インテル株式会社は11日、都内で記者会見を開き、米Intel本社のセールス&マーケティング本部 副社長 兼 インテル・リセラー・チャネル統括部 部長のスティーブ・ダルマン氏が、日本や世界における製品展開を説明した。
ダルマン氏はまず、Intelのマーケティングにおいて、DellやHP、ソニー、レノボのような“ダイレクトOEM”だけでなく、CPUやマザーボード単体を小売りするシネックスのような“チャネル”にも注力していると紹介。その理由として「チャネルによって、イノベーションの進化と新しいビジネスの開拓ができるからだ」とした。
ダイレクトOEMとチャネルの違い | チャネルパートナーには2種類のプログラムがある | チャネルパートナーのメリット |
その一例として、チャネルにおける45nmプロセスCPUとクアッドコアCPUの販売台数の、総販売台数に占める割合がダイレクトOEMよりも多いこと、Core i7の総出荷台数も、チャネルがダイレクトOEMより多いことを挙げた。
とくに日本においては、Core i7とSSDが世界の総出荷台数のうち、1~2位のシェアを占めているとし、「これが今後、我々が日本におけるチャネルマーケティングを強化する理由である」と説明した。
チャネルのほうがダイレクトOEMよりも新製品販売の割合やボリュームが大きい | Core i7においては日本市場が1~2位を争うシェア | SSDも、日本における静音、エコ、性能などの強いニーズにより、シェアが1位である |
Lynnfieldについては、Hyper-ThreadingやTurbo Boostなど、Nehalemのハイパフォーマンスな特性を、そのまま低価格帯に持ってきたのが最大のメリットだとする。2010年第1四半期に予定されているさらに低価格なCore i3とあわせて、市場を速やかにCoreファミリに移行させたいとした。
Core i5/i7と同時発表されたXeon 3400シリーズについては、「小規模ビジネスなどのサーバーに最適な製品」として位置づける。一方ノート向け製品においても、今四半期中にOEMと共同開発した、薄さ27mmのノートが投入されるとした。
スモールビジネスに好適なXeon 3400シリーズ | メーカー名は明らかにされていないが、薄さ27mmのノートPCが今四半期中に登場するという |
一方、32nmプロセスの進行は順調だとし、70億ドルを投じ、現在4つのファブにおいて、2010年第1四半期に生産開始を予定しているとした。
最後に、世界中でまだ50億の人がPCを使っておらず、さらに使っている人でもPC全体のうち3億台が3年以上前のPCであり、まだ大きな市場需要があるとし、政府機関や教育などを中心に展開していきたいとした。
70億ドルの投資で、32nmプロセスの進行も順調 | 現在市場を取り巻く環境 | 政府や教育機関向けの強化 |
なお、インテルは12日、秋葉原で「Intel Technology Day in Akiba 2009」と題したイベントを「ベルサール秋葉原」で開催し、最新CPUの展示などを行なう。開催時間は12時~19時。同イベントでは、スティーブ・ダルマン氏も参加し、講演する予定となっている。
(2009年 9月 11日)
[Reported by 劉 尭]