製品の事前説明会で製品説明を行なったGIGABYTE本社のティム・ハンドリー氏 |
日本ギガバイト株式会社は、LGA2011に対応したIntel X79 Express搭載マザーボード4機種を発売した。価格はすべてオープンプライス。
新製品はいずれも、CPU/メモリ部の2カ所にデジタルPWMコントローラを採用した「3D POWER」を搭載。電圧レスポンスを高めたほか、BIOSやユーティリティ上からロードライン・キャリブレーションや、過電圧保護、PWMスイッチング周波数などを調節できる。
CPUとメモリ2カ所にデジタルPWMコントローラを配置した「3D POWER」 | デジタルPWM採用による電圧レスポンスの向上 | ロードラインキャリブレーションにより電圧低下を防止 |
スイッチング周波数もリアルタイムに変更できる | ユーティリティ上からPWMの動作を変更できる |
また、UEFI BIOSはマウスでクリックできるGUIを採用した「3D BIOS」を新たに採用。3Dモードでは、マザーボード本体の写真が画面に表示され、CPUソケット周囲をクリックするとCPU関連の設定ができるなど、設定したい箇所を写真からクリックして直感的に選べる。一方アドバンスドモードでは従来通り、キーボードを使って細かな設定が可能となっている。
このほか、4モデルともにPCI Express Gen3をサポート。2オンス銅箔層、日本製固体コンデンサ、低RDS(on) MOSFET、フェライトコアチョークの採用で高耐久を謳う独自規格「Ultra Durable 3」や、電源OFF時でもスマートフォンなどを充電できる「On/Offチャージ」などに対応する。
直感的に操作できる「3D BIOS」 | 実際の3D BIOSの画面 | BIOSで写真のCPUソケットをクリックすると設定できる項目 |
SATAポートをクリックすると、SATAに関する設定が可能 | 従来のBIOSのような表示も可能 |
共通仕様として、ソケットはLGA2011に対応。メモリは4チャネル DDR3で、クロックは2,400/1,866/1,600MHzをサポートする。また、「G1.Assassin2」、「GA-X79-UD7」、「GA-X79-UD5」の3モデルには、Bluetooth 4.0(内部USB 2.0接続)+Wi-Fi(PCI Express x1接続)のコンボカードが付属する。
上位3モデルに付属されるBluetooth 4.0+Wi-Fiのコンボカード | コンボカードをマザーボードに装着したところ | コンボカードの実物。GIGABYTEのロゴと「GC-WIFI」の型番があるよう、同社の独自設計となる |
●G1.Assassin2
G1.Assassin2 |
「G1.Assassin2」はゲーマー向けを謳う最上位モデル。店頭予想価格は4万円前後の見込み。
Creativeのオーディオプロセッサ「CA20K2」(X-Fi Xtreme Fidelity)と、Bigfoot Networksのネットワークプロセッサ「Bigfoot E2100」をオンボードで搭載することで、ゲームにおけるオーディオ/ネットワーク負荷を低減できる。
また、オーディオのアナログ部は銅プレートやオーディオ用コンデンサを採用し、音の解像度を向上させ、歪みを低減したという。このほか、ハンドガンなどの武器をモチーフとしたヒートシンクも特徴となっている。電源は8フェーズ。
フォームファクタはExtended ATX(305×264mm)。メモリスロットは4基。拡張スロットはPCI Express x16×3(うち1基はx8動作)、PCI Express x1×2、PCI×1。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×4、SATA 3Gbps×4、eSATA×2。バックパネルインターフェイスはUSB 2.0×6、USB 3.0×2、Gigabit Ethernet、PS/2、音声入出力のほか、OCボタン、BIOS切り替えボタンを搭載する。
Bigfoot E2100を搭載(写真は試作機) | CA20K2の搭載(写真は試作機) |
武器をモチーフとしたヒートシンク | デジタルPWMコントローラ部 |
●GA-X79-UD7
GA-X79-UD7 |
「GA-X79-UD7」はオーバークロックに特化したモデル。店頭予想価格は4万円前後の見込み。
トップオーバークロッカーによる設計のモデル。CPU周りの電源部はアルミ固体コンデンサの代わりにPOScapを採用し、電源供給を安定化させるとともに、低背によりVRM部分の防湿コーティングを容易とした。また、8ピン×2系統のCPU補助用コネクタを備え、CPUへの電力供給量を高めた。電源は16フェーズ。
さらに、BCLKを1MHzまたは0.1MHzずつ調節できるボタン、CPUの動作倍率を調節できるボタン、リセットスイッチ、オンボードのデバッグLED、電圧測定モジュールから構成される「OC-Touch」を備える。
フォームファクタはXL-ATX(325×254mm)。メモリスロットは4基。拡張スロットはPCI Express x16×4(同時動作時はすべてx8)、同x1×3。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×6、SATA 3Gbps×4。バックパネルインターフェイスはUSB 2.0×8、USB 3.0×2、Gigabit Ethernet、PS/2、音声入出力で、OCボタン、BIOS切り替えボタンを搭載する。
●GA-X79-UD5
GA-X79-UD5 |
「GA-X79-UD5」はクリエイター向けのミドルレンジモデル。店頭予想価格は3万円前後の見込み。
メモリスロットは8本搭載し、メモリ搭載可能量を増やしたほか、IEEE 1394に対応し、クリエイター向けの仕様とした。電源は12フェーズ。
フォームファクタはExtended ATX。拡張スロットはPCI Express x16×3(うち1基はx8動作)、PCI Express x1×2、PCI×1。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×6、SATA 3Gbps×4、eSATA×2。バックパネルインターフェイスはUSB 2.0×6、USB 3.0×2、IEEE 1394、Gigabit Ethernet、PS/2、音声入出力で、OCボタン、BIOS切り替えボタンを搭載する。
●GA-X79-UD3
GA-X79-UD3 |
「GA-X79-UD3」はエントリー向けながら4way SLIまたはCrossFireXをサポートしたモデル。店頭予想価格は25,000円前後の見込み。
エントリー向けのATXフォームファクタでありながら拡張スロットとストレージインターフェイスを充実させた。電源は8フェーズ。
メモリスロットは4基。拡張スロットはPCI Express x16×4、同x1×2、PCI×1。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×6、SATA 3Gbps×4、eSATA×2。バックパネルインターフェイスはUSB 2.0×8、USB 3.0×2、Gigabit Ethernet、PS/2、S/PDIF、音声入出力を備える。
(2011年 11月 14日)
[Reported by 劉 尭]