売していたSurface RTがARM版であったのに対して、Surface Proは、既存のWindowsアプリケーション資産などがそのまま利用できるのが特徴であり、「Surfaceの本命」(日本マイクロソフトの樋口泰行社長)と位置づける製品だ。
樋口社長は、「Surface Pro発売日とビックカメラ赤坂見附駅店のオープンとが一緒になったことから、ここで発売イベントを開いた。いよいよSurface RTとSurface Proが揃ったことで、さらに勢いをつけられる」とし、「Surface Proの予約状況は、RTに比べて予約期間が半分であったのに関わらず、予約数は2倍以上になっている。これまでのRTの勢い以上に、Proへの期待が高いことがわかる。PCの資産をそのまま使用できることやペン入力にも対応しているのが特徴。タブレットとしても、PCとしても利用でき、1台で済むのがSurface Pro。購入したみなさんの期待を裏切らない製品になる。PCの流れを組んだ新しいタブレットであり、これによってタブレット競争のフェーズ2に入る。ここでマイクロソフトの存在感を高める」などとした。
また、樋口社長は、「Surfaceは実際に使ってもらって、良さを知っていただくことが必要である。マーケティング戦略上では、夏商戦では過去最高の広告宣伝投資を行ない、その中で、Surface Proに比重を置くことになる。品薄を起こさないような形でのサプライチェーンを確立し、サービス体制もしっかりと構築していく」などとした。
一方、ビックカメラの宮嶋宏幸社長は、「現場からは、Surface Proの発売を待ちこがれていたというお客様が多いという声があった。ビジネスユースで利用しているユーザーに適した製品である。Windows 8を搭載し、Officeを搭載しながら99,800円という手頃な価格となっており、我々も期待をもってこの日を迎えた。日本マイクロソフトの協力を得て、店員はSurfaceに関して十分なトレーニングを受け、日本で最も多い人数を養成している。さまざまな要望にあわせて、Surface Proがいいのか、Surface RTがいいのかを提案できる。質感、高機能、価格においては、これに勝る製品はないと期待している。同じ機能を搭載したノートPCに比べて4万円以上安く、売りやすく、予約件数も多い。これからもビジネスマンが集まる赤坂見附駅店を中心にしっかりと対応したい」と語った。
ビックカメラ赤坂見附駅では、3階のPC売り場下りエスカレータ前にSurfaceが展示され、同時に関連アクセサリも展示。開店直後から多くの人が駆けつけていた。なお、同店1階のタブレット売り場にもSurfaceは展示されている。
同時に新規開店したビックカメラ赤坂見附駅店
一方、7日に開店したビックカメラ赤坂見附駅店は、同店・堀越雄店長の「ただいまより、ビックカメラ赤坂見附駅店をオープンいたします」の声とともに、同日午前10時からオープン。前日深夜0時前後から並びはじめた列は、開店前には約1,000人に達し、開店からわずか15分で、並んでいたすべての人が入店した。
ビックカメラの宮嶋社長は、「赤坂見附駅店は、時間をかけて物件交渉を行ない、ようやくこの日、開店を迎えることができた。デジタル製品の販売、サポートなどにはかなり力を入れている店舗。この日にSurface Proの発売になったことは記念に残るものだ」などとした。
ビックカメラ赤坂見附駅店は、東京メトロ赤坂見附駅の「ベルビー赤坂」に出店。地下1階~地上9階までの約6,000平方mを使用している。
池袋本店と同じ売り場面積を誇り、同社としては、初めて文房具の取り扱いを開始。また、PCやAV機器、白物家電などの最新家電製品のほか、薬、メガネ、自転車、ゴルフ用品、酒、寝具を販売する。
「毎日の仕事、暮らしを便利で快適に」をコンセプトに、「なんでも揃う専門店の集合体」を目指すとしている。
また、地下鉄の駅と直結していることころから、「駅ビック」の呼称を使用。「改札からわずか5秒で店舗に入れるというこれまでにない立地。来店客の99%が電車で訪れる店舗になるだろう。赤坂見附駅店は、乗り換え客と乗降客の数が同じであり、定期を持っている人たちが、乗り換えの際に、ちょっと寄るといった来店も期待できる。山手線内では初めての大型電気店であり、赤坂の企業に勤務するビジネスマンやOL、地元に住む人たちを対象にしていきたい。地元の店舗との連携も図っており、20店舗でビックポイントカードを提示すると割引が受けられる」という。
年間売上高目標は100億円。「デジタル家電が中心になって売れる店舗だと予想しているが、ビジネス関連やゴルフ関連製品などの販売が、他店舗よりも構成比が高まる」とみている。
地下鉄と直結している地下1階は、薬および日用品の売り場とし、1階はスマートフォンやタブレット、電子辞書、電子書籍。また入口が別となる1階売り場スペースには理美容商品を展示している。
2階はカメラや交換レンズ、ビデオカメラ、オーディオなど、3階はPC、TV、レコーダー、4階はPC周辺機器、ソフト、文房具、電話を展示。5階は冷蔵庫、洗濯機、掃除機、キッチン家電などの白物家電のほか、酒類売り場がある。6階はエアコン、照明器具、マッサージチェアなど、7階はゴルフ、自転車、メガネなどを販売。8階は時計、ブランド製品、玩具などを販売している。エレベータおよび階段で移動する9階はゲームやBDソフトなどを販売している。
外資系企業や大使館など、外国人が数多く勤務したり、近隣大手ホテルに外国人が宿泊するケースが多いことから、英語で案内ができる販売員を充実。店員の約2割が英語で接客できるとしたほか、メーカーからの応援販売員も英語に堪能な人々を配しているという。店内のPOP表記にも英語を多用している。
課題は、ビジネス街にあるため、人口が少なくなる土日の販売だろう。
堀越店長は、「売上高の多くは平日が中心になるだろう。だが、土日にはキッチンスタジアムを利用した調理家電商品の使い方セミナーや、カメラ売り場でのデジタルカメラの使い方講座などを実施し、これまでの店舗にはない提案活動をしていくことで、少しずつ土日の集客増加につなげたい」とした。