株式会社アスクは24日、同社が取り扱う米OCZ TechnologyのSSD製品戦略と新製品発表を行なった。
OCZは2002年に設立。本社はカリフォルニア州サン・ノゼにあるが、約半数のスタッフが台湾に常駐している。
当初はメモリ製品も手掛けていたが、現在ではSSDに特化してビジネスを行ない、売り上げも年々拡大しているという。
「SSD事業部は急激な成長を続け、今年度は206%成長を目指す」(OCZ Technology, Marketing Manager, APAC, Alan Chang氏)。
SSDは容量が増大し、コストも低くなる傾向があることから、「対応するアーキテクチャーも増加傾向にあり、HDDと比較しても信頼性が要求される分野での利用に適しているなどSSDが有利な局面がさまざまなところにあると考える」(Chang氏)と分析する。
同社の強みとしては、NANDフラッシュとしてMLCを採用し、コンシューマ向け製品だけでなく、ハイエンドノートブックやワークステーション、サーバーなどエンタープライズ領域まで幅広い利用分野に対応している点だとした。
また、「他社がSATAに注力しているのに対し、SATAだけでなく、SAS、PCI-Expressなどにも対応して製品開発を進めているところに企業の特色がある」(Chang氏)ことも特徴としている。
OCZ Technology, Marketing Manager, APAC, Alan Chang氏 | OCZ Technologyの概要 | 調査会社IDCの調査データをもとにしたSSDの全世界での成長率 |
SSD市場が拡大する要因 | HDDと比較したSSDのメリット | OCZのSSD事業の進捗状況 |
MLCベースのSSDではOCZが技術リーダーだと説明 | OCZの技術的優位点 | OCZの製品分野 |
OCZ Tecnology, Product Manager, APAC, Johnny Preston氏 |
2011年7月~9月にロードマップが発表されているSATA製品は12製品。メーカーごとの機能差が表れにくいSATA製品だが、「我々の強みは、NANDとしてMLCを採用していること、ファームウェアとして他社はコントローラメーカーから支給されているファームウェアをそのまま利用しているところが多いが、当社は独自開発したファームウェアを搭載しているため、性能差を出すことができる。これは他社に比べ、SSD開発の歴史が長いことから実現することができる」(OCZ Tecnology, Product Manager, APAC, Johnny Preston氏)とアピールしている。
PCI Express製品でロードマップが発表されているものは8製品。COMPUTEXで公開されたものの、製造開始時期など具体的なタイムスケジュールは発表されていなかったが、「RevoDrive 3 X2」、「RevoDrive 3」は9月までに正式発表する見込みであることが発表された。
2011年7~9月の時点でのSATA製品ロードマップ | 2011年7月~9月時点でのPCIe製品ロードマップ |
また、SSDと1TBのHDDを搭載し、SSDをキャッシュ代わりに利用できることから、「IntelのZ68シリーズに比べ、書き込み速度に大きな強みを持つRevo Hybridは今年後半から来年頭に量産を開始する見込み」(Preston氏)だという。
RevoDrive 3 X2については、CrystalDiskMark、AS SSDを利用したベンチマークをデモンストレーションした。
CrystalDiskMarkによるベンチマーク | |
AS SSDによるベンチマーク |
1TBのHDDを搭載したRevo Hybrid | PCIe3製品の仕様 | OCZのSATA製品 |
Agility 3-2.5とSolid 3-2.5 | Vertex 3-1.8とVertex Plus-2.5 | Deneba 2とTalos |
Revo Drive Hybrid | Z-Drive R4 84 | Z-Drive R4 88 |
Revo Drive X2 | Vertex 3-3.5とClossus 2 |
Vertex 3 Max IOPS-2.5とVertex 3-2.5 | Vertex 3 EX-2.5とVertex 3 Pro-2.5 |
(2011年 6月 24日)
[Reported by 三浦 優子]