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Samsung、64層256Gb V-NANDフラッシュの量産を開始

~2017年下半期に搭載SSDなどを投入

64層256Gb V-NANDフラッシュ

 Samsung Electronicsは15日(韓国時間)、256Gbの64層V-NANDフラッシュ量産開始を発表した。

 64層V-NANDチップは第4世代V-NANDにあたるもので、2017年末までに64層V-NAND生産を月間NAND生産の50%以上に拡大する予定。同社では1月より主要顧客向けに64層V-NAND搭載SSDを出荷しており、今回の量産開始以降、SSDのほか、組み込み用UFSメモリ、外部メモリカードなどを2017年後半より投入する見込み。

 同チップは、現行NANDフラッシュで最速となる1Gbpsのデータ転送速度を謳うほか、48層3bit 256Gb V-NANDフラッシュの約1.5倍、10nmクラスのプレーナNANDの約4倍となる、500μsという業界最速のtPROG(ページプログラムタイム)を達成したとしている。

 64層256Gb V-NANDでは、既存の48層256Gb V-NANDと比較して、30%以上の生産性向上を実現し、電圧が3.3Vから2.5Vに下がり、約30%のエネルギー効率向上を謳う。セルの信頼性も約20%向上しているという。

 同社によれば、3D CTF (Charge Trap Flash)構造に基づき64層セルアレイを実現しており、チャネルホールの内側を原子的に薄い非導電性物質で均一に覆うことで、性能と信頼性が向上したより小さなセルが作成できたとする。

 また同社では、64層V-NANDの成功により、90層以上のセルアレイをスタックした、1チップで1Tb以上の大容量V-NANDチップの実現に必要な基本技術を確保したとしている。

64層V-NAND搭載SSD