スパコンランキングのTOP500で中国製システムが世界一に
~上位5位の内、1位と3位、4位がNVIDIAのGPU採用

11月11日(独時間)発表



 世界のスーパーコンピュータの性能ランキングである「TOP500」がドイツ時間の11日に、36度目のリスト更新を行なった。

 これによると、中国天津市のNational Supercomputer Centerにある「天河一号」が前回1位のCray製「Jaguar」を抜き、世界1位となった。2位に転落したJaguarのLINPACKベンチマーク性能は1.759PFLOPS、ピーク性能は2.331PFLOPSと、前回から更新されていないが、天河一号はそれぞれ2.566FPLOPS、4.701PFLOSと、7位だった前回から約4倍に性能を伸ばした。詳細については不明だが、前回まで天河一号は並列演算用にRadeon HD 4870を搭載していたが、今回のシステム構成はNVIDIA製GPU(型番不明)に変更されている。

 天河一号の躍進により前回の2位から地位を下げたものの、3位に入ったのも同じく中国のNebulae。性能は1.271PFLOPS、2.984PFLOPSと前回から変わらず。このシステムも、NVIDIAのTesla C2050を搭載している。

 日本のシステムでは東工大のTSUBAME 2.0が4位に入った。このシステムもNVIDIAのGPUを採用するが、全体性能の9割近くをGPUが支えている。今回の結果は、1.192PFLOPS、2.287FLOPSとなった。

 今回、GPUを搭載したシステムは17で、内訳はCellが6、NVIDIA GPUが10、AMD GPUが1となっている。

 今回の上位10システム中、1PFLOPS越えは7つ、新規ランクインが5つとなっており、性能の躍進ぶりは目覚ましい。

(2010年 11月 16日)

[Reported by 若杉 紀彦]