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Microsoft、二つ折りタブレットを示唆する特許を取得

画像中202番はヒンジ。液晶パネルは200aと200b

 23日(米国時間)、Microsoftの出願していたディスプレイ技術についての特許が公表された。公表された特許では「本のように2つに折りたためるモバイルデバイス」についての言及があり、今後の同社の製品展開を示唆している可能性がある。

 出願された特許は「2つの液晶パネルを組み合わせた際にできるギャップを光学的に解消する手法」についてで、ガラスなどでできた外装パネルの下の2つの液晶ディスプレイのギャップを、外装パネルに備えた光学レンズパターン、または外装パネル自身で屈折することにより解消するというものだ。

 レンズを用いる手法では接続する辺を丸めた2つの液晶パネルを用意し、カーブした領域を外装パネルに成形されたフレネルレンズパターンで適切に屈折させ、接続に用いるヒンジが生じるギャップを光学的に消すというもの。この場合、外装パネル表面は平坦で、ヒンジがあること以外は普通のタブレット端末のような見た目になるというメリットがある。

414番が屈折する視線。412番がフレネルレンズ。カーブした液晶410aと410bを持つ

 反面で、フレネルレンズの原理上、ギザギザなパターンがある程度見えてしまうことや、光の回折による見栄えの悪化などが想定される。これはギザギザなパターンを表面にもつカード型のルーペと同じ原理のものなので、何となくイメージが湧くのではないだろうか。

 もう一方の手法は、外装パネル自体をカーブさせ、平坦な液晶パネルの出力を屈折するというものだ。こちらの方が光学特性などは良好としやすいようにに思われるが、ディスプレイはヒンジ周辺にかけてカーブした、ちょうど本のような見た目になってしまうデメリットがある。

カーブした外装パネル302aと302bを持つ。つなぎ目の補強306番の周辺にかけてすぼんでいる

 これらはあくまで特許の段階で、現時点ではこのような折りたたみ可能なディスプレイを持った端末がでてくるという可能性でしかないものの、光学的特性や曲面を持つディスプレイの歩留まり次第では折り曲げ可能なディスプレイを応用したものよりは現実味があると言えるかもしれない。