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PC Watch、ITmedia、週アス、マイナビの4誌がマウス飯山工場でPC組み立てを競う

~編集長 若杉と紅一点の勝又さんが参戦。敗者には屈辱の罰ゲーム。PCは読者にプレゼント

4つのIT系編集部が「パソコン組立合戦 飯山冬の陣」に参加した

 IT系媒体4誌(PC Watch、ITmedia PC USER、週アスキー、マイナビニュース)と、マウスコンピューターの工場スタッフが、PCの組み立て対決を行なう「マウスに挑め! パソコン組立合戦 ~飯山 冬の陣」が、雪深い長野県飯山市のマウスコンピューター飯山工場において開催された。

 史上初とも言えるこの企画は、IT系媒体としての威信をかけて、組み立ての腕に覚えがある編集部スタッフと、「飯山TRUST」のキャッチフレーズで、国内生産の強みを打ち出すマウスコンピューターの社員の意地とがぶつかり合うものとなった。また、当然のことながら、各編集部同士の争いにも注目が集まる内容となった。

 戦いのポイントは、「組み立てタイム」に加えて、カスタマイズの観点から「おもしろさ」、「難易度」の項目が設けられたほか、ワイヤリングの美しさを競う「内観」という項目も設定された。

 組み立てたPCは、マウスコンピューターのスタッフが審査を行ない、それぞれの項目ごとに採点。総合点で総合優勝を争うことになる。また、「カスタマイズ賞」、「内観がきれいで賞」のほか、マウスコンピューターのスタッフが組み上げたPCよりも、組み立て時間が速かったチームには「組み立てが速すぎるで賞」を贈呈。組み立てをがんばった人に対しては、「MVP賞」が贈られることが事前に発表されたほか、最下位のチームには罰ゲームが用意されることになった。

 各編集部が組み立てるPCは、マウスコンピューターの幅広い製品ラインナップの中から、編集部が選び、独自にカスタマイズした仕様となっており、その点が「おもしろさ」の評価ポイントに直結。さらに優勝したチームが組み立てたPCは、読者プレゼントされることになった。これは、仮にPC Watch編集部が優勝した場合でも、他媒体の読者も、プレゼントに応募ができる仕組みを用意した点でユニークだ。

 PC Watchチームは、本誌「勝又楓Presents ガールズガジェ活♪」でおなじみの勝又楓ちゃんが組み立てに挑戦。それを編集長の若杉紀彦氏がサポートする体制で参戦した。

 楓ちゃんは、「小学校以来、ドライバーを握ったことがない。もちろん、PCの組み立ては初挑戦」とするが、やる気は満々。「少しはハンデを付けないとほかの編集部に悪い」と、若杉編集長も強気のコメント。この布陣が果たして、どんな結果を生むことになるのだろうか。

マウスコンピューターチームは、LITTLEGEAR i310シリーズを組み立てた
週刊アスキーチームは、最新の筐体を使用したゲーミングPC「MASTERPIECE」シリーズの組み立てに挑戦
PC USERチームはNEXTGEARを選択。前面パネル側からの組み込み作業も多い
マイナビニュースチームはLUV MACHINES。MicroATXベースのPCだ
そして、PC Watchチームはクリエイター向けブランドの「DAIV」を選択
雪深い長野県飯山市のマウスコンピューター飯山工場

 パソコン組立合戦は、まずは、マウスコンピューターのスタッフが組み立てを行なうところから始まった。

 同社が組み立てたPCは、LITTLEGEAR i310シリーズだ。小型の筐体が人気の製品だが、組み立てるには、細かい部分にケーブルを這わせるワイヤリングの難しさがある。マウスコンピューターでは、「ハンデとしてチョイスした」と余裕の表情。組み立てを行なうのは、丸登美千代さん。「一番組み立てがうまく、それでいて、一番の美人である」(同社)ということから同社代表に選ばれたという。

 組み立てを始めた丸登さんは、手際よく作業を進めていった。見学をしていた編集部からは、「趣味はなんですか」、「組み立てている時には、どんなことを考えているんですか」といった質問が飛び、組み立て作業の邪魔をしてみるが、必要なこと以外は回答しないという効率のいい受け応えで、作業は進行。

