米NVIDIAは12日(現地時間)、DirectX 11に対応するパフォーマンスGPU「GeForce GTX 460」を発表した。米国での実売価格は768MBモデルが199ドル、1GBモデルが229ドル前後。
200ドル前後という売れ線の価格帯で、最新ゲームを十分こなせる性能を実現するため、GeForce GTX 480が採用するFermi(GF100)アーキテクチャを発展させたGF104コアを採用する。
SP数は336基、コアクロックは675MHz、シェーダクロックは1,350MHz、テクスチャユニット数は56基、テッセレーションなどを行なう独自のPolyMorph Engine数は7基。シェーダ性能も前世代から向上しているが、PolyMorph Engineにより、頂点性能が格段に改善されている。
これにより、DirectX 9からDirectX 11まで幅広いゲームタイトルで、競合となるAMDのRadeon HD 5830を大きく上回る性能を実現するとしている。
ビデオメモリはGDDR5で、1GBモデルはインターフェイスが256bit、合計L2キャッシュが512KB、ROPS数が32基、768MBモデルはそれぞれ192bit、384KB、24基となる。メモリデータレートはいずれも3,600MHz。
前世代製品とのシェーダと頂点の性能比較 | GeForce GTX 460の概要 |
Radeon HD 5830との比較(DirectX 9/10) | Radeon HD 5830との比較(DirectX 11) |
プロセスルールはGF100と同じ40nmだが、TDPは768MBモデルが150W、1GBモデルが160Wと、製品の位置づけに応じたものに引き下げられている。電源コネクタは6ピン×2。
ファンノイズの比較 |
NVIDIAではリファレンスのクーラーの騒音の小ささも強調しており、SAPPHIRE製のRadeon HD 5830搭載カードが、アイドル時約32dB、高負荷時約38dBとなるところ、GeForce GTX 460 1GBはいずれも約25dBにとどまるという。
また、オーバークロック性能も特徴としている。保証の範囲外ではあるが、同社の検証によると、コアは800MHz超、メモリは4GHz超にオーバークロックできるだけの余力があるという。
このほか、PhysX、3D Vision、SLI(2way)に対応。カード厚は2スロット。ディスプレイインターフェイスはDVI-I×2、Mini HDMI。
(2010年 7月 12日)
[Reported by 若杉 紀彦]