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Baidu、医師の診断を手助けする医療用チャットAIを発表

 中国の百度(Baidu、バイドゥ)は11日、医師の診断を簡略化するための医療用チャットAI「Melody」を発表した。Melodyは2015年にiOS、AndroidでリリースされたBaidu Doctorアプリ内で利用することができるが、現在は中国国内でのみの利用に留まる。

 Melodyは医師の負担を減らすために開発されたAIで、予めMelodyと患者を会話させ、どのような症状が起きているかを把握し症状の候補を絞ることで、医師がより素早く的確な判断を下せることができる。以前までも似たような機能があったが、医師が自信をもって判断を下せる程候補を絞るような質問はできていなかった。しかしMelodyはそのような質問をすることができるという。

 このAIは百度が長年注力してきた深層学習及び自然言語処理システムにより実現できたもので、中国の人口の多さも会話面での向上に繋がったという。また、実際の看護師と比べてみても共に似たような質問をし、似たような結論に至ったという。

 欧米でのリリースにも前向きで、Melodyを利用することでWHO(世界保健機構)が提示する今後20年以内に1,300万人の医師が不足するという事態に対応できるという。