 ところが、マザーボードを組み込む前に、電源を組み込んでしまうという痛恨のミスが発生。「緊張してしまって」と丸登さんは失敗理由をコメント。だが、そこからのリカバリの手際がよく、あっという間に電源を取り外して、マザーボードを装着。その後は淀みない作業を進め、ワイヤリングも美しく処理。きれいにシールを貼って、あっという間に完成させてしまった。

 組み立て時間は、27分55秒。各チームは、この時間を目標にして、組み立てを行なうことになった。

 だが、そのスピードを見て、全ての編集部が戦意を喪失したのは確かだ。ここで、「マウスコンピューターに勝とう!」というような思いは、どのチームにもなく、ここからはまさに編集部同士の争いに焦点が移っていったと言えるだろう。

マウスコンピューターチームの組み立てコーナー
マウスコンピューターを代表して組み立てを行なった丸登美千代さん
まずはCPUの取り付けからスタート
ヒートシンクバックプレートを取り付ける
CPUにグリスを塗布
CPUクーラーを取り付ける
CPUクーラーをネジで固定
楓ちゃんは最前列に陣取って、真剣な表情で組み立てを見学。ヒントを得たか?
この時点でワイヤリングもして見せるという見事な組み立て
メモリを差し込む
LITTLEGEARシリーズの小型筐体が登場。同社製品の中でも組み立てが難しい筐体だという
まずはカバーの取り外しを行なう
筐体の構造も複雑で、いくつものカバーが外れる
続いてSSDの取り付け作業
ODDをマウンターに取り付ける
ODDを筐体に取り付ける
続いて電源を固定。だが、これがプロとしては異例のミスを招くことに
なんとマザーボードが入らない
電源を取り外して、マザーボードを収める
なんだかぐちゃぐちゃしてきた
しかし、そこはプロ。あっという間にリカバリ
筐体内にきれいに収まった
ビデオカードを搭載する
ワイヤリングの作業を行なう。このあたりはさすがプロの仕事
内カバーに搭載したSSDを装着して、ケーブルを繋ぐ
ケーブルをきれいに収納する
部品の取り付けが完了し、内カバーを閉める
上側の内カバーを取り付ける
さらにハンドルを取り付ける
上側の外カバーを取り付ける
横側のカバーを取り付ける
最後にシールを貼付して完成だ
完成したLITTLEGEAR i310シリーズ
タイムは27分55秒だった

 続いて、各編集部が4つの組み立てブースに分かれて、一斉に組み立てを開始することになった。

 PC Watchチームが組み立てたのは、「DAIV」シリーズをカスタマイズしたもの。

 音楽や動画の制作にはうってつけのデスクトップPCであり、CPUにはIntel Core i7-7700プロセッサーを搭載。ビデオカードにはGeForce GTX 1060(3GB)を採用。さらに、メモリは32GB(通常は16GB)に、SSDは480GB(通常は240GB)にそれぞれアップグレード。HDDは2TBのSerialATA 6Gbps 7,200rpm、電源には500Wの80PLUS SILVERを搭載。チップセットはIntel Z270チップセットを採用した仕様となっている。この構成の仕様で「DAIV-DGZ510S1-SH5」としてマウスコンピューターで、実際に販売もされる。

