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AMD、コンシューマ向けAPUラインナップを一新

~初のx86クアッドコアSoCや28nmのKaveriなど

AMDの新ロードマップ
1月7日(現地時間) 発表

 米AMDは7日(現地時間)、業界初となるx86クアッドコアSoC「Temash(テマシュ)」、「Kabini(カビーニ)」、およびメインストリーム向けAPU「Richland(リッチランド)」、「Kaveri(カヴェリ)」を発表した。2013年上期より順次出荷する予定。

 TemashとKabiniは現在出荷中の「Brazos 2.0」の後継製品で、前者はタブレット端末、後者はウルトラシン(超薄型)ノートPCをターゲットにしている。CPUコアは「Jaguar」を採用し、GPUコアはGCN(Graphics Core Next)アーキテクチャとなる。製造プロセスは28nm。TDPはKabiniで9~15Wとしている。いずれも2013年上期に出荷する。

 Temashは前世代のHondoと比較してグラフィックス処理能力が2倍となり、タブレット市場向けSoCとしては最高性能になるという。Windows 8タブレットやハイブリッド型ノートPCに最適化し、省電力を実現する。Kabiniはデュアルコアとクアッドコアの2つのオプションを用意。前世代のBrazos 2.0と比較して50%性能が向上するという。

 メインストリーム向けのRichlandとKaveriは、現在出荷中のTrinityの後継となる。

 RichlandのCPUコアはPiledriver、GPUコアは第2世代のDirectX 11対応で据え置かれ、製造プロセスも32nmのまま。クロックアップで性能向上が図られたとみられる。Richlandは既にOEMベンダーへ出荷が開始されており、タッチとWindows 8を搭載したシステムとして、ASUSから「U38」、Hewlett-Packardから「HP Pavilion TouchSmart Sleekbook」が同時発表された。

 RichlandはTrinityと比較して22~40%ビジュアルパフォーマンスが向上し、バッテリ寿命が向上する。また、ジェスチャー認識、顔面認識、TV/ディスプレイと直接的な無線接続、ビデオストリーミングの際のシステムリソースの優先度設定といったソフトウェア機能をバンドルして販売する予定。

 一方KaveriのCPUコアはSteamroller、GPUコアはGCNアーキテクチャとなるヘテロジニアス・システム・アーキテクチャ(HSA)に対応し、28nmプロセスを採用。2013年下期の出荷開始を予定している。

 このほか、GCNアーキテクチャに基づいたモバイル向けGPU「Radeon HD 8000M」シリーズも同時発表された。

 2013 International CESの会場では発表会が行なわれており、詳細は追ってお伝えする。

(劉 尭)