クリエイティブ、「Sound Core3D」搭載のPCIeサウンドカード

PCIe Sound Blaster Recon3D

12月中旬より順次発売
価格:オープンプライス



 クリエイティブメディア株式会社は、サウンドプロセッサ「Sound Core3D」を搭載したPCI Express x1接続のサウンドカード「PCIe Sound Blaster Recon3D」シリーズを12月中旬より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。対応OSはWindows 7。

 ラインナップおよび発売時期は、カード単体の「Recon3D」が12月中旬、アレイマイクと高品質オーディオケーブル、音楽ツール集が付属した「Recon3D Professional Audio」、およびアレイマイクとドライブベイ内蔵フロントI/Oパネルが付属した「Recon3D Fatal1ty Champion」が2012年1月。

Recon3D Professional AudioRecon3D Fatal1ty Champion

 店頭予想価格はカード単体のRecon3Dが12,800円前後の見込みで、そのほかの2モデルは未定だが、おおむね現在の「Sound Blaster X-Fi Titanium Professional Audio」(18,000円前後)、「同X-Fi Titanium Fatal1ty Champion Series」(22,000円前後)の価格帯となる予定。また、これに伴い、X-Fi Titaniumシリーズは、最新の「X-Fi Titanium HD」を除き終息へ向かう。

 PCIe Sound Blaster Recon3Dシリーズは、新開発のクアッドコアオーディオ&ボイスプロセッサ「Sound Core3D」を搭載したサウンドカード。省電力な4個の独立したコアからなる“Quartet DSP”で、高音質化技術「THX TruStudio Pro」などのさまざまな処理をハードウェア演算で行なえる。

 また、オンラインゲームやボイスチャットにおける使用を考慮し、ヘッドフォンアンプを経由した独立のヘッドフォン端子を装備。最高600Ωのインピーダンスをサポートする。さらに、エコーキャンセルやボイスエフェクトなどが行なえる「CrystalVoice」機能を備える。

上位2モデルはプロテクションシールドを装備

 最下位の「Recon3D」を除く2モデルに、専用のアレイマイク「Sound Blaster Beamforming マイクロフォン」が付属。同マイクはソフトウェア上から音のキャプチャ範囲(指向性)をスライダで設定できる。また、プロテクションシールドを備え、Professional Audioは青色LED、 Fatal1ty Championは赤色LEDを内蔵する。

 このほか、全モデルで5.1chサラウンドをDolby Digital Liveエンコードして光出力する機能、光入力機能(PCMのみ)に対応。PCで再生しているすべての音をフィードバックして録音できる再生リダイレクト機能にも対応予定としている。

 なお、新製品はオンラインゲームやボイスコミュニケーションが主軸の用途になるため、S/N比について特に謳われておらず、音楽鑑賞などをメインとする音質重視のユーザーは引き続きX-Fi Titanium HDが好適としている。

 ソフトウェア面では、コントロールパネルを一新し、THX TruStudio ProやCrystalVoice、ミキサーやイコライザーなどの設定をタブ化して操作性を高めた。カスタマイズ項目を保存する機能も備える。

THX TruStudio Proの設定CrystalVoiceの設定プロファイルの保存機能

 音楽再生用ソフトウェアとして、「ミュージック サーバー」が付属。独自のユニークな機能として、デジタル出力とアナログ出力に対して個別の音楽を再生できる。また、WAVE形式のファイルを編集できる簡易エディタ「WaveStudio」がダウンロードできる。

 Recon3D Professional Audio付属のツール集「Media Toolbox」は、音楽の情報を自動的にGracenoteのMusicIDサービスで検出できる機能、音楽ファイルフォーマットの変換機能などを搭載する。なお、そのほかのモデルは体験版のみが付属し、英語の製品Webページでドル建てで購入する必要がある。

ミュージック サーバーWaveStudioMedia Toolbox
ブラケット部の接続端子は共通

 端子は、ステレオミニジャック×5(うちライン出力×3、ヘッドフォン×1、マイク/ライン入力×1)、S/PDIF角型×2(入力/出力)、Intel HD Audio準拠フロントパネルコネクタ、Sound Blaster I/Oドライブ接続用コネクタ(Fatal1tyのみ)を装備する。

 対応APIはDirectSound、DirectSound 3D、EAX 1.0/2.0/EAX ADVANCED HD/4.0/5.0、およびOpenAL。アナログ入力/出力は24bit/96kHz、デジタル入力/出力は24bit/96kHz。AC-3/DTSパススルー出力が可能。


Recon3D Fatal1ty Professional

 このほか、直販限定で、Fatal1ty Championからドライブベイ内蔵フロントI/Oパネルを省き、英語パッケージとした「Recon3D Fatal1ty Professional」を12月中旬に発売する。価格は16,800円。こちらはいち早く上位モデルの相当の機能を手に入れたいコアゲーマー向けとしている。


(2011年 11月 30日)

[Reported by 劉 尭]