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東工大、透明なのに画像を投影できるナノダイヤスクリーンを開発

〜ヘッドアップディスプレイなどに応用

6月10日 発表

 東京工業大学大学院理工学研究科の坂尻浩一特任准教授、戸木田雅利准教授らは10日、ナノダイヤモンドを分散させた薄膜を用い、透明でありながらプロジェクターなどの映像を投影できるスクリーン技術を開発したと発表した。

 坂尻浩一特任准教授らは、母材にポリビニルアルコール(PVA)を用い、粒子の大きさが異なる3種類のナノダイヤモンド/PVAナノコンポジット薄膜を試作した。ナノダイヤモンドの粒子が大きい場合は、透明性が低くなるが、光をよく散乱させるので、光拡散フィルムとして機能する。小さい場合は、ガラス並みに高透明となるため、耐引っ掻き性能に優れる表面保護フィルムなどに利用できる。他方、中程度のサイズの場合、透明性を保ちながらも、光を適度に散乱するため、普段は透明だが、プロジェクターなどの映像を投影することもできる、透明スクリーンとして利用できることが分かった。

 この透明スクリーンは、高層ビル、ショッピングウインドウ、水族館や動物園などの窓材、ヘッドアップディスプレイなどに用いることで、情報表示機能を付与した透明部材として活用できると期待される。

試作した透明スクリーン。左のように高い透明性を持つが、右のようにプロジェクターの映像を投影できる

(若杉 紀彦)