 ここからは写真で、組み立ての様子を追ってみよう。

編集部ごとにブースに分かれて作業を開始する
組み立て前に記念撮影するPC Watchチーム
「頑張るぞ!」とポーズを取る楓ちゃんの後ろで、隣の週刊アスキーチームにちょっかいを出す若杉編集長
週刊アスキーチームは「ジサトラ」の名にかけて優勝を目指す
マイナビニュースチームは、ラーメン屋のおやじに仮装して組み立てに挑んだ
PC USERチームはマニュアルを見ないで組み立てると宣言
作業台の上に用意された組み立てる部品の数々
DAIVシリーズの筐体。側面にロゴが入る
ネジや結束バンドなども用意
作業に使用する工具類
まずは、静電気防止バンドと手袋を装着
「これから手術を始めます」といいながらポーズを取る楓ちゃん。この時はまだ余裕の表情
PCの組み立てが初めてという楓ちゃんに部品の名称と役割を説明する若杉編集長
まずはCPUの取り付けから開始する
CPUを固定する
グリスを塗布する作業
ヒートシンクバックプレートの取り付け
CPUクーラーの取り付ける作業
ここで電動ドライバーの使い方を教えてもらう
初めて電動ドライバーを使う楓ちゃん
CPUクーラーのケーブルをマザーボードに装着
続いてメモリを差し込む。これでマザーボードの組み立ては完了
DAIVの筐体を持ち出してきた
最初はカバーの取り外し作業
HDDをマウンターに取り付ける
HDDを筐体に装着する
続いてSSDをマウンターに取り付ける
SSDを筐体に装着する
電源の取り付け作業
電源をネジで固定する。電動ドライバーに慣れてきた様子だ
ケースファンの取り付け作業
バックパネルを装着する。かなかなカチッといかずに苦労
マザーボードの取り付け作業
バックパネルに合わせて取り付けを行なう
マザーボードの取り付けが完了
実はこの時点で、マウスコンピューターの27分55秒をオーバー
週刊アスキーチームの組み立ての様子
マイナビニュースチームの組み立ての様子
PC USERチームの組み立ての様子
スロットカバーの取り外し作業
ビデオカードの装着を行なう
ビデオカードを固定する
メイン電源コネクタを接続
補助電源コネクタやオーディオケーブル、USBケーブルなどを次々と接続
SATAケーブルで、ODDとHDDをマザーボードに接続
部品の組み込みと接続が完成
続いてケーブル類を束ねる作業に
結束バンドで束ねて、余分な部分はニッパでカットする
ケーブルを束ねて完成。ケーブルがファンに接触する形でワイヤリングされているのが気になるが……
完成してホッとした表情の楓ちゃん
最後にカバーを取り付ける
シールを貼って作業は全て終了だ
完成したPCを審査に持って行く
マウスコンピューターのスタッフによる審査の様子
電源が逆向きに接続されていることや、ケーブルをビデオカードの下の穴を通すことなどが指摘され、組み直しの指示が
いよいよ若杉編集長が登場して組み直し作業を開始
逆方向だった電源の向きを変えて入れ替える
電動ドライバーを使って電源を固定
ファンの上を通っていたケーブルはビデオカードの下の穴を通してすっきりと配線
最初よりもワイヤリングはきれいになった
再びカバーを取り付けて、完成へ
満を持して2回目の検査に向かう
2回目の検査を開始。内観検査はクリア
しかし、電源が入らないという致命的なトラブルに
がっくりと肩を落として作業台に戻る若杉編集長と楓ちゃん
マニュアルはまったく見てこなかった若杉編集長だが、ここにきて初めてマニュアルを確認
電源ケーブルなどのチェックを行ない、3度目の審査に
自信を持って、3度目の審査にPCを送り出す若杉編集長
今度は電源が入り、後ろの検査用のディスプレイにはmouseのロゴが表示された
タイムは1時間22分39秒。
タイムでは3位だったが、無事に完成して安堵の表情を見せる楓ちゃん
4つの編集部が作り上げたPCが展示された
週刊アスキーチームが完成させたPC
こちらはPC USERチームが完成させたPC
マイナビニュースチームが完成させたPC
そしてPC Watchチームが完成させたPC

 3回目の審査でようやく合格の認証を受けたPC Watchチーム。

 組み立てタイムは、1時間22分39秒で3位。おもしろさでは2点、難易度では1点、内観では1点を獲得し、合計点数は4点。結果は、4チーム中最下位になってしまった。

 優勝したのは、週刊アスキーチーム。自作PCのレポートでは人気が高いジサトラのメンツを見事保った格好だ。

 週刊アスキーチームが組み立てたのは、MASTERPIECE i1620PA1-SP。Stream専用ドライブを搭載し、毎秒144フレーム描画のいわば「ジサトラ流ゲーミングPC」であり、256GB NVM Express SSDを搭載。それに24型液晶ディスプレイであるiiyama ProLite GB2488HSU-2をセットにしている。

