NECパーソナルコンピュータ株式会社は、13.3型Ultrabook「LaVie Z」シリーズを8月23日より発売する。価格はオープンプライス。
LaVie Zは5月10日に予告されていたが、今回、発売時期や詳細スペックなどを公開。重量は999g以下としていたが公称値は約875gで、発表時より100g以上軽い筐体となった。本体サイズは313×209×14.9mm(幅×奥行き×高さ)。バッテリ駆動時間は約8.1時間、1時間でバッテリの約8割まで急速充電できる。キーピッチは18mm、キーストロークは1.2mm。
軽さを追求して開発され、比重がアルミニウムの約50%、マグネシウムの約75%の新開発素材「マグネシウムリチウム合金」を底面に採用。同社の研究によると、面積約600平方cmで同じ剛性にする場合、アルミニウムは厚さ0.69mm/重量112g、マグネシウムは0.8mm/86gになるという。逆に堅いステンレスでは厚さ0.49mmと薄くできるが、重量が228gとなる。マグネシウムリチウム合金の場合は、厚さ0.78mm/重量64gとなり、厚さはアルミニウムより0.1mm程度増えるが、大幅に軽量化できる。
天板やキーボード面には国内鋳造による薄型マグネシウムダイカストを採用。液晶パネルは通常、金属フレームで囲まれた出来合いのモジュールを組み込むが、LaVie Zでは、天板の筐体に直接LEDバックライト、フィルム、TFT、ガラスなどを組み込み、金属フレームが無い分、重さや薄さ、ベゼルの狭さなどに貢献している。キーボードも筐体と一体型になっており、軽量化および薄型化を実現しつつ強度を確保した。基板も従来機種の1~1.2mm程度を約0.8mmに薄型化。これらの結果、最厚部14.9mmの薄型筐体になった。13.3型クラスでは国内最薄としている。
ラインナップと店頭予想価格は、Core i7-3517U(1.90GHz、ビデオ機能内蔵)、SSD 256GBの上位モデル「LZ750/HS」が165,000円前後、Core i5-3317U(1.70GHz、同)、SSD 128GBの下位モデルが135,000円前後の見込み。
そのほかの仕様はほぼ共通で、Intel UM77 Expressチップセット、メモリ4GB(オンボード、増設不可)、1,600×900ドット表示対応13.3型ワイド液晶、Windows 7 Home Premium(SP1、64bit)、Office Home and Business 2010を搭載。
インターフェイスはUSB 3.0、USB 2.0(電源OFF充電対応)、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN(Intel My WiFi、WiDi対応)、Bluetooth 4.0+HS、HDMI出力、SDXCカードスロット、92万画素Webカメラ、音声入出力を装備。1W+1Wのステレオスピーカーを内蔵する。
機能面は、液晶を開くと起動する「パネルオープンパワーオン」や、高速起動と復帰約2秒の「クイックパワーオン」、薄型のスピーカーでも聞き取りやすくする「Waves MaxxVolume SD」などを搭載。また、DLNAおよびDTCP-IP対応のネットワークプレーヤー「SmartVision/PLAYER」、でんき予報と連動する節電機能「でんき予報連動ピークシフト」、他のPCとドライブをネットワーク共有できる「Network Duet」などを搭載する。
直販の「NEC Direct」では、OS、CPU、SSD容量、Officeの有無を選択できる「LaVie G タイプZ」の受注を開始した。最小構成の価格は109,830円。
(2012年 7月 3日)
[Reported by 山田 幸治]