【COMPUTEX 2009レポート】
MSI、CULVノートやOC対応マザーボードなどを展示
~オーディオカードにも参入

OC Genieに対応したP55マザー「P55-GD80」

会期:6月2日~6日(現地時間)
会場:Taipei World Trade Center Nangang Exhibition Hall
   Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1/3
   Taipei International Convention Center



 MSIは、オーバークロック機能を売りにしたIntel P55 Expressチップセット搭載マザーボードや、CULVプロセッサを搭載したスリムノートなどを同社ブースにて展示した。

 Intel P55 Expressチップセットについては、こちらの関連記事で解説しているので詳細は譲るとして、MSIでは「OC Genie」というオーバークロック機能を搭載し差別化を図っている。OC Genieマザーボードには、専用のICチップが搭載され、マザーボード上のボタンを押すだけで、システムの情報を分析し、もっとも最適なオーバークロック状態にブーストする。同社のマザーボードではこれまで、省電力/低発熱を実現する「DrMOS」が定評があったが、今後は性能面でも期待がかかる。

OC GenieボタンこのボタンでOCの度合いも変更可能

 ビデオカードでは「Lightning」バージョンを全面にアピールしている。Lightningシリーズでは、軍事規格にも適合する高性能なパーツを採用。加えて、10フェーズのPWMやActive Phase Switchingも搭載し、高い安定性を確保したという。実際、カード上には電圧をチェックするためのピンが用意され、ユーザーが計測できるようにしている。

 水冷対応でGTX 285を搭載する「N285GTX HydroGen OC」では、スペースシャトルや衛星に使われるというタンタルコアを使ったコンデンサ、コイル鳴きが発生せず、最大出力電流が大きいSSC、10年の長寿命を謳う固体コンデンサなどを採用している。

 ヒートパイプの採用により標準クーラーよりも18℃以上温度を下げられるという「Twin Frozr」や「CYCLONE」という独自ファンを搭載したビデオカードも各種展示された。

 このほか、パーツ系では、コンデンサなどにハイエンド品を採用し、音質を高めたというオーディオカード「SyrenSound Hardcore」が展示されていた。この製品は今後日本にも投入予定という。

GTX 275のLightningバージョンが展示こちらはGTX 285で水冷対応
Cyclone搭載のRadeon HD 4890オーディオカード市場にも参入が決定

 本体系としては、先頃「X340シリーズ」が日本でも発売された「X-Slim」の「X400」、「X600」にWindows 7 RCをインストールしてデモ。いずれもIntelのCULVプロセッサを採用し、X400は14.1型、X600は15.6型の液晶を搭載。加えてX600はMobility Radeon HD 4330も搭載する。いずれも、日本でも近々発売される予定。また、これ以外のスペックのものも計画されているようだ。

 より小型な製品として「U200」も控えている。こちらもIntel CULVを搭載し、液晶サイズは12型で、1,366×768ドットの表示に対応できる。重量は1.4kg。

 液晶一体型はNVIDIA IONを採用した「Wind Top AE2201 Multi」がWindows 7を使ってデモ。IONということで、従来のネットトップよりもグラフィック面での性能に期待がかかる。また、製品名が示す通りマルチタッチにも対応する。液晶は1,920×1,080ドット表示対応の21.6型。

X400X600
U200Wind Top AE2201 Multi

(2009年 6月 9日)

[Reported by 若杉 紀彦]