 読者プレゼントには、このPCとディスプレイがセットで提供されることになる。PC Watch読者も、ぜひ奮って応募して欲しい(応募に関してはこちらのマウスコンピューター特設ページを参照)。

 ちなみに、総合優勝となった週刊アスキーチームに対しては、マウスコンピューターから衝撃のコメントが贈られた。「週刊アスキーチームは、確かに総合優勝であるが、組み立てたPCは、このままの状態では、mouseのブランドを付けた製品として、ユーザーに渡すことができない。一度、当社で作り直して、読者プレゼント用にお渡ししたい」と、強烈なダメだしを受けてしまったのだ。

 これは週刊アスキーチームだけでなく、全てのチームにとっても耳の痛い言葉。モノづくりのプロとの差を痛切に感じざるを得なかったと言えるだろう。

 ちなみに、週刊アスキーチームは、「カスタマイズ賞」も獲得。また、「内観がきれいで賞」は、マイナビニュースチームが受賞。MVP賞は、PC USERチームが獲得した。なお、全てのチームがマウスコンピューターの組み立て時間を超えられずに、1時間以上の作業時間となり、「組み立てが速すぎるで賞」に該当するチームはなかった。

最終結果の様子。PC Watchチームはまさかの最下位という大惨敗に
カスタマイズ賞を受賞した週刊アスキーチーム
内観がきれいで賞を受賞したマイナビチーム
MVP賞を受賞したPC USERチーム
総合優勝となった週刊アスキーチーム
週刊アスキーチームの優勝の喜びを撮影する各編集部
このPCとディスプレイが読者にプレゼントされる

 ところで、「ほかの編集部にハンデを与えた布陣」と強気の発言をしていた若杉編集長率いるPC Watchチームだが、総合優勝どころか、1つも賞を取ることができない大惨敗となってしまった。

 そして、待っていたのが罰ゲーム。若杉編集長と楓ちゃんは、G-Tune公式オリジナルキャラクターのTuneちゃんおよびGちゃんのコスプレを披露。各誌編集部から写真を撮られまくるという事態になった。

 「むしろ、一番おいしいところを持ってくることができた」と最後まで強気の姿勢を崩さない若杉編集長だったが、内心はかなりヘコんでいたようだ。

着替えを始める若杉編集長
各編集部は組み立てたPCについて談義を始める一方、壁1枚を隔てて、PC Watchチームは着替えの真っ最中
罰ゲームのコスプレで登場した若杉編集長と楓ちゃん
この格好が気に入ったのか、編集部の要望に合わせてポーズを取ってみる若杉編集長

 最後に、楓ちゃんに、PCの組み立てに初めて挑戦した感想を聞いてみた。

 楓ちゃんは、「最初はどれがどれだか分からなくて、若杉編集長に言われた通りに作業を進めていたが、繰り返し作業をしているうちに少しずつ理解ができるようになった。精密機器なので、ネジを締める際にも、繊細さを持ちながら、きちっと締めるという加減が難しかった。ワイヤリングは自信を持っていたのだが、内観がきれいで賞を取れなかったのは残念。マウスコンピューターの審査は厳しく、それにも驚いた。ほかの編集部の人たちは、何度も組み立てをやったことがある人たちばかりだったのに、一度で審査を通過するということがなかった。もしかしたら、私も、もっと勉強をしたら、追い付けるかもしれないと思ったのも事実(笑)。今度挑戦する機会があれば、一発で合格できるように勉強したい」と語った。

 そして、若杉編集長のコスプレについては、「とにかく衝撃的だった」とコメント。若杉編集長が、周りに女性しかいない環境の中で、パンツ1枚になって着替えていた裏話も明かし、「それもそれで衝撃だった」と振り返った。

 PCWach編集部にとっては、さまざまな衝撃があった「パソコン組立合戦~飯山 冬の陣」だったと言える。果たして、PC Watch編集部に、次なるリベンジの機会はあるのだろうか。

PCの組み立てに挑戦してくれた勝又楓ちゃん。リベンジを誓った