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ソニー、壁や机をタッチして使えるプロジェクタ内蔵Android機「Xperia Touch」

ソニーモバイルのXperia Touchの利用イメージ。このように家庭などで使うことを想定している

 ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下ソニーモバイル)は、同社が各種展示会などで試作機を公開し、2月にスペインで行なわれた「MWC 2017」で正式発表した「Xperia Tocuh」の日本向け製品(G1109)を、6月よりソニーストアおよび家電量販店で販売開始すると明らかにした。税別直販価格は149,880円。

SXRDベースの超短焦点プロジェクタを内蔵し、タッチ操作が可能

 「Xperia Tocuh」は、SoCにQualcomm Snapdragon 650を搭載したAndroidデバイスで、内蔵されているポータブル超短焦点プロジェクタを利用して、壁や机などに画面を投射して利用する。

Xperia Tocuh(G1109)のスペック(ソニーモバイルの発表を元に筆者作成)
SoCSnapdragon 650(1.8GHzデュアルコア+1.4GHzクアッドコア)
メインメモリ3GB
内蔵ストレージ32GB
メモリカードスロットmicroSDXC
プロジェクタ方式SXRD・三原色液晶シャッター投射方式
表示素子0.37型 SXRD×1 1,366x768ドット
フォーカス電動(オートフォーカス)
投影画面サイズ約23型~80型
光源レーザーダイオード
ルーメン100lm
最大コントラスト4,000:1
タッチ方式/マルチタッチ赤外光検知型/最大10点
Wi-FiIEEE 802.11ac
Miracast対応(ソース/シンク)
BluetoothBluetooth 4.2
NFC
カメラ1,300万画素
センサーマイク/加速度/地磁気/GPS/ジャイロ/照度/気圧/気温/湿度/人感
I/OHDMI (Type-D/入力)/USB Type-C (USB PD対応/データ)
バッテリー内蔵リチウム(1時間駆動)
スピーカー2-wayステレオスピーカー
OSAndroid 7.0
Xperia Touchの前面。電源スイッチやボリュームなどが用意されている
上面にはプロジェクタの開口部
USB Type-CとHDMI入力端子が用意されている。ACアダプタはUSB PDタイプで45W(15V/3A)
付属のUSB PDアダプタ

 最大の特徴は、ソニーの液晶ディスプレイデバイス「SXRD」を採用したポータブル超短焦点プロジェクタを内蔵していること。

 オートフォーカス機能を内蔵しており、置くだけで壁か机に画面を投射して、自動で焦点が調整されてクリアな画面表示が可能になる。表示画素としては1,366x768ドットで、100lmの明るさとなっている。

壁に投射したところ
机に投射したところ

 画面は23型サイズと80型サイズを切り換えて表示ができる。

 このうち、23型では本体下部に内蔵されている赤外線センサーを利用したタッチ操作が可能で、80型表示時に関しては、BluetoothやUSB接続のキーボードやマウスなど、別の操作デバイスを接続して操作することを前提としている。

 タッチ操作の検知は、赤外線センサーから照射される赤外光の反射を検知する仕組みになっており、それによりユーザーの指などを検知する。最大で10点までの検知が可能で、10点マルチタッチのデバイスとして利用することができる。

 ただし、通常のタッチとは異なり赤外光の反射を利用するため、横方向のマルチタッチは可能だが、センサーに対して縦方向になるマルチタッチは検出することができない。

マルチタッチで操作できる
タッチ操作は赤外光の反射で判定しているため、このように先が細い棒(ここではApple Pencil)でも操作できる

 無線関連ではWi-Fi(IEEE 802.11ac)、Bluetooth 4.2、NFCに対応している。LTEモデムなどのセルラーモデムを内蔵した製品は用意されていない。

Google Play ストアアプリが利用可能

 外部入力としてHDMI端子が用意されており、手持ちのスマートフォンやPCなどをHDMIケーブルで接続して、外部プロジェクタとして利用することも可能。

 ユニークな機能としては、Miracastのソース(外部のMiracastデバイスに画面を出力する側)、シンク(外部のMiracastデバイスから画面を入力される側)の両方になることが可能で、Miracastに対応したデバイスから動画を出力したり、逆に外部のTVなどに接続したMiracastのシンクに接続して、外部のテレビに画面を出力したりという使い方が可能。

 また、容量は未公表だがバッテリを内蔵しており、画面出力も含めて1時間のバッテリ駆動ができる。これにより、家庭内でちょっと移動してYouTubeなどの動画を楽しんだりという使い方が可能になる。

 加えて、Xperia Earと同等の仕組みを利用した音声操作機能が入っており、音声を利用した操作や検索などが可能になっている。

 OSはAndroid 7.0で、Google Playストアにも対応しており、ユーザーのGoogleアカウントを利用してGoogle PlayストアからAndroidアプリケーションをダウンロードしてさまざまな使い方ができる。

 前述の通り、10点マルチタッチに対応しているので、お絵かきソフトや音楽ソフトなど、一般的なAndroidアプリケーションがそのまま利用できる。また、ソニーモバイルが開発したオリジナルのウェジットもプリインストールされており、天気、メモ、家族で共有できるカレンダー、Skype通話などがウェジットから操作できる。

Google Play ストアに対応している
ソフトキーボードを利用しての入力も可能
Google Earthのような一般的なアプリも操